【藤原義雄の南紀直送便】ウキ選びは状況見て判断
グレのフカセ釣りにおいて一番肝心なのはウキだ。ただ、どんな状況でどんなウキを使えばいいのか、特に初心者は迷うと思う。今回は、私なりのウキの選び方を紹介する。
私のウキ選びの基本は、その場の海況(波の高さと潮の流れ)と風の吹き具合でサイズと号数を選んでいる。例えば、波が高く風が強い時には、波と風に負けないようにLかLLサイズを使い、オモリ負荷もB~5Bの重いものを付けられる仕掛けにしている。
ただし、「ウキは小さければ小さいほど良い」というのが私の考え。要するに海の状況と風が許すなら、最小の大きさとオモリ負荷にするのが前提だ。
私は、通常の海況と風なら自分にとって一番面白いと思う仕掛けにしている。3~4ヒロのタナをMサイズ、オモリ負荷Bのウキで狙う仕掛けだ。それが、53年のグレ釣り歴の中で見つけた答え。想像力をかき立てられながら釣りができるし、実際に40、50センチオーバーのグレを数多く仕留めているのが、このタナでMサイズ、Bのウキを使った仕掛けだからだ。
南紀の磯で、釣りが難しくなるほどの海況と風でなければ、晴天の場合はトップがオレンジ色でMサイズ、オモリ負荷Bのウキを使い、タナは3ヒロからスタートする。曇りの場合、トップは黄緑色のウキを使う。また、潮の流れが緩く無風の状況でアタリが出ないようなときは、よりアタリが出やすいSサイズにする。さらにタナが1ヒロまで浅くなったときにはオモリ負荷の小さいG2、0、00号(ゼロスル仕掛け)などにする。
ウキは、その場の状況に合わせて臨機応変にどんどん交換するのが釣果アップにつながる。藤原流の選択基準を参考にしながら、自分なりにアレンジして楽しんでほしい。
◆藤原 義雄(ふじわら・よしお)1950年9月20日、徳島・鳴門市生まれ。73歳。21歳からグレ釣りを始め、数々のトーナメントで活躍。「ゼロスルスル釣法」の考案者。がまかつ、マルキユーなどメーカー数社のインストラクターを長年、務める。グレ闘友会会長。和歌山県白浜町に在住し、南紀の磯釣りに精通している。プロ野球は大の巨人ファン。