ペイン

敵のペインのレビュー・感想・評価

(2025年製作の映画)
3.6
時代を掴みつつある河合優実さんと、『阿修羅のごとく』に続きノリノリな瀧内公美さんというモノクロ映え女優が観られたのでまぁ良しとしよう…という映画に最近甘くなっている自分と、いやいくら原作が筒井康隆とはいえ…という不満(※特に後半)がせめぎ合う。初めの方の前半部の淡々とした感じと河合優実周りの描写は良く、傑作になる予感もあっただけに惜しい…🙇

とはいえ四宮秀俊撮影による画面も、『デューン 2』のモノクロパートのような、良くも悪くもデジタルの綺麗なパッキパキのやつなので、例えば『ホールドオーバーズ』のような、“これ本当にデジタル撮影?”といったような、アナログな名画の雰囲気は出ていない。 

しかしこれを機に、“筒井康隆原作映画”を再考する機会を儲けてもよいのかもしれない。『パプリカ』に関しては観返さずとも鮮明に覚えているけれど、『時をかける少女』や『ジャズ大名』は、今見たらまた違った味わいがありそう←

P.S.
『敵』のデジタルパキパキモノクロ画面を観ていて、個人的に思い出してしまったのが『デューン 2』と『ムカデ人間2』のW2映画なんだけれど、『ムカデ人間2』には、この世のあらゆる💩なモノを画面の隅々にまで行き渡らせ充満させてやるんだ🤜っていう作り手の“パッション”が確かにあって、それと比べれば『敵』と『デューン2』のそれは“ファッション”に感じてしまうなと。
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