非力とは、力が弱いまたは劣っている。もしくは力量がないことを指す。
非力はおよそ2つの意味で用いられる。一つは名詞的な意味でもう一方は形容動詞的な意味である。名詞としても形容動詞としても使われる。
また、読みとして「ひりき」または「ひりょく」がありどちらでも良い。
非力と無力で勘違いを起こしてしまいかねないが、無力は力不足で目的を達成することが出来ない場合で、非力は目的達成の有無とは直接には関係がなく、力が十分ではなかったことを指している。
筋力が足りず、重い物を持ち上げられない。これは非力を表す典型的な描写であるが、現実世界においてこのような様子が見られるのはまず老人・女性・子供である。また、「箸より重いものを持ったことがない」という慣用表現ではないが、上流家庭で育てられたが故の筋力を鍛える機会不足による非力もまた現実でもあり得る話である。
必然、創作の中でも子供が同様な非力な姿を見せた場合、力不足でも一生懸命頑張るその姿勢まで含めて萌え要素としてとらえられることがある。また、非力な高貴な立場の女性を守らなくてはならないという動機づけとしても非力は使われる。
以上のことを考えると、萌え要素としての非力と同居しやすい属性として「ロリ/ショタ」「王女/貴族」「病弱」などだろうか。
もっとも、このような『非力な守るべき女性キャラクター』と言うモチーフはそれこそおとぎ話・神話の時代からの王道で、悪く言えば使い古されており、近年ではそれに真っ向から衝突する『女戦士』や『怪力』属性を持った女性キャラも量産されている。
記事冒頭にあるように非力には二つの意味がある。これは言い換えると「筋力不足」と「実力不足」となる。
バトル物には非常によくありがちだが、パワーに偏重したキャラクターよりも技やスピード、魔法を得意とするキャラクターの方が実力が高いというパターンの場合、「非力(筋力不足)だが、非力(実力不足)ではない」といった事態が発生する。
また、実力が足りなくとも、それ以外の分野で活躍できれば決して足手まとい扱いされる事は無い。裏方での仕事や作戦立案を任されるキャラクターにとって直接戦闘に関わる能力は低くても全く問題ないのである。
この「非力だが、非力ではない」キャラは女性にも老人にも、あるいは特殊能力まである世界観では幼い子供にまであてはめることができ、むしろ日本の創作作品ではこちらの方が多いのではと思われる。
バトル物の場合、常に付きまとうのが強さのインフレである。物語が進むにつれ、主人公たちは強くなっていくが、同時に倒すべき敵も強化されていく。その結果起こるのが、メインキャラクターと一般人との実力格差である。
物語が中盤を過ぎたころには主人公たちの中で最も非力なキャラクターだとしても、一般人と比べたら圧倒的な実力を持っていることが多い。その代表ともいえるのは『ドラゴンボール』のヤムチャである。足元がお留守だったりするなどの失態のせいで半ばネタ扱いされることが多い彼であるが、その実力は一般人とは隔絶している。
このような状態にまで至ったキャラはもはや傍目にはギャグとしか映らない。「自分は非力」といいつつ、一般人は対応できないザコ戦闘員レベルの相手には割と無双できてしまうため、お前は何を言っているんだとなるのである。
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最終更新:2024/12/23(月) 09:00
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