アナログとは、ある情報量を、連続的に変化する別の量で示すこと。 ⇔デジタル
デジタルが、ある情報を表す際に数値などの「離散的な量」で表されていることであるのに対し、アナログとは、ある情報が別の「連続的な量」で表されていることである。
例えば、針の角度で時間を示す時計や体重計、液体の量で温度を示す温度計や体温計などがアナログである。(ただし、秒単位でカチッ、カチッと動く秒針などはデジタルである)
一般にアナログのほうが不正確、デジタルのほうが正確で優れた方式だと思われることもあるが、これは誤解である。時計を例に取ると、針が連続的に動く時針・分針を持つアナログ時計と、「時:分」で表されるデジタル時計では、一分一秒の間を無段階に針が動くアナログ時計のほうが情報量が圧倒的に多い。
このように近似の値を数値で表すデジタルよりも無段階に表すアナログのほうが扱う情報量が圧倒的に多い。情報の正確度はそれぞれの情報の扱いによるが、アナログは情報を複製する度に誤差を生じやすいのに対し、デジタルは一度数値に変換してしまえば可逆性の高い情報を得られるという違いがある。
デジタルも段階を細かくしていけば無段階の情報量に近づいていけることに加え、近年ではコンピューターによってデジタルの情報の処理しやすくなってきたこと、情報の圧縮や劣化のない複製が容易であることなどから様々な情報のデジタル化が進み、結果的にデジタルのほうが先進的で優れた方式であるというイメージが強くなっている。
しかし、アナログ時計が必要とされる場面があったり(例えば、標準時のもととなっている原子時計はアナログである。)、時にデジタル以上の質感を感じさせることがあるアナログレコードやフィルム写真などの根強いファンが存在することからもアナログが決してデジタルに遅れた方式ではないことがわかる。
正確には誤用なのだが、コンピューターによる情報のデジタル化が進んでいることから、「コンピューターを使用した先進的なもの=デジタル」、対して「コンピューターを使用しない後進的なもの=アナログ」というイメージが広まりつつある。後述するイラスト分野など、電気的な手段を用いないものの総称として「アナログ」と呼ぶ傾向も広がっているが、必ずしも電気を使用しなくてもデジタルデータは存在する(例えば、そろばんはデジタル式の計算機である)のでやはりこれも正確には誤用である。
デジタル=先進的、アナログ=後進的というイメージが強くなったきっかけとして、テレビのアナログ放送からデジタル放送への移行や、デジタル家電の普及が挙げられるほか、時代錯誤を意味するアナクロ(アナクロニズム)の言い間違い、混同であるという説もある。
イラスト界隈において、紙とペンや、絵の具など、コンピューターを使用せずに描かれた絵は「アナログ」と呼ばれている。ここではデジタル=電気的、アナログ=非電気的というニュアンスで使われているので言葉としてはやや正確ではないが、他に適当な呼び方が無いため一般化している。
PCをはじめとして、「最近のデジタル機械にはついていけない」という意味で年配の人がよく使う言葉。ここでも、「アナログ=コンピューターを用いない後進的なもの」という意味で使用されている。
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最終更新:2025/02/18(火) 01:00
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