胡椒とは、インド原産のつる性植物およびその果実を原料とする香辛料である。
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概要
その実を原料とした香辛料は古くから防腐・抗菌・防虫作用が知られており重宝されてきた。
黒コショウは未成熟の果実を、白コショウは完熟した果実を摘み取って作られる。
ブラックペッパーは牛肉料理に、ホワイトペッパーは魚料理によく合うとされる。
胡椒の独特の辛みはピペリンという成分からくるもの。
コショウの粉を吸い込んでクシャミをおこすという出来事はこの成分が鼻の内側を刺激するから。
粒の大きさによる呼び方の違い
- ホール・・・粒そのまま。煮込み料理など香りをじっくり引き出したいときに使用される。
- クラッシュ・・・ホールをかなり荒く砕いたもの。香が長持ちしやすい。
- 粗挽き・・・クラッシュを少し細かく砕いたもの。クラッシュに比べるとコショウの強さが和らぐ。
- グラインド・・・粗挽きを細かく擦ったもの。下ごしらえや出来上がった料理など幅広く利用される。
- パウダー・・・完全に粉状となるまで粉砕されたコショウ。滑らかな触感のものと相性がいい。
世界史上の役割
アジア原産の胡椒はヨーロッパで食料保存のために重宝された。しかし、原産地のアジアに比べれば寒冷な地域に属するヨーロッパでは胡椒をはじめとする香辛料の栽培には向いておらず、海外から輸入するしかなかった。
中世からルネサンス期にかけてアジアとヨーロッパをつなぐ交易路である中東地域はイスラム勢力に押さえられており、それらと取引しなくては胡椒は手に入らなかった。さらに、オスマン帝国が高い税をかけ始めると胡椒をはじめとする香辛料の供給は滞った。
その状況を打開するためにヨーロッパ人が新たなアジアへの航路を開拓しようとして始まったのが大航海時代である。
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関連項目
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