株式会社徳間書店とは、日本の出版社。
概要
1946年に読売新聞出身の竹井博友が芸能やゴシップ記事を主に取り上げる『アサヒ芸能新聞』を発行するために創業した「アサヒ芸能新聞社」をルーツとする企業。元々は出版社ではなく新聞社であった。
だが、その後に出した一般紙が商業的に失敗してしまい経営難に陥る。一度会社を畳もうとしたものの、その際に創業者の知人であった徳間康快が残務処理に尽力した。その姿を見た関係者から気に入られ、彼を新たな社長として出版社で再出発を図ることとなる。
1967年に現在の徳間書店となった。 「徳間」という名前はこの徳間康快に由来する。
上記のアサヒ芸能のみでなく、多くの雑誌や書籍・文庫を発行している。中でもアニメ情報誌『アニメージュ』は、徳間書店と宮崎駿との繋がりが生まれ、同社の支援によりスタジオジブリが設立されるきっかけとなった。ジブリは現在では徳間傘下を離れているが、昔からの関係もあって現在でもジブリ関連の書籍の出版は徳間書店で行われている。
一般的に日本で初めてメディアミックス戦略を行った企業は角川書店とされているが、自社の書籍を原作とする映画を製作する事業は徳間書店のほうが先であり、こちらが元祖とする説もある。
最盛期には映画会社の大映やレコード会社の徳間ジャパンコミュニケーションズを抱え、新橋に自社ビルを所有していたが、経営悪化でリストラを行ったためすべて手放している。
かつてはパソコン・ゲーム関係にも力を入れており、子会社として徳間書店インターメディア株式会社を設立し、『テクノポリス』『ファミリーコンピュータマガジン』などのパソコン・ゲーム情報誌を複数発行する傍ら、パソコンや家庭用ゲーム機でゲームソフトの販売も行っていた。
2001年1月に発売された『Nintendoスタジアム』(この後毎日コミュニケーションズに移籍)をもってゲーム情報誌からは長らく撤退していたが、2010年11月より『Nintendo DREAM』(Nintendoスタジアムを吸収合併)の発売を毎日コミュニケーションズから引き継いでいる。
沿革
- 1954年3月:徳間康快が東京都港区新橋3丁目に株式会社東西芸能出版社を創立。 1946年1月創刊の「週刊アサヒ芸能新聞」を継承刊行。
- 1956年10月:「週刊アサヒ芸能」をB5判サイズに判型変更
- 1958年9月:商号をアサヒ芸能出版株式会社と改称
- 1960年12月:本社を港区新橋4丁目に移す
- 1961年4月:アサヒ芸能出版株式会社書籍部門を株式会社徳間書店として分離
- 1967年10月:アサヒ芸能出版株式会社と株式会社徳間書店合併し 商号を株式会社徳間書店とする。同月、月刊「問題小説」創刊
- 1970年(昭和45年)5月:徳間康快がミノルフォン音楽工業株式会社(現:株式会社徳間ジャパンコミュニケーションズ)の社長に就任。
- 1974年9月:破産した大映株式会社に代わり、新たな法人として大映映画株式会社を設立
- 1978年7月:月刊誌「アニメージュ」創刊
- 1980年10月:文庫レーベル「徳間文庫」創刊
- 1984年3月:創立30周年記念事業として、(株)博報堂との共同製作によるアニメ映画「風の谷のナウシカ」(原作:宮崎駿)公開
- 1985年6月:(株)スタジオジブリを設立
- 1988年9月:月刊誌「GoodsPress」創刊
- 1994年5月:創立40周年記念事業として、児童書に参入
- 1995年2月:東京都港区東新橋1丁目に本社移転
- 1997年6月:株式会社徳間書店が、(株)スタジオジブリ、徳間書店インター・メディア(株)、(株)徳間インターナショナルを吸収合併
- 2000年9月:創業者・徳間康快が死去
- 2001年7月:アニメ映画「千と千尋の神隠し」を公開
- 2001年10月:(株)徳間ジャパンコミュニケーションズを第一興商へ売却
- 2001年12月:徳間プレスセンター(現:アサガミプレスセンター)をアサガミへ売却
- 2002年5月:東京都港区芝大門2丁目に本社移転
- 2002年11月:大映の営業権を角川書店へ売却
- 2004年11月:アニメ映画「ハウルの動く城」を公開
- 2005年4月:徳間書店事業本部とスタジオジブリ事業本部が、株式会社徳間書店と株式会社スタジオジブリの二つの会社にそれぞれ分離独立。旧法人は債務整理に当たる「株式会社芝ホールディングス」(2006年9月会社解散)に社名変更
- 2006年9月:月刊漫画雑誌「COMICリュウ」創刊
- 2010年4月:100%子会社として株式会社徳間メディアプラス(現:株式会社Cーパブリッシング サービス)を設立
- 2017年3月:カルチュア・コンビニエンス・クラブ(株)の子会社のカルチュア・エンタテインメント(株)による株式取得により同社の子会社となる
- 2018年2月:東京都品川区上大崎3丁目1番地に本社移転
- 2022年3月:電子書籍制作会社の(株)スタジオシーアイを吸収合併
雑誌
- 週刊アサヒ芸能(毎週火曜日発売)
- アニメージュ(毎月10日発売)
- GoodsPress(毎月6日発売)
- Chara(偶数月22日発売):BLコミック誌
- Chara Selection(奇数月22日発売):BLコミック誌
デジタルコミック誌
漫画単行本レーベル
文庫レーベル
主な作品
漫画
- 仙人部落(小島功)
1963年フジテレビにてテレビアニメ化 - 風の谷のナウシカ(宮崎駿)
1984年アニメ映画化 - アリオン(安彦良和)
1986年アニメ映画化。 - 宇宙家族カールビンソン(あさりよしとお)
1988年OVA化 - 私立荒磯高等学校生徒会執行部(峰倉かずや)
2002年OVA化 - のろい屋しまい(ひらりん)
2013年「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」の題名でアニメ映画化 - めしばな刑事タチバナ(原作:坂戸佐兵衛、作画:旅井とり)
2013年テレビ東京系にて実写テレビドラマ化 - モンスター娘のいる日常(オカヤド)
2015年TOKYO MX他にてテレビアニメ化 - アリスと蔵六(今井哲也)
2017年TOKYO MX他にてテレビアニメ化 - 推しが武道館いってくれたら死ぬ(平尾アウリ)
2017年TOKYO MX他にてテレビアニメ化。2022年朝日放送テレビにて実写テレビドラマ化。2023年実写映画化 - セントールの悩み(村山慶)
2017年TOKYO MX他にてテレビアニメ化 - 虫籠のカガステル(橋本花鳥)
2020年Netflixにてアニメ化 - 恋をするなら二度目が上等(木下けい子)
2024年MBSにて実写テレビドラマ化
小説
- デジタル・デビル・ストーリー(西谷史)
1987年OVA化 - 銀河英雄伝説(田中芳樹)
1988年アニメ映画化。1988年OVA化 - 遠山桜宇宙帖 奴の名はゴールド(結城恭介)
1988年OVA化 - アップフェルラント物語(田中芳樹)
1992年OVA化 - 紺碧の艦隊(荒巻義雄)
1993年OVA化 - 大正野球娘。(神楽坂淳)
2009年TBSテレビにてテレビアニメ化 - 激流(柴田よしき )
2013年NHKで実写テレビドラマ化 - 神去なあなあ日常(三浦しをん)
2013年「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」の題名で実写映画化 - 本日は、お日柄もよく(原田マハ)
2017年WOWOWにて実写テレビドラマ化 - アキラとあきら(池井戸潤)
2017年WOWOWにて実写テレビドラマ化 - クロノス・ジョウンターの伝説(梶尾真治)
2019年実写映画化 - 再雇用警察官(姉小路祐)
2020年テレビ東京系にて実写テレビドラマ化 - 一億円のさようなら(白石一文)
2020年NHK BSプレミアムにて実写テレビドラマ化 - 美しい彼(凪良ゆう)
2021年MBSにて実写テレビドラマ化 - ノッキンオン・ロックドドア(青崎有吾)
2023年テレビ朝日にて実写テレビドラマ化 - 勁草(けいそう)(黒川博行)
2023年実写映画化 - 泥棒猫ヒナコの事件簿(永嶋恵美)
2024年ABCテレビにて実写テレビドラマ化
削除状況
動画 | 詳細 |
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関連リンク
WEBメディア
関連項目
- 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- スタジオジブリ
- 動画を削除した権利者一覧
- ゴーストバスターズ
- 徳間デュアル文庫
- 日本SF大賞 … 後援している。
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