凝視とは、
ここでは2について解説する。
概要
ぷよぷよ(通以降)では最初は相手よりも大きな連鎖を組むことが勝利のカギとされた。しかし、大型の連鎖は時間がかかることと、残されたスペースが少なくなることから、小さな連鎖による「速攻」・「潰し」にあっさり敗れてしまう。
そこで生まれたテクニックが「凝視」である。相手のフィールドを常に把握し、「潰し」が来るとわかれば相殺に打って出ることで「潰し」を防ぐことができるわけである。
ひとくちに把握といっても、決して一筋縄ではいかない。「相手が何連鎖を組もうとしているか」「ここで相手が潰しを仕掛けてきたら何連鎖が来るのか」といった情報を常に考える必要があるが、それだけでは不十分である。
加えて、「その連鎖数はおじゃまぷよ何個分に相当するのか」といった計算を瞬時にこなし、さらにそこから「自分は何手以内に何連鎖で相殺する必要があるか」を計算、そしてそれを自分の手筋に反映するところまでできて初めて「凝視」は意義を帯びるのである。
すなわち当然に自分のフィールドは完全把握しているわけで、本当に相手のフィールドを凝視しているわけではない。
自分と相手の両方のフィールドを把握し続けるためには、視野を広く使って画面全体を「同時に」把握する必要があり、このためには、普通はあまり使われない周辺視野を活用することになる。
しかし、得られる情報量の少ない周辺視野を活用するには、視点は極力固定した状態として推測による補完を行い易いようにする必要があり、傍目にはこの様子が画面の一点を凝視しているように見えることから、「凝視」と呼ばれるようになった。
相手に見られていることを前提に「催促」「伸ばし」といったテクニックがさらなる発達を遂げた。
さらには「潰し」をする以外場所にぷよをおくと見せかけて接地直前に場所を変えて「潰し」を発動するなど、1手の中でも動作にバリエーションが生じることになる。すると今度は、相手が「潰し」に来る可能性があるときはあえて自分の手を遅らせて対応可能な状態を維持するといったテクニックが生まれてくる。
こういった多数の熟練者同士による駆け引きの洗練を経て、ぷよぷよはアクションパズルゲームから転身を遂げ、格闘パズルゲームとしての地位を築くに至ったのである。
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関連項目
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