ダラーラとは、イタリアのフォーミュラカーのコンストラクターである。
概要
フェラーリやマセラッティ、ランボルギーニなどでマシン設計を手がけていたジャン=パオロ・ダラーラ(ザウバーF1のエンジニアとは別人)が1972年に設立。
数多くのフォーミュラカーのワンメイクメーカーとして活躍しているほか、LMP2やDPi(デイトナ・プロト・インターナショナル)などのスポーツカーも数多く手掛ける。
とにかく、世界中のレースをみればそこかしこでダラーラ製のマシンが走っているわけである。
F1
F1世界選手権では、3度シャシーのサプライヤーとして参戦している。そのほかテスト用にも製造を担当している。
スクーデリア・イタリア(1988~1992年)
初年度となる1988年は、開幕戦にはマシンが間に合わず、F3000マシンを改造した3087を供給、その後はBMS188(エンジンはフォード・コスワースDFZ)を供給した。ハンガリーGPで7位に入るが入賞には届かなかった。
翌年にはBMS189を投入、アンドレア・デ・チェザリスが3位表彰台に上がり、アレックス・カフィも4位入賞を果たした。
1990年にはBMS190を供給するが、一転してノーポイントに終わってしまう。
1991年はBMS191を供給、エンジンはジャッドGV(V10)になった。ハイノーズを採用するも、フロントウィングは従来通りのもので、フロントの下が空洞となったデザインだった。
この年に加入したJ.J.レートがサンマリノGPで3位表彰台を手にした。
1992年には、チーム待望のフェラーリV12エンジンを獲得、マシンは昨年型を踏襲したBMS192を投入した。予選こそ前半戦にトップ10にはいる活躍を見せるも、決勝ではリタイヤが続発、2ポイントを取るのがやっとであった。
この年にスクーデリア・イタリアはダラーラと決別してローラと契約するものの、ローラはF3000をベースとしたマシンを供給したことで成績がさらに悪化、予選通過もままならなくなってしまった。結局1993年に撤退した。
ホンダ(1998~1999年)
ホンダがコンストラクターとしてF1への復帰を計画する中で、ハーベイ・ポスルスウェイト、ティム・デンシャムらが設計したRA099の製造を行った。しかしポスルスウェイトの急死によって計画は頓挫、ホンダはエンジン供給で2000年より復帰した。
HRT(2010年)
2010年に新規参入するHRT(当初はヒスパニア・レーシング・チーム) むけにF110を供給した。
しかしチーム側が開発資金を滞納したことで開発が止まっており、支払後に完成させたときには開幕戦ぎりぎりだったため、最初はまともに走ることすらできなかった。
結局チームは入賞することができなかったものの、完走順位でコンストラクターズランキング11位となった。
その後チームは独自開発するために契約を打ち切ったが、2012年までF110の改良型でしかやりくりすることができなかった。
ちなみにF110を元にして、GP2マシン、GP2/11を開発している。
ハース(2016年~)
2016年に新規参入するハースF1チームのシャシー製作と供給を行うことになった。
同チームはフェラーリの風洞施設利用や各種技術提携を結んでいる。
シャシー供給するカテゴリー(2021年現在)
- F2 ※
- F3 ※
- インディカー ※
- インディライツ ※
- フォーミュラE ※
- スーパーフォーミュラ(2014年より) ※
- スーパーフォーミュラ・ライツ(2020年より)※
- WEC(LMP2)
- ユナイテッド・スポーツカー選手権(DPi、LMDh)
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関連項目
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