岐阜県内のリニア中央新幹線のトンネル工事現場付近で地盤が沈下している問題について、JR東海は2025年1月18日に開いた住民説明会で工事が原因の可能性が高いと認めた。トンネル内への湧水で地下水位の低下が進み、圧密沈下などが生じたと見られる。 湧水対策に着手した後、工法を参考にした別のトンネルで落盤事故が発生したため安全性の懸念が浮上。本格実施の前に対策工事を中断し、内容を再検討している。対策方法の決定は25年4月以降になる見通しだ。 問題が発生したのは、JR東海が岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町で進めている「日吉トンネル」の建設工事。施工者は清水建設・大日本土木・青木あすなろ建設JV(共同企業体)だ。24年2月に湧水が発生し、付近の井戸などで水位が低下。同年5月に掘削を中断した。 JR東海によると、25年1月14日時点で現場付近の地表面が最大で7.7cm沈下した。これまで砂質土層の圧縮沈下と