全国で唯一の「県庁所在地の原発」が再び動き出した。中国電力の島根原発2号機(島根県松江市)では7日、緊張感が漂う中央制御室で運転員が原子炉を起動。予定通り、核分裂が安定的に続く臨界状態に達した。原発から30キロ圏内には約45万人が暮らす。「事故の際に本当に避難できるのか」―。地震などと重なる複合災害も想定され、住民から不安の声も漏れる。 <関連記事>島根原発2号機が再稼働 福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉 中国電力、原子炉を起動 「3・2・1」。7日午後2時58分、制御室に原子炉起動に向けて運転員のカウントダウンの声が響いた後、別の運転員が起動状態にするレバーを倒した。