鍋料理などに最適な冬の味覚として知られる青森県沖の「マダラ」から、国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超す放射性セシウムが検出されて出荷停止となり、地元漁業関係者に不安が広がっている。福島県沖で高濃度のセシウムを含むエサを食べたマダラが300キロ以上も北上した可能性が指摘されるなか、出荷停止がいつまで続くか不透明だ。青森県は全国有数の漁獲高を誇るだけに関係者は困惑の色を隠せない。 基準値超えが相次いだのは八戸市沖で漁獲されたマダラ。6月に同116ベクレル、8月に同132・7ベクレルを相次いで検出し、同月27日に出荷停止となった。 福島第1原発事故のあった福島県から近い茨城県ではヒラメやスズキなど6種、宮城県ではマダラ、スズキなど5種が現在、国から出荷停止を指示されている。しかし、同原発から約350キロも離れた青森県産の農水産物では、これまで出荷停止に至るケースはなかった。 青森県のマ