日本における犯罪の総数も、2002年に戦後最多の約285万件を記録したが、その後の警察の努力で減少し、直近の2015年では10年前の半分以下の109万8969件まで減少している。日本の警察は優秀で、日本は安全な国だということを示す数字だ。 しかし、我々国民の感覚は少し違うかもしれない。普通に生活していて安全で安心だと感じる人々は少なくなってきているようだ。 たとえば、 「393億7187万円」 この数字は、2015年の「オレオレ詐欺(振り込め詐欺)」による被害額だ。殺人などの重要犯罪は高い率で検挙される一方で、オレオレ詐欺や危険ドラッグ、ストーカー被害やDVなど、身近なところで起こる犯罪は増加しているのだ。 実際、戦後、昭和50年代までは、犯罪全体の検挙率はなんと60~70%台で推移していたのだが、その後かなり低下し、最近は30%程度になってしまっている。 これは、高齢化、単身世帯の増加、