連載第2回のテーマは「モデルの中に隠された気付きにくい曖昧さ」です。 UMLでモデルを記述する理由のひとつとして、「システムの仕様情報などを、早く、安く(低コストで)、かつ、正確に伝達したい」という点があげられると思います。が、UMLも所詮は言語(ある概念を表現する表記形式)の一種でしかないので、表現の「正確さ」はその言語を用いる(読み書きする)人の使い方によって大きく左右されることがあります。同じモデル図を見ても、それを読む人によっては自分(描き手)が頭の中で思い描いている構造とはまったく違った構造として解釈されることがあります。もちろん、人それぞれの背景知識や理解の仕方が異なるから...という理由もあるのでしょうが、モデルに含まれている「曖昧さ」に気付かず放置されてしまっている事に起因する場合も少なくないと思います。 今回は、モデル図の中に知らず知らずのうちに含まれてしまっている気付き