政府は27日、自殺対策強化月間である3月から、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)による相談事業を始めると発表した。若者への支援強化が狙いで、無料通信アプリ「LINE」などを使う。 昨年の自殺者数は2万1140人(速報値)で、3万人を超えていた2003年をピークに減少傾向が続く。ただ厚生労働省の1~11月の集計で19歳以下は516人と前年同期より29人多く、20代も2053人と5人減にとどまった。昨年には、ツイッターに自殺願望を投稿した若者が狙われたとされる神奈川県座間市の事件も発覚した。 相談事業は自殺対策などに取り組んできた13団体に委託。来月1日以降、LINEにアカウントを開設してチャット形式で相談できるようにしたり、ツイッターで相談に乗ったりする。必要に応じ、電話や対面での相談もする。SNS相談を受け付ける団体のアカウントや相談時間は厚労省ホームページの「自殺対策」のコ
一月二十七日、更生保護会館(東京都渋谷区)の一室。若い女性に寄り添う支援ネットワーク「若草プロジェクト」が主催した研修会は、NPO法人「OVA(オーヴァ)」代表で精神保健福祉士の伊藤次郎さん(32)の問いかけで始まった。全国から支援団体の相談員や弁護士ら約四十人が参加。七グループに分かれて議論を始めた。 検索サイト・グーグルで「死にたい」の言葉は月平均で二十四万回も検索される。伊藤さんは、グーグルで「死にたい」などと打ち込むと、支援サイトの広告が表示され、オーヴァにメールが送れる仕組みを二〇一三年につくった。課題は、ネット上で相談を受けてから、どう電話や対面相談などにつなげるかだという。「さまざまな団体のかかわりが必要」と語った。
若者就労支援の委託事業で監査を拒否したとして、厚生労働省が愛知県半田市のNPO法人「エンド・ゴール」に4年分の委託費約1億8千万円の返還を命じたことが分かった。 厚労省によると、エンド・ゴールは2012~15年度、若者への就労支援事業「地域若者サポートステーション」(サポステ)で、半田市と同県一宮市のサポステの運営を受託。しかし、年度ごとに厚労省に提出された職員の勤務状況が実態と違うとの情報があり、厚労省が昨年1月から監査に入った。だが、エンド・ゴール側は関係書類などの提出の求めに応じなかったという。 厚労省は経理内容などを監査できると定めた委託契約に違反するとして、昨年9月に契約を解除。委託費全額の返還命令を出した。今後、債権管理法に基づいて、財産の差し押さえなどの強制措置も検討するという。 エンド・ゴールは取材に対し「分かる人がいない」と話している。
貧困対策や若者支援に活用=「休眠預金法」が成立 金融機関の口座で10年以上放置されている「 休眠預金 」を民間公益活動の財源として利用できるようにする議員立法の法律が、2日の参院本会議で与党などの賛成多数で可決・成立した。「忘れ去られたお金」のうち、毎年500億~600億円が子どもの貧困対策や若者支援、福祉、地域活性化などに活用されることになる。 公布後1年半以内に全面施行される。全面施行から1年経過後に発生した 休眠預金 が対象となるため、実際に現場で活動する団体にお金が届くのは数年後になる見通し。預金者は施行後も請求すれば払い戻しを受けることができる。 この法律では、銀行口座の 休眠預金 を預金保険機構に移管した上で、中立的な「指定活用団体」に交付。そこから地域の事情に詳しい財団などの「資金分配団体」を通じて、実際に公益活動をするNPO法人など各種団体に助成や貸し付けを実施する。
求人情報と実際の労働条件が違う「求人詐欺」が後を絶たないことから、労働問題に取り組むNPOや学者、弁護士で作る「ブラック企業対策プロジェクト」が被害実態を公表し、日本経済団体連合会(経団連)に対応を求める要望書を送った。「劣悪な労働条件を好待遇のように装う不公正は許されない」と訴えている。 プロジェクトに参加している労働NPOのPOSSE(ポッセ)には、求人詐欺の相談が数多く寄せられている。この春大学を卒業し、教育産業の会社に正社員で就職した愛知県に住む女性(23)も被害を訴えている一人だ。 教員免許を持つ女性は、教育関連の仕事に就くことを希望していた。民間求人サイトで「営業はなく生徒指導メイン」と記された業務内容と「給与20万5000円」の情報を見て応募、面接を経て昨年5月中旬に内々定を得た。その後、正式な内定が出た時も含めて求人情報以上の説明はなく、今年3月15日になって初めて具体的な
やまだ・あつし/1971年朝日新聞入社。青森・千葉支局員を経て経済記者。大蔵省、外務省、自動車業界、金融証券業界など担当。ロンドン特派員として東欧の市場経済化、EC市場統合などを取材、93年から編集委員。ハーバード大学ニーマンフェロー。朝日新聞特別編集委員(経済担当)として大蔵行政や金融業界の体質を問う記事を執筆。2000年からバンコク特派員。2012年からフリージャーナリスト。CS放送「朝日ニュースター」で、「パックインジャーナル」のコメンテーターなどを務める。 山田厚史の「世界かわら版」 元朝日新聞編集員で、反骨のジャーナリスト山田厚史が、世界中で起こる政治・経済の森羅万象に鋭く切り込む。その独自の視点で、強者の論理の欺瞞や矛盾、市場原理の裏に潜む冷徹な打算を解き明かします。 バックナンバー一覧 「舛添祭り」から我々は何を学んだのか。知事と思えないセコさ、政権与党の無責任、水に落ちた犬
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