イラク北部クルド自治政府のファラハ・ムスタファ外相は16日、治安維持を理由に、自治政府の治安部隊が掌握した北部最大の油田都市キルクークの実効支配を継続する可能性があると述べた。共同通信との会見に応じた。 キルクークは帰属をめぐり自治政府と中央政府が長年対立。自治政府は、イスラム教シーア派主導のマリキ政権とスンニ派過激派の攻防の混乱に乗じて勢力を拡大した形だ。 自治政府の治安部隊ペシュメルガはイラク軍部隊がキルクークの基地から撤退したため、これを制圧した。外相は個人の考えとした上で「私たちはこれらの地域にとどまるだろう」と述べた。中央政府から治安権限を自治政府が引き継ぐよう正式な依頼があったという。(共同)