TPP参加表明 自由貿易推進で成長に弾みを(3月16日付・読売社説) ◆国家百年の計へ交渉力発揮せよ◆ 自由貿易と投資を拡大し、アジアの活力を取り込むことが、日本の経済成長に欠かせない。そのための大きな一歩となるだろう。 安倍首相は、米国主導の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加を正式表明した。 菅政権で検討を開始して以来、約3年間、意見集約が難航した。首相の政治決断を評価したい。 首相は記者会見で、「TPP交渉参加は国家百年の計だ。今を逃すと日本は世界のルール作りから取り残される」と指摘した。 ◆日米同盟の強化に寄与◆ TPPは米国、豪州、カナダなど11か国が関税、サービス、知的財産など29分野で交渉中だ。 首相が「交渉力を駆使し、守るべきものは守り、攻められるものは攻める。国益にかなう最善の道を追求する」と強調したのはもっともである。遅れて参加する日本は不利な立場だが、「交渉力」