中東のシリアにあるイランの大使館が、イスラエルによるとみられる攻撃を受けて、軍事精鋭部隊の幹部らが殺害されました。イランのライシ大統領はイスラエルに対し「報復を受けずには済まされない」とする声明を出し、何らかの報復措置を取る考えを強調しました。 目次 殺害されたザヘディ准将は特殊任務に従事 イラン大統領「イスラエルは報復を受けずには済まされない」
Icchiku Yamada @IcchikuYamada パレスチナ支持者の中に潜む危険な言説と思想の第一に、パレスチナの悲劇を非難するが故に、イスラエルと敵対するアサド政権を擁護する姿勢である。アサド政権はエルサレム奪還を掲げ公にイスラエルに敵対する姿勢を示す。しかしながらその実態は、シリア国内のパレスチナ人を限りなく迫害してきた… アサド政権は2011年から続く平和的民衆革命の弾圧に際してこれまで3,207人のパレスチナ人を殺害、うち497人を秘密刑務所にて想像を凌駕する拷問の末に殺害している。また2,721人のパレスチナ人を強制的に拉致しており、その行方が今日も分かっていない。さらに2013-2015年パレスチナ難民が多く暮らしたダマスカス郊外にあるヤルムークキャンプを軍事包囲し、4万人以上を餓死の危機に追い込んだのもこのアサド政権である。 アサド政権はパレスチナの味方などでは決し
アメリカ中央軍は現地時間の2日夜、日本時間の3日朝、イラクとシリアの領内で活動するイラン革命防衛隊の「コッズ部隊」やそれに関係する武装組織に対し、空爆を行ったと発表しました。 ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は記者団に対し、先月28日、中東のヨルダンでアメリカ軍の拠点が攻撃され、兵士3人が死亡したことへの報復措置だと説明したうえで、「攻撃はイラクとシリアの合わせて7か所に向けて行われ、標的は武装組織の指揮所やミサイル、それに無人機の関連施設など85に上る」と述べました。 カービー調整官は「報復措置は今夜、終わるわけではない」と述べ、攻撃は一定期間続くとの考えを示しましたが、「アメリカはイランとの衝突も、中東での衝突の拡大も望んでいない」と強調しました。 これに対し、イラン外務省の報道官は3日、声明を出し、「イラクやシリアの主権侵害であり、アメリカ政府はまた、戦略的な過ちを犯した」と非
【11月13日 AFP】米軍は12日、中東に駐留している部隊に対する攻撃への報復措置として、シリア東部にあるイラン関係施設への攻撃を行った。これについて英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は翌13日、親イラン派の戦闘員少なくとも8人が死亡したと報告した。 ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は12日、「米軍はきょう、イラクとシリアに駐留する米兵への攻撃を受け、イラン革命防衛隊(IRGC)およびイランと関係がある複数の組織が使用するシリア東部の施設に高精度攻撃を実施した」と発表。 「攻撃は、アブカマル(Albu Kamal)近郊にある訓練場とマヤディン (Mayadeen)近郊にある隠れ家に対して行われた」という。 シリア人権監視団は、この攻撃で「少なくとも1人のシリア人、複数のイラク人を含
ヨルダンの砂漠にあるきわめて保存状態のよい古代ローマの砦、カスル・バシル。機密解除されたスパイ衛星写真を活用した新たな研究により、シリアやイラクの砂漠から、これまで知られていなかった古代ローマの砦跡と思われる遺跡が400カ所近く見つかった。(PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 機密解除された米国のスパイ衛星コロナとヘキサゴンの写真から、シリアやイラクの砂漠にある古代ローマ時代の砦(とりで)が約400カ所特定され、10月26日付けで学術誌「Antiquity」に発表された。その配置パターンから考えると、砦の目的は定説となっている防衛ではなく、キャラバンによる交易、軍隊の移動、地域の情報伝達など、交流を円滑に進めるためだったという説を論文の著者らは主張している。(参考記事:「CIAが歴史的な「機密地図」の数々を公開」) こ
米バージニア州アーリントンの国防総省で記者会見に臨むパット・ライダー報道官(2023年4月13日撮影)。(c)Kevin Dietsch / GETTY IMAGES NORTH AMERICA / Getty Images via AFP 【10月6日 AFP】米国防総省は5日、シリアに駐留する米軍部隊に接近したトルコ軍の無人機を脅威とみなし撃墜したと発表した。米国とトルコはともに北大西洋条約機構(NATO)加盟国で、両国間の緊張が高まる恐れがある。 トルコは首都アンカラで起きた反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」による自爆テロを受け、シリア国内のクルド人勢力を攻撃していた。 米国防総省のパット・ライダー(Pat Ryder)報道官によると同日未明、米軍の拠点が約1キロにあるシリア北東部ハサケ(Hasakeh)近郊の「運用制限区域(ROZ)」内外で空爆を実施していた複数の無人機を確
シリアとトルコ国境地域に駐車された人道支援物資運搬用のトラック/Omar Haj Kadour/AFP/Getty Images (CNN) トルコからシリアへ人道支援物資を届ける国連の活動を延長するとした案にロシアが拒否権を行使したことに対し、米国とフランス、英国から非難が集中している。 越境支援はシリア北西部の反体制派支配地域が対象。国連安全保障理事会で11日、トルコ国境を越える搬入許可の延長案が採決にかけられた。採決でロシアが拒否権を行使し、国連機関や人道団体は活動が継続できなくなった。 米国務省のミラー報道官は11日の採決後、ロシアの非人道的な拒否権に深く失望しているとコメント。米国は安保理が12カ月の延長を認めるよう、繰り返し呼び掛けてきたと強調した。 ロシアは安保理に6カ月の延長を提案したが、米英仏の反対で否決されていた。妥協点として9カ月延長する案も出たが、これも否決された。
トルコ・イスタンブールで、6人が死亡した爆発が起きた現場のイスティクラル通りに事件翌日に飾られた国旗(2022年11月14日撮影)。(c)Yasin AKGUL / AFP 【11月20日 AFP】トルコ空軍は19日夜、シリア北部で複数の町を空爆した。英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、一連の空爆で、米国が支援するクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」の構成員6人と政府軍側の6人が死亡した。 トルコ政府は、先週イスタンブールで6人が死亡した爆発について、反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の犯行だと非難している。国防省は20日早朝、ツイッター(Twitter)で空爆の瞬間を映した動画を公開し、「テロリストの根城は精密爆撃で破壊された」と発表した。 人権監視団のラミ・アブドルラフマン(R
【10月13日 AFP】シリアは12日、1600年前の古代ローマ時代に作られたモザイク画を公開した。トロイ戦争(Trojan War)の戦士の姿も描かれており、極めて珍しいという。 モザイクが見つかったのは、2018年に政府が反体制派から奪還した中西部ホムス(Homs)県ラスタン(Rastan)。同地では考古学的発見が相次いでいる。 発掘の責任者で文化財当局の考古学部門トップ、ハマム・サード(Hammam Saad)氏によると、モザイクには剣と盾を持った戦士が描かれており、トロイ戦争に参加した古代ギリシャの英雄たちの名前もあった。 「この種のものとして最古ではないが、最も完全かつ希少なものだ」「(シリアに)同じようなモザイクはほかにない」とサード氏は話した。 これまでに建物の下から発掘されたのは縦約6メートル、幅約20メートルのモザイク画。これ以外にも埋もれているとみられている。 シリアに
(CNN) 米空軍幹部は24日までに、ロシアが肩入れする中東シリアに駐留しているロシア軍の地上や空での活動がウクライナ侵攻以降、「より攻撃的な色合いを増した」と報告した。 中東などを管轄する米中央軍の指揮下に入る米中央空軍のアレックス・グリンケウィッチ司令官(中将)が、米メリーランド州で最近開かれた空軍や宇宙軍関連の討論会で述べた。 イラクやシリアに配置される米軍は結果的に空陸で重圧の増大を受けており、「率直に言えば兵器搭載のロシア軍の航空機が米軍部隊の上空に飛来するような場所では懸念を多少抱いている」とも明かした。 米国のパイロットらは連日、これらロシア軍航空機と近い距離で接触しており、針路のけん制や誘導の飛行などの任務を遂行していると指摘。過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討戦などを続けるためシリアやイラクに展開する米の地上部隊の安全確保に必要な措置とした。 同司令官
欧米諸国はロシアのウクライナ侵攻から数日以内に国際法を行使し、ロシアに厳しい制裁を課した一方でウクライナの難民を手厚く受け入れ、その武装抵抗に喝采の声をあげた。 ところが、こうした対応は中東の人々の怒りを買っている。国際紛争に対する欧米諸国の反応が明らかなダブルスタンダード(二重基準)だというのだ。 パレスチナ暫定自治政府のマリキ外相は3月初旬、トルコで開かれた安全保障フォーラムの場で「70年以上も実現不可能と言われていたあらゆることが、1週間足らずで日の目を見た」とした上で「欧米の動きは驚くほど偽善的だ」と述べている。 2003年3月に勃発したアメリカ主導によるイラク戦争については、特定の国が他国に違法に侵略したという見方があった。だが、アメリカに立ち向かったイラク人はテロリストの烙印を押され、西側に逃れた難民は安全保障上の脅威になり得るという理由で追い返されることもあった。 バイデン政
がれきの中を歩く少年=2017年、シリア・アレッポ/GEORGE OURFALIAN/AFP/AFP/Getty Images イスタンブール(CNN) アブデル・カフィ・ハムドさん(36)はウクライナのことを考えずにはいられない。シリア人のハムドさんは日々ニュースを追い、団結のメッセージをツイートし、5歳の娘にウクライナ国旗の描き方を教えながら過ごしている。戦争、死、苦悩をとらえた想像を絶する光景が世界中に発信される中、ウクライナ人が味わっている状況を理解できる人はほぼ皆無だとハムドさんは言う。 ハムドさんはCNNに「誰もウクライナの人たちの気持ちを理解できない。世界で彼らのことをよく理解できるのはシリア人しかいません」と語った。 ウクライナとロシアの戦争を見つめる英語教師のハムドさんの脳裏に、人生で最も暗い記憶、2016年にアレッポの街が包囲された時のことがよみがえる。 今年2月末、ロ
【本記事は「プレミアム会員」限定記事ですが、特別無料公開中です。プレミアム会員にご登録いただくとJBpressのほぼすべての過去記事をお読みいただけます。この機会にぜひご登録ください。】 【画像】シリア国民を号泣させた日本のアニメ「アストロガンガー」 (姫田 小夏:ジャーナリスト) 『アストロガンガー』『UFOロボ グレンダイザー』『キャプテン翼』――これらは1970~80年代にかけて日本で放映されたテレビアニメ番組だ。ほぼ40~50年前の番組だが、これらを今なお愛してやまない熱狂的なファンとベルギーで出会った。 前回の当コラム(「激安ショップに売春宿、移民が集まる街ブリュッセルを訪れてみた」)で登場してもらったベルギー在住のエリックさん(仮名、45歳)がその人だ。シリアで生まれ育ち、その後カナダに移民したカナダ国籍の実業家である。 エリックさんを含む仲間たちと欧州最長の「ルートE40」を
約4500年前のメソポタミアで、四輪戦車をけん引するために使用された動物・クンガ(kungas)。 その存在は古くから知られていたものの、クンガがどんな生き物であるかは分かっていません。 しかし今回、ジャック・モノ研究所(IJM・仏)により、クンガはロバの家畜種と野生種を交配させたハイブリッドだったことが判明しました。 これは、人の手による史上初のハイブリッド種であり、軍用馬の登場より500年以上も早いとのことです。 研究は、1月14日付で学術誌『Science Advances』に掲載されています。 These Ancient ‘War Donkeys’ Were Likely The 1st Human-Bred Hybrid Animals https://www.sciencealert.com/ancient-war-donkeys-kungas-were-likely-the-
ある日、若者たちがSNSに投稿した「バナナを食べる動画」。ありふれた1シーンにしか見えませんが、この投稿をきっかけに、若者は国を追われる瀬戸際に。 でも、なぜ? 背景には、一皮むくだけでは分からない事情がありました。 (イスタンブール支局長 佐野圭崇) 発端となったのは2021年10月、トルコのネットテレビ局が行った街頭インタビュー。マイクを持つリポーターが尋ねたのはトルコの大統領選挙についてでした。 そのとき、あるトルコ人の女性が、別の人のインタビューに割って入り、トルコで暮らす難民について持論を展開。シリア人もアフガニスタン人も母国に帰るべきだ、全員をトルコに受け入れる余裕はない、と訴えたのです。 この発言に、となりにいた男性も同調します。 「シリア人は俺たちより楽に暮らしている。俺はバナナも食えない。お前たちはキロ単位でバナナを買っているじゃないか」 その場に居合わせたシリア人の女性
内戦が終わらないシリアでは、多くの国内避難民が劣悪な環境のテント生活を強いられている。そんな難民キャンプで5月、鎖につながれていた6歳の女児が亡くなった。その悲しすぎる死因は図らずも、「忘れられた戦争」の闇に光を当てたといえる。 足かせをはめられ檻の中に 写真に写っているのは、ボサボサの髪に汚れた服、顔にも泥がついたまま、その小さな手で鎖をつかんでいる6歳の女の子だ。ナーラ・アル・オスマンが亡くなる数ヵ月前に撮影されたこの一枚が、彼女の短すぎた人生の過酷さを物語っている。 ナーラは最期の数年間を、父親ときょうだいと一緒に、狭く密集したテントの中で過ごした。10年にわたるシリア内戦、世界から忘れ去られたとも言えるこの戦争により、国内避難民となった人々が暮らすキャンプだ。 その貧窮化した環境のキャンプで、ナーラは歩き回らないようにと、父親から足かせをはめられ鎖につながれていたことがよくあったと
シリア首都ダマスカス旧市街にある歴史的建造物の中庭(2020年11月18日撮影)。(c)LOUAI BESHARA / AFP 【1月17日 AFP】シリア人のラニア・カタフ(Rania Kataf)氏(35)は、内戦で荒廃した祖国の首都ダマスカスの旧市街の路地を散策しながら、伝統的な住宅を隅々まで写真に収めている。こうした家々が危機的状況に陥っている様子を目の当たりにし、建築物を後世に残すために電子情報としてアーカイブ化する取り組みを始めたのだ。 「第2次世界大戦(World War II)中に欧州の写真家たちが都市の建造物を記録して、その一部を後に再建につなげたことに着想を得た」と話す。 ダマスカス旧市街は、100年余りの歴史を持つ優美な家々で知られる。大抵の場合、2階建ての建物が四角い中庭を囲み、緑が茂る庭の中心には石を彫り込んで造った噴水がある。 ダマスカスの大部分は、10年近く続
トルコ国境に近いシリア北東部ハサカ県で行われたロシア軍とトルコ軍の合同パトロール(2020年12月24日撮影)。(c)Delil SOULEIMAN / AFP 【1月2日 AFP】在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は昨年12月31日、シリア内戦による2020年の死者は少なくとも6800人だったと発表した。年間の死者としては、2011年の内戦発生後で最も少ない。 内戦発生からこれまでの死者の合計は、民間人11万7000人を含む38万7000人となった。 反政府デモへの厳しい弾圧をきっかけに始まったシリア内戦は2020年、シリア北西部で停戦が実現。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)もあって戦闘の勢いは衰えた。だが、依然として毎週、人命が失われている。 シリア人権監視団の統計によると、シリア内戦で2019年には
シリア、マサイフに残るニザール派の要塞跡。「アサシン派」との蔑称で呼ばれることもあるニザール・イスマイル派。中世、要塞化された城を拠点に活動していた。(PHOTOGRAPH BY AGEFOTOSTOCK, ALAMY) かつて中東には暗殺者の秘密集団があり、一帯を支配していた――これは事実とは違う伝説で、十字軍時代の年代記やビデオゲームのために脚色を加えて作り上げられたものだ。 一方で「Assassin(アサシン、暗殺者)」という言葉は、「ニザール・イスマイル」というイスラム教の一派に対して使われていた蔑称に由来するものだ。彼らはイスラム教シーア派から分派した秘密主義の集団で、短命だが政権を樹立した。このニザール派について、もう少し詳しく見ていこう。 ニザール派の起源は、西暦632年に起こったイスラム教最初の分裂にまでさかのぼる。預言者ムハンマドの後継としてだれがイマーム、すなわち指導者
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