神戸市の久元喜造市長は3日、甲南大学法科大学院の講義で、赤字が続く市営地下鉄海岸線について「ランニングコストさえ賄えておらず、政策の失敗としか言いようがない」と断言する一幕があった。昨秋の市長選では、日本維新の会が推薦した候補の応援演説で、同党幹部が大阪市営地下鉄の民営化を実績として挙げ、海岸線などについて「税金が本当に神戸の成長に使われているのか」と批判していた。 久元市長は「海岸線は1日の乗客が13万5千人で採算が取れるとして建設されたが、ショッピングモールの開業で少し増えても5万人余りしか乗っていない」と指摘。「地下鉄は借金をして造り、料金で回収するが、借金の利子どころか運行経費すら賄えていない。民間なら即運行中止だが、自治体だから事業を中止するわけにはいかない」とした。現在は中学生以下の無料パスやイベントなどで利用者増に取り組んでいる。 市長は「合理的な政策判断には役所内の漫然とし