ボランティア組織の建物修復支援ネットワーク(新潟市)を主宰する建築士の長谷川順一代表は、2024年1月1日に発生した能登半島地震で震度6強を観測した石川県珠洲市正院町などを、1月5日から7日にかけて見て回った。 長谷川代表が被災地に向かった目的の一つは、23年5月の奥能登地震後から応急・復旧を支援していた被災建物が、今回新たに起こった能登半島地震でどのようになっているかを確かめることだ。 長谷川代表は奥能登地震直後から珠洲市に入り、住人や地元の建築関係者から寄せられる被災建物の修復に関する相談を、ボランティアで引き受ける活動を続けていた。珠洲市内は職人をはじめとする建築関係者の不足が著しく、実務のフォローアップがなくては応急・復旧が立ち行かない状況にあったからだ。伝統木造建築の保存に日頃から取り組んでいるので、正院町内に残る伝統木造建築の相談が多く来ていた。 長谷川代表の助言した耐震補強工