乗客乗員15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故で、事故を起こしたバスは床下の腐食が進んで複数の穴が開き、去年、バスのメーカーが「使用は危険な状態である」と報告書で警告していたことが分かりました。事故を起こしたバス会社は警告のあとにこの車両を購入していて、国土交通省は詳しい経緯を調べています。 NHKは今回、事故を起こした車両について、事故前の去年3月にバスのメーカーが点検した際に作成した報告書を独自に入手しました。 この中で車体の床下の状態について、さびや腐食が進み穴が開いているとし、特に車輪を支える部品は腐食がひどく、強度が著しく低下していると指摘しています。そのうえで報告書では「このままの使用は危険な状態である」と警告しています。 また、添付された写真では床下にある金属製の多くの部品にさびが広がり、複数の穴が開いている様子が確認できます。 このバスは去年の点検のあと、今回事故を起こし
愛知県一宮市大和町の名神高速・一宮ジャンクション近くで観光バスが対向車線に突っ込んだ多重交通事故で、バスを運転していた男性運転手(63)が愛知県警の調べに対し、「居眠りをしていた」と話していることがわかった。男性運転手は事故の約8時間前にも約200キロ離れた長野県内で追突事故を起こしていて、大阪府の会社に戻る途中だったという。 愛知県警によると、観光バスは20日午後6時ごろ、名神高速の中央分離帯のガードレールを突き破って反対車線に進入。トラックなど9台とぶつかり、男性運転手のほか、4~62歳の男女8人がけがをした。 事故現場には目立ったブレーキ痕はなく、県警が21日午前、入院中の男性運転手から当時の状況を聞いたところ、居眠りをしていたことを明らかにしたという。 また長野県警によると、この男性運転手は20日午前10時15分ごろ、同じ観光バスを運転中、同県安曇野市豊科南穂高の市道交差点で、信号
2日午前4時10分頃、宮城県白石市斎川の東北自動車道下り線で、走行車線を走っていた東京ディズニーリゾート(TDR、千葉県浦安市)発仙台市行きの夜間高速ツアーバスが、前方の中型トラックに追突した。 この事故で、バスの乗客35人のうち28人と、多田進運転手(61)(千葉県香取市下小堀)、トラックの運転手(41)と同乗者1人の計31人が軽傷を負った。国土交通省関東運輸局は同日、バスを運行した「クルージングワールド」(千葉県成田市)に緊急の特別監査に入った。 宮城県警の発表などによると、現場は片側2車線の緩やかなカーブで、ブレーキ痕はなかった。多田運転手が運ばれた病院の医師によると、多田運転手は「若干眠かった。気付いたらぶつかっていた」と話しているという。多田運転手は2か月前に脳梗塞で入院し、医師からは車の運転はやめるように忠告されたとも説明したという。
白石・夜行バス事故 31人けが 運転手「2ヵ月前脳梗塞」 フロントガラスが大破した夜行バス=2日午前6時50分ごろ、白石市斎川 2日午前4時10分ごろ、宮城県白石市斎川の東北自動車道下り線で、仙台方面に向かっていたバス会社「CRUISING WORLD(クルージングワールド)」(千葉県成田市、高木裕介社長)の夜行バスがトラックに追突し、弾みで中央分離帯に衝突した。バスの乗客乗員36人のうち、多田進運転手(61)=千葉県香取市下小堀=と乗客28人の計29人が軽傷。トラックの会社員長沢光男さん(41)=群馬県太田市細谷町=と同乗者の息子(13)の2人も軽いけがをした。(3面に関連記事) 搬送先の病院によると、多田運転手は「運転中は若干眠かった。事故の瞬間は覚えていない。約2カ月前に軽い脳梗塞になり、医師からバスの運転をやめるように言われた」と話したという。 宮城県警高速隊によると、バスの乗
群馬県藤岡市の関越自動車道で乗客のうち7人が死亡し38人が重軽傷を負ったバス事故で、バスのチケットを売った楽天トラベル(東京)が事故翌日の4月30日、被害者らに「ご乗車はいかがでございましたか?」などとアンケートへの回答を求めるメールを送っていたことが3日、同社などへの取材で分かった。 メールは同社のサイトを通じ、事故を起こしたバスのチケットを申し込んだ会員20人に送られており、被害者のほか家族らも含まれる。 楽天トラベルは「メールは自動送信されるシステムだった。受信した方やその家族に不快な思いをさせ申し訳ない」と陳謝。メールを受け取った被害者や家族らは「あまりに無神経ではないか」と憤っている。 同社によると、メールは4月30日、送信された。乗務員の対応やバスの設備などへの感想を寄せてもらうのが目的という。
陸援隊への発注の流れ 群馬県の関越自動車道で46人が死傷した高速ツアーバス事故で、ツアーを企画した旅行会社とバス会社「陸援隊」(千葉県印西市)の間に、2業者が介在していたことが国土交通省の特別監査で分かった。事実上の仲介料が発生したため、陸援隊は相場より安い料金で受注。短期雇用の運転手の河野化山(こうの・かざん)容疑者(43)を乗務させていた。国交省は無理な受注・運行が事故の背景にあったとみて調べている。 国交省の調べでは、旅行会社「ハーヴェストホールディングス」(大阪府豊中市)は、千葉県と金沢市を3日間で往復するツアーバスを企画。運行を17万円で千葉県内の仲介業者に発注した。この業者は同県内のバス運行会社に16万円で発注し、さらにこの会社が陸援隊に15万円で発注していた。 こうした契約は「傭車(ようしゃ)」と呼ばれ、中小のバス会社の間では常態化しているという。ただ、ツアーバスを請け
今回事故を起こした高速バスは定期の路線バスと異なり、旅行会社が観光バスを借り上げて運行する「ツアーバス」だった。格安を売りに人気を集め、年間利用者は600万人。一方で過当競争による過酷勤務などから重大事故も起きており、国土交通省はツアーバスに路線バスと同じ法令を適用するよう方針転換したばかりだった。国交省は29日、日本バス協会などに大型連休中の安全確保を徹底するよう通達した。 業界団体「高速ツアーバス連絡協議会」によると、ツアーバスは、運行を企画・実施する旅行会社が、主にインターネット上の販売会社を通じて乗客を募集し、運行は貸し切りバス会社へ委託する仕組み。定期の路線バス会社の高速バスが道路運送法の適用を受けるのに対し、ツアーバスは旅行業法が適用される。 平成12年からの規制緩和により一気に普及した。17年に21万人だった利用者は22年に600万人と5年で30倍に。閑散期でも全国で1日20
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