共同保存図書館実現に向けた多摩デポとカーリルの共同研究 東京都多摩地域の市町村立図書館は,住民に積極的な資料提供を行い,暮らしに役立つ図書館をめざしてきた。それぞれの図書館では魅力ある蔵書を構築するため,新しい本を購入するたびに古い本を書庫に移してきたが,書庫に収容しきれない本は除籍せざるをえない。いまやほとんどの図書館の書庫は満架をむかえ,個々の図書館の力だけでは本が日々消え行くという流れを止めることはできない。 この問題を解決するには,図書館資料を保存し,長く活用するためのセーフティネットを地域全体で張る必要がある。地域共同で確実に効率的に収集した資料を保存し,インターネット上の所蔵情報の活用と図書館間の物流の整備を図ることで,蔵書をいつまでも活かすことができる。 本来,東京都内の広域的な資料保存のリーダシップは,都立図書館が担うことになると考えるが,2002年1月に都立図書館が資料保