フランスの図書館といえば、一体どのようなイメージが湧くだろうか?フランスといえば何より歴史を重んじる国柄である。パレ・ロワイアルの近くにある国立図書館リシュリュー館のように何百年も利用されている伝統的な建物を思い浮かべる読者も多いだろう。 しかしながら、フランスは伝統と同じくらい進歩を大切にする国である。近年、各地で新しく革新的な図書館建築が姿を現している。本記事ではそんなフランスの近代的な図書館を6つ紹介する。これを見ればきっとフランスの新しい側面を発見できるはずだ。 1. 国立図書館フランソワ=ミッテラン館 Bibliothèque François-Mitterrand 最初に紹介するのはドミニク・ペロー設計のフランス国立図書館である。パリ南東のベルシー地区にあるこの図書館は、ミッテラン大統領によるパリ改造計画「グラン・プロジェ」により建造された。本を模した4隅のタワーはまさにフラン