小笠原諸島に生息する固有種「アカイセエビ」が宮崎県串間市沖で見つかり、捕獲された。 県内での確認は初めて。生きたまま宮崎市下北方町の大淀川学習館で展示されており、紫色の長い「美脚」が訪れた人の目を引いている。 串間市の漁師が10月11日、同市市木の鳥島の磯で、網にかかっているのを見つけた。初めて見るエビだったため、知人を通じて大淀川学習館に連絡して提供した。 同館の学芸員が写真を撮って、小笠原自然文化研究所(東京都小笠原村)に調べてもらったところ、「アカイセエビ」と判明。県水産試験場に問い合わせ、県内では初めての確認だと分かった。 捕獲されたアカイセエビは体長約25センチで、重さ約300グラム。背中に白い斑点があり、足は鮮やかな紫色で、エサを食べる時や触覚を掃除する時には足を器用に使って、機敏に動く。 小笠原と串間市は直線距離で約1000キロ離れている。小笠原水産センター(東京都小笠原村)
南硫黄島で国内初 都は12日、小笠原諸島の南硫黄島で、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されているアカアシカツオドリの集団営巣地を国内で初めて確認したと発表した。 都では今年6月、首都大学東京、NHKとの共同研究で、南硫黄島の自然環境調査を10年ぶりに実施。船上から小型無人機「ドローン」を飛ばし、上空から島を撮影したところ、標高200メートル以上のがけの上に六つの巣が確認された。同島は、急峻(きゅうしゅん)な地形が特徴で人が定住したことがなく、小笠原諸島の中でも特に原生の自然が残されている。徒歩で調査できるルートは一つしかなく、今回初めてドローンを使ったことで広範囲の調査が可能になったという。
東京の竹芝から南に1,000km、大海原に浮かぶ小笠原諸島。世界自然遺産に認定された独自の生態系、青くどこまでも澄んだ海に憧れる人も多いことだろう。アクセスは、週に1便運行される定期船「おがさわら丸」のみで、所要時間は片道24時間だ。往復の船旅と現地停泊時間をあわせると、最低6日間の休暇が必要になる。 ハードルの高い小笠原の旅だが、今夏、わずか3日間の休暇で小笠原へ行けるチャンスが到来する。「着発便」と呼ばれる、行ってすぐに戻ってくるピストン輸送便が運行されるのだ。ただし船がスピードアップするわけではないので、現地滞在時間はわずか「4時間半」。されど「4時間半」。ゆえに、超弾丸でも楽しめる小笠原への旅を提案したい。 「おがさわら丸」オススメのクラスは? まずは東京・竹芝と小笠原諸島・父島を結ぶ定期船「おがさわら丸」のチケットを手配しよう。小笠原海運のホームページで、空席状況の確認とネット予
更新される西之島の2万5000分の1地形図。赤線は、1991年に作成された地図の海岸線(国土地理院提供) 噴火活動が続いている西之島(東京都小笠原村)について、国土地理院(茨城県つくば市)は21日、四半世紀ぶりに地図を更新すると発表した。 2013年の噴火後初となる地図で、30日に刊行する。 更新するのは、国土全てをカバーする地図のうち最も縮尺の大きい「2万5000分の1地形図」や、防災対策などに使われる精密な「火山基本図」など。昨年12月に撮影したデータをもとに作成した。 同院によると、新地図に掲載される島の大きさは、1991年に作成した地図の約9倍にあたる2・72平方キロ・メートル。だが、今も続く噴火活動により、さらに地形が変わる可能性があるという。 また、海上保安庁も西之島周辺の新たな海図と海底地形図を30日に発行する。拡大した西之島が掲載された海図は、日本の領海が約70平方キロ・メ
東京・小笠原諸島の自然などを収めた「楽園」シリーズで知られる、写真家の三好和義さん(58)が16日午後7時すぎ、西之島が爆発的に噴火する様子を撮影することに成功した。乗船していた客船「にっぽん丸」の船上から、約2キロ離れた島の噴火の様子を撮影した。 三好さんによると、船が約1時間、島の周囲を巡る間に数分に1度噴火が続いたという。噴火すると「ドン」という爆発音が少し遅れて聞こえ、黒い火山灰も降ったという。 夕暮れとともに溶岩の明るさが際立つようになった。三好さんは「こんな迫力のあるシーンを撮影できるとは。赤い溶岩で浮かび上がった山の形も美しく、興奮しました」と話した。 2013年、西之島近くの海底が噴火して新島ができ、その後の活発な火山活動で西之島とつながった。しばらく活動が収まっていたが、今年4月に約1年5カ月ぶりに噴火。気象庁は火口から1・5キロの範囲で噴石に警戒するよう呼びかけている。
【東京でふるさとキブン】「東京愛らんど」 離島の9町村を感じる店 「くさや」に塩から、そしてパッションフルーツ?! 東京にいくつの町村があるかご存じだろうか? 正解は13。このうち、多摩地区の3町1村を除く2町7村が離島の伊豆諸島、小笠原諸島に属する。 具体名を挙げると、(1)大島町(2)八丈町(島名・八丈島)(3)利島村(4)新島村(5)神津島村(6)三宅村(三宅島)(7)御蔵島村(8)青ケ島村(9)小笠原村(父島、母島)-。最も近い大島で静岡県の伊豆半島の南東約25キロ。小笠原に至っては、都区部から南南東約1千キロの太平洋上に浮かんでいる。 これらの島々と本土を結ぶ海上ルートの玄関口、竹芝客船ターミナルにあるのが「東京愛らんど」。9自治体の特産品をそろえているため商品は多種多様で、たまらず、店長代理の佐々木文子さん(33)に案内を頼んだ。 島といえば海。伊豆諸島の海の幸なら独特の風味で
「海を飛ぶ」とも表現される超高速船ジェットフォイルが、25年ぶりに新造されます。絶滅も危惧されている船で、今回は裏ワザで新造実現。まだ現状は厳しいものの、離島の生活に有用というこの船にとり大きな契機になるかもしれません。 生産が中止されているジェットフォイル 東海汽船が川崎重工に発注する超高速船ジェットフォイルの新造船建造が話題を呼んでいます。 そのおもな理由は、時速45ノット(約83km/h)を誇るジェットフォイルが、造船業の常識を超える25年ぶりの新造となること、推進システムなどが従来と同等でありながら、建造価格が51億円と25年前に比べてかなり高額になっていること(バリアフリー化など内装の刷新といった改良が行われているものの)、川重がこれを契機に高速船の量産体制に移行できるかということ、そして同船の船体デザインを2020年「東京オリンピック」のエンブレムデザイナー野老朝雄(ところあさ
東海汽船(山崎潤一社長 崎=右側が立)は、伊豆諸島航路を就航するジェット船1隻を新造することを、11日の取締役会で決め、公表した。 同社は4隻のジェット船を就航中だが、このうちの1隻「セブンアイランド虹」を代替する。「36年が経過し、老朽化が目立っている」(同社広報担当)ため。 ジェット船はジェットフォイル、水中翼船とも呼ばれ、東海汽船で就航中の船は、ボーイング社が1974年に開発。その後、川崎重工業にライセンス提供された。国内での建造は22年ぶりだ。 同社は、東京・久里浜~大島・利島・新島・式根島・神津島航路でジェット船を展開。ガスタービンを動力としてウォータージェットを噴射、船底に備えた翼で浮力を得て、43ノット(80km/h)、東京~大島120kmを1時間45分で結ぶ。速達性があるため毎日4往復就航されている。 2013年10月の伊豆大島土砂災害で、同社のジェット船はいち早く現地に着
島国である日本において、国土を囲む海のエネルギーを電力として活用できるようになれば、大きなメリットがある。現在、海の潮流や波力を利用する発電システムの開発が進行中だ。さまざまな種類の発電システムが検討されているが、日本では初となる「機械式」の波力発電装置の実証試験が伊豆諸島の神津島沖でスタートした。 2008年から波力発電システムの開発に取り組んでいる三井造船が中心となり、東京大学や五洋建設と共同開発を進めてきた発電装置で、今回の実証試験は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「海洋エネルギー発電システム実証研究」の一環となる。 神津島の北側に位置する黒根沖で離岸距離800m、水深32mの外洋に設置し、2017年4月17日から発電を開始した。2017年の夏頃まで実証を行い運転制御方法や荒天時の耐久性などを検証していく。 上下運動を機械的に回転運動に変換 開発した波力発電装置は、海
海上保安庁は10日、東京・小笠原諸島の西之島で、火山活動により流れ出た溶岩が南西と西の方向に広がった結果、昨年9月と比較して島の陸地が約7ヘクタール拡大したと発表した。全体の面積は東京ドームの約59倍に当たる約275ヘクタールとなった。 西之島は4月20日に2015年11月以来の噴火が確認された。海保は5月2日午後に航空機で上空から観測。島の2カ所で溶岩流の先端が海上に出たため、南西に約180メートル、西に約170メートル拡大していた。 同乗した東京工業大火山流体研究センターの野上健治教授は「マグマの供給が依然として続いている」と分析した。 火山活動が活発化する可能性もあるため、海保は航行警報を出して付近を通る船舶に注意を呼び掛けている。
1年5か月ぶりに噴火した西之島(東京都小笠原村)の上空を読売機が25日に飛行し、火口から流れ出た溶岩が海岸まで達している様子が確認された。 同乗した東京大地震研究所の前野 深 ( ふかし ) ・准教授(火山地質学)は「新たに火口が少なくとも2か所できていて、火山活動も活発な状態。島はさらに拡大するだろう」と話している。 東京都心から約1000キロ・メートル南に離れた西之島は今月20日、2015年11月以来となる噴火が確認され、気象庁が火口周辺警報(入山危険)を発表した。本社機からは25日、火口で数十秒おきに噴火が発生し、マグマ片や灰色の噴煙が高さ数百メートルまで上がっているのが確認できた。火口からは、赤熱した溶岩が枝分かれしながら島の西側と南側に流れ出し、西側では海に到達していることも分かった。
太平洋上で成長する火山島「西之島」が再び噴火した。日本の領土がまたちょっぴり広くなるのではないか、などとインターネット上で話題になっている。神秘に満ちた島の成長の記録を、海上保安庁の「海域火山データベース」で振り返ろう。 西之島は、東京都小笠原村の父島から西方約130kmの距離にあり、わずかな植物が生えている無人島。 1973年にはもともとあった島のそばに新島が生まれ、多くの注目を集めた。その後、新島はもともとあった島とひとつになり、噴火は落ち着いたようだった。しかし40年が過ぎた2013年になって、再び別の場所に新島が生まれ、以前を上回る規模で拡大し始めたのだ。
再生可能エネルギーの島内融通を実現 伊豆七島のほぼ中央に位置する離島の東京都神津島村で、太陽光発電と蓄電池、電気自動車を組み合わせた再生可能エネルギー設備が、2017年2月に完成した。 神津島村の電力供給システムは、本土の系統とつながっておらず、ディーゼル発電機に依存した独立系統だったという。再生可能エネルギーを導入した場合、CO2排出量を本土に比べて効果的な削減が可能となる。しかし、塩害や運搬費、材工費など離島特有の手間により、導入が敬遠されがちだった。そこで神津島村は、再生可能エネルギー設備がなかった公共施設に太陽光発電設備を導入することで、効果的なCO2排出量を削減し、ピークシフト効果や災害時にも対応できる島づくりを目指した。 2016年9月から、プロポーザル方式により実施する「神津島村公共施設太陽光発電設備等設置工事」を開始。神津島村が公開している実施要領によると、施工施設は「生き
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