(ネタバレあり) メディアミックス作品で「原作改変」をすることは、特に『セクシー田中さん』の痛ましい事件の後、極めてセンシティブな問題になっている。私はあの事件において実際に何があったのかを知りうる立場ではないが、テレビ局側がコミュニケーションの不足により作者を追い詰めたのは確かであり、責任は免れられないだろう。 一方で、「原作に忠実」であることはそんなに偉いのか、とはずっと考えている。特にアニメでは、過去作品のリメイク物を中心に、原作漫画の台詞の一字一句を変えずに映像化する作品が増えているが、それなら漫画読めばいいじゃんと思ってしまう。原作を別のメディアで新たに作品化することは、そういうことではないでしょうと。 韓国の映画監督パク・チャヌクは、原作改変の名手だと思っている。『オールド・ボーイ』は原作漫画の設定以外はほぼ全てが改変され、オチまで原作と異なっているが、何も知らされないまま試写