8日午後2時20分ごろ、和歌山県田辺市の西約25キロ沖を航行していた海上自衛隊第1潜水隊群(広島県呉市)所属の潜水艦「そうりゅう」の艦橋部分で、男性3等海曹(20)がずぶぬれで倒れているのを捜索中の隊員が見つけた。現場は潜航中に水が流れ込むセイルと呼ばれる部屋で、10時間後に検視で溺死と確認された。関係者によると、遺書のようなものがあり、海自が原因を調べている。 海自によると、同艦は定期検査に伴う試運転中で、8日午前6時50分ごろ、和歌山県の紀伊由良港を出て2時間後に潜航を始めた。3曹は潜航前の準備作業後は非番。午後0時20分ごろ、当直交代時間になっても現れないため、隊員らが艦内を捜索していた。 セイル内は潜望鏡などの筒が柱状に立っており、潜航前には浸水を防ぐハッチを閉めるという。【鈴木泰広】