関西方面のマスコミから、某地方自治体の職員団体問題について意見を聴きたいと、ある方を介して依頼があったのですが、お断りしました。それは、問題構造があまりにも複雑であって、それをきちんと理解して貰うことは絶望的に難しく、政治部的感覚で記事にまとめられたらどんな代物になるかわからないからなのです。 そもそもからいえば、ジョブ型労働社会の常識からすれば、企業の外側の存在であるはずの労働組合の事務所が企業の中にあること自体がおかしな話であり、その便宜を図ることは許されないことであり、現にジョブ型社会を前提とする日本国の労働組合法も、「団体の運営のための経費の支出につき使用者の経理上の援助を受けるもの」は労働組合じゃない(第2条)とか、「労働組合の運営のための経費の支払いにつき経理上の援助を与えること」は不当労働行為である(第7条)と明記しています。 労働組合とは企業とは関係なく、労働者が企業の外側