Web APIを外部に公開し、利用を促す「オープンなWebを推進する企業」が増えている。これらの企業の一部は既に、「Web APIを出すのが先決」という初期フェーズから、Web APIを提供することによる事業への貢献が具体化してきたフェーズに移りつつある。 この連載では、APIの公開や外部の開発者(サードパーティ)が参加可能なプラットフォームの提供など、開かれたWebを推進する企業各社の担当者、キーマンにインタビューを実施し、企業Webのオープン化について展望していく。 目次
NGNやモバイル環境においてリアルタイム・コミュニケーションを実現するSIP(Session Initiation Protocol、セッション開始プロトコル)の先進的なベンダーであるソフトフロントは、簡易で低コストなNGNアプリケーション開発用のツール・キットや業界初のアンドロイド対応のSIPなど、新しい戦略的なSIP関連製品を続々と発表し、注目を集めています。ここでは、固定環境の次世代ネットワーク(NGN)環境における開発キット「SUPREE Vision Premier(スプリー・ビジョン・プレミア)」や移動環境のアンドロイド対応のSIP製品について、(株)ソフトフロント 取締役 研究開発担当 佐藤和紀(さとうかずのり)氏に、その開発の背景やビジネス戦略をお聞きした。 今回(第3回:最終回)は、 第1回:NGNの普及を加速する簡易なNGNアプリ開発キット『SUPREE Visio
NTT(持ち株会社)は2009年4月28日,韓国の大手通信会社KTと共同で,NGNを活用したビジネスモデルの開拓を目指す「NTT-KT ベンチャーフォーラム 東京 2009」を開催した。この席で,NTTの宇治則孝副社長はNTT版クラウドといえる「CBoC(Common IT Base over Cloud Computing)」について紹介し,今年度中にもサービスを開始できるという見通しを語った。 同フォーラムは,NTTとKTがベンチャー企業やベンチャー・キャピタルなどを招き,市場動向やビジネスモデルなどの意見交換を行う場となっている。2008年には米国・パロアルトと韓国・ソウルで2回の会合を開き,今回が3回目の開催となる。NTTは,同フォーラムでの交流を通じて,有望なビジネスモデルが生まれれば,協業による事業化なども検討する姿勢だ。 会合で挨拶したNTTの宇治則孝副社長は,NTTグループ
NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NTTの3社は2日、次世代ネットワーク(NGN)などを活用しSaaSビジネスを支援する「SaaS over NGN」構想の一環として、企業向けにSaaSを提供する事業者が利用できるサービス基盤を共同開発する意向を表明した。。 今回発表した共同開発計画の目的は、NTTコムとNTTデータの強みを活かしたSaaS提供事業者向けの機能を連携させ、総体としてレンジの広いサービス基盤を一括して提供することにある。 具体的には各種企業ネットワークへの対応を強みとするNTTコムの「BizCITY for SaaS Provider」の機能群と、アプリケーション連携を強みとするNTTデータの「VANADIS SaaS Platform」の機能群を連携させる機能を開発する予定だ。 また、同サービス基盤の実現に向け、NTTの情報流通プラットフォーム研究所の認証連携関連技
中堅中小企業のビジネス変革のカギを握るともいわれるNGN。NGNが従来の業界構造にどのような影響を与えるのかを考えていく。 NGNにはさまざまな見方がある。前回のICTピラミッドの話でいう「コンサルタント」「システム」「ネットワーク」、さらに「ユーザー」も加えた各視点で考え方は変わる。今回は、NGNを切り札として、通信キャリアがいかにICTピラミッドを崩壊させるかという「ネットワークびいき」の視点でお話したい。 Google、Amazonなどの「エイリアン」の襲来がICTピラミッド再編を加速 NGN時代のビジネスモデルは、スモールスタートともいわれるNTT東西のペースで、中長期の目標として掲げられる状況なら特に問題視するものではないかもしれない。 ICTのピラミッドは、ネットワーク、システム、コンサルティングといった歴史的背景を持ったプレーヤーによって構成されており、このプレーヤーだけで戦
企業の需要が本格的に掘り起こされるのは,NGNならではの機能を使った新サービスが登場する2009年春が契機となる。これには,NTT東西自身が提供するサービスと,外部のサービス・プロバイダがNGNの機能を使って提供する独自サービスの2種類がある。 NTT東西が提供を予定するのが「QoS保証機能付きのVPNサービス」だ。このサービスは,「単純にフレッツ・VPNゲートやフレッツ・VPNワイドに,QoS保証機能を追加するだけにはならない」(NTT東日本)という。 QoS保証機能を使うには,NGN網への帯域確保を要求するSIP-UA機能をユーザー側のアクセス装置に搭載している必要がある。このような装置の開発にメーカーが着手している。 SIP-UAを使えば,帯域確保だけでなく,「接続先回線の指定や回線番号による認証要求といったNGNの網機能とも連携できるはず」(NECの今井氏)という。相手の回線番号を
NTT東日本/西日本は2008年2月27日,NGN商用サービスについての記者会見を開いた。諸般の事情によりNTT東日本の会見場に10分遅れで到着した筆者は,ある種の期待感を抱きつつ,着席するなり発表資料を広げた。何しろ,「インターネットの登場以来,20年ぶりのネットワーク革命」とまでいわれたNGNが,ようやく日の目を見るのだ。 発表資料には,光ブロードバンド・サービスやコンテンツ配信向けサービス,VPNサービスなど,個人向けから企業向けまで「フレッツ 光ネクスト」をはじめとしたサービスが並んでいた。じっくり読んでみたが,何か物足りない。 すでに報道にあるように,ほかの通信事業者との接続ルールが決まっていないため,料金や開始時期については不透明な部分が多い(関連記事)。NGNで利用できるアプリケーションやコンテンツが登場していないため,利用イメージが浮かびにくい印象もある。しかしそれ以前に,
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 過去の成功体験が大きいほど、企業は成功を生み出した考え方や価値観から抜け出しにくくなる。価値観と時代が合致しているうちはよい。しかし時代は移り変わるものだ。企業が時代遅れの価値観を貫き通せば、企業は迷走し始める。 ところが、成功体験に基づく古い価値観で育った経営陣は、時代と価値観のズレに気付かない。古い価値観の影響を受けていない若い世代が変革すべきと進言しても、ことの重要さを理解できない。つまり企業は自分自身を古い価値観でがんじがらめに縛って、変革のチャンスを自ら捨ててしまうのだ。 こうした企業の自縛現象は、多くの企業に見られることだ。特に伝統があり、大企業であるほど陥りやすい。その代表が、NTTグループである。NTTの迷走は、鳴り物入りで始
遅まきながら謹賀新年、あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。m(_ _)m(ペコリ) ●日本のIT産業は生態系が孤立したガラパゴス諸島〜吠える日経社説 一昨日(6日付け)の吠えまくる日経社説から。 社説2 IT産業は世界を目指せ(1/6) 2008年は産業の分野でも日本の競争力低下を直視し、巻き返しを図る年となろう。自動車や精密機器などは今も競争力を誇るものの、もう一つの戦略分野だったIT(情報技術)産業がさえない。米国の攻勢や韓国、中国の追い上げに対し、海外展開に力を注ぐ必要がある。 IT産業はパソコンや半導体が中心だったが、インターネットの普及に伴い、デジタル家電や携帯端末などが主役に躍り出た。日本はアナログのテレビやVTRでは高い競争力を誇ったのに、デジタル化とともに勢いを失った。携帯音楽プレーヤーや携帯電話などはその典型だ。 コンピューターで情報を処理す
2006年12月に始まったNTTのNGNフィールド・トライアルは,既に最終フェーズに突入した。NTT持ち株会社の三浦惺(さとし)社長は,2007年度下期の商用化に向け,11月の中間決算時に,NGNで商用として提供するサービス内容や利用料金などを明らかにする,と表明している。 NTT持ち株会社は,(1)現在のフレッツ網とNGNをどのように併存させていくのか,(2)フレッツ網をNGNでどのように巻き取っていくのか──といった疑問については,一切明らかにしていない。しかし,現状のフレッツ網の構成と,NTTが表明しているNGN構想などを照らし合わせると,「どこがどう変わるのか」が浮かび上がってくる。 フレッツ網からNGNへの移行で最も注目度が高く,かつ大きな課題を抱える変更点は,フレッツ網のサービスの要である収容局装置の部分である。 複数の収容局装置の機能をエッジに統合? NTT持ち株会社はNGN
国際電気通信連合(ITU)は9月5日(現地時間)、テレコム分野のトレンドをまとめた報告書「Trends in Telecommunication Reform: the Road to NGN」を発表した。NGN(次世代ネットワーク)への進化を大きく取り上げており、テレコム分野は転換期に差し掛かっているとまとめている。 レポートによると、2006年末時点で固定網電話の加入者は12億7,000万人、携帯電話の加入者は26億8,000万人おり、合計約40億人近くの人が電話回線を持っているという。これは、10年前の約4倍となる。インターネット加入者は約10億人。 電話回線加入者の増加の主な要因は、中国、インドをはじめとした途上国での加入者増。携帯電話加入者の61%は途上国の人々で、中国とインドの場合、今年の第1四半期のみで約2億人が新規に加入したという。後発開発途上国を除いた途上国の携帯電話普及
NTTグループのNGN(次世代ネットワーク)フィールド・トライアルでは,これまでインターネット上で利用されてきたWebアプリケーションの実証実験も行われている。こうした既存のWebアプリケーションは,NGN上でそのまま利用できるのだろうか。フィールド・トライアルの過程で注意点が見えてきた。 NGNフィールド・トライアルに参加する富士通は,Webビデオ会議システム「JoinMeeting」をNGN上で実証実験している(写真1)。JoinMeetingは,最大500人のユーザーが参加でき,画面上で最大18人までが映像と音声を使って発言できる。インターネット上でJoinMeetingを利用すると,会議参加者の映像が乱れることがある。そこでNGNの帯域保証を活用し,音声と映像を安定的に送信できるかどうかを検証しているのだ。 写真1●富士通の多地点マルチWeb会議システム「JoinMeeting」
ITpro読者の皆さんはNGNをどう見ているのだろうか。おそらく「インターネットに余計な機能はいらない」とか「日本だけ勝手にやっていて,世界と離れているんじゃないの」と,冷めて見ている人もかなりいるだろうし,「通信事業の一大転機」と考えて真剣に取り組んでいる人も多いはずだ。 では,日本はNGNに率先して取り組む先進国である,ということについてはどうだろう。NTTの和田前紀夫社長は自ら「NGNで世界をリードする立場」と言っており,様々なインタビューや読者の意見などを読んでも,NTTの先走りを警戒する声こそ聞け,「もっと早くしろ」といった意見は皆無である。日本はNGNで世界の先端を行っていると思っている人が大半ではなかろうか。 しかし,日経マーケット・アクセスの別冊「NGN市場総覧2007-2008」(マルチメディア振興センター国際通信経済研究所との共著)で世界の通信事業者の次世代ネットワーク
世界各地の通信事業者がNGN(次世代ネットワーク)の構築を始めた。通信事業者が抱える課題と,インターネットが抱えるを同時に解決すべく,IPをベースに電話網の信頼性を加え,高信頼なネットを作る。さまざまなインタフェースのオープン化も大きなカギを握る。 第1回 NGNの概要(前編) 第2回 NGNの概要(後編) 第3回 NGNの標準化(前編) 第4回 NGNの標準化(後編) 第5回 トランスポート・ストラタム(前編) 第6回 トランスポート・ストラタム(後編) 第7回 アクセス回線とホーム・ゲートウエイ(前編) 第8回 アクセス回線とホーム・ゲートウエイ(後編) 第9回 光コア・メトロ網(前編) 第10回 光コア・メトロ網(後編) 第11回 IPプラットフォーム(前編) 第12回 IPプラットフォーム(後編) 第13回 トランスポートの制御・管理(前編) 第14回 トランスポートの制御・管理(
レポータ:TTC理事長 井上友二 TTC企画戦略部長 岩田秀行 ( 取材協力:インプレスR&D 標準技術編集部) 2007年7月11日、神戸ポートピアホテルにおいて、NGN関連の中国・日本・韓国(CJK)の標準化機関の代表と、新しく就任したITU電気通信標準化局長(TSB)のマルコム・ジョンソン氏が参加して、NGNに関するラウンドテーブル(座談会)が開催された。モデレータ(司会)は、TTC(情報通信技術委員会)の理事長である井上友二氏によって行われ、NGNやIMSの標準化をはじめ、今後のITUの改革や標準化のあり方なども含めて、活発な意見が交わされた。ここでは、その内容をTTC理事長 井上友二氏と同企画戦略部長 岩田秀行氏によるレポートと、オブザーバとして参加したインプレスR&D 標準技術編集部の取材メモを紹介する。 なお、この「CJK+ITU-Tラウンドテーブル会議」は、7月9日(月
昨年来,国内の通信業界では「NGN」(Next Generation Network)の話題で持ち切りだ。 NTTグループは昨年12月からNGNの商用化に向けたフィールド・トライアルを開始。それに合わせて東京と大阪に,「NOTE」と名付けたNGNのショールームを開設した。旧電電ファミリーの一角であるNECも,この5月末にNGNのショールームをオープンしている。1年近く前の記事で恐縮だが,日経コンピュータ2006年7月10日号のインタビューで,NECの矢野薫社長は「IPネットワーク上に,固定/携帯電話,放送,企業ネットワークなどあらゆるサービスを載せるNGNは,数十年に一度の技術的な変革」と述べている。筆者にはインターネットの登場よりも大きな変革だとはとても思えないのだが,とにかくNECのNGNに対する意気込みは大変なものだ。 これだけ盛り上がっているNGNであるが,不思議なのは一歩でも通信
NGN(次世代ネットワーク)の商用サービスが今年度中にも始まる。それに向けて,着々と準備が進められている。2007年1月からベンダーが参加して実証実験であるフィールドトライアルが始まり,4月からは一般ユーザーから募ったモニターもこのトライアルに参加している。しかし,NGNはまだわかりにくく,遠い存在である。やがて我々一般ユーザーも利用するサービスのはずなのだが・・・。 NGNは,インターネットで使うIPをベースに構築する次世代基幹ネットワーク。IP電話で利用するSIP(Session Initiation Protocol)を使い,IPネットワーク上で音声やデータ,映像などのマルチメディア・サービスを提供する。エンド・ツー・エンドでQoS(サービス品質)制御を提供し,セキュリティも強化する。また,固定通信網と移動通信網を統合したシームレスなサービスを提供する仕組みを用意する。いわゆるFMC
ITU-T勧告であるNGNリリース1に基づいたNGNのフィールドトライアル(実証実験)が、NTTによって開始されるなど、NGNは商用化に向けて大きく動き始めました。 そこで、総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 電気通信技術システム課長の渡辺 克也氏に、NGNに関する日本の国家戦略をお聞きしました。渡辺課長は、これまで政府のe-Japan戦略やu-Japan政策づくりに参画しながら、情報通信研究機構(NICT)で多彩な研究活動を展開。現在、NGNの標準化をはじめ、日本政府のIT戦略の最前線でリーダーシップを発揮しています。 インタビュー内容は、e-Japan戦略、u-Japan政策からNGNへの展開、また諸外国の動向をとらえながらNGNの国家予算と、NGNの次にくるNWGN(新世代ネットワーク)の展望にいたるまで多岐にわたっています。(文中、敬称略) 聞き手:インプレスR&D 標準技術編
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