〈八戸市美術館〉〈八戸ポータルミュージアム はっち〉から広がる、アート&カルチャー【青森でアートを巡る旅へ】 August 1, 2024 | Art, Architecture, Travel | casabrutus.com | photo_Takuya Neda text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
「バウハウス」とは、1919年に建築家のヴァルター・グロピウスによってドイツ・ヴァイマールに創設された総合造形学校だ。「建築」を基軸にした総合的な造形芸術教育を実践し、近代デザインの形成に大きな影響を与えたことでも知られている。 2019年はその開校100周年を迎え、ドイツを中心に世界中で記念のイベントが開催された(*1)。それから4年後の2023年は閉校から90年を数える。改めて、閉校という視点からその過去と現在を照らし出してみよう。 閉校の経緯はこうである。 1933年1月、国民社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)の党首、アドルフ・ヒトラーが首相に任命されたことで、一党独裁体制が成立。第三帝国(ナチ党統治下のドイツ)誕生の契機となる。これにより、開校直後からつねに右翼からの批判にさらされていたバウハウスへの弾圧は最高潮に達することとなる。 同年4月にベルリン警察とナチス親衛隊が共産主義関連
2022年12月中旬まで約2カ月にわたり開催された「国宝 東京国立博物館のすべて」は、動員35万人超の大盛況だった。「国宝」とはそもそも何か。その制度と歴史を振り返り、インバウンド推進にも活用される国宝や重要文化財を巡る今後の課題について考察する。 「たぐいない国民の宝たるもの」 私が勤務する大学がある上野公園には、多くの美術館・博物館が並ぶ。最近では、修学旅行生や、海外からの観光客の姿も再び増え始めている。 インバウンドという言葉が日本の文化政策の中心で使われるようになったのは、コロナ騒動以前のことだった。当時は文化施設への来館者をいかに獲得するかが国の政策課題の中心にあり、解説などの多言語化が一気に進められたことは記憶に新しい。その際、外国人にアピールしやすく特別感を示すのが “National Treasures” の表示である。もちろん、日本人にとっても「国宝」の表示は「ありがたさ
大阪万博記念公園にある国立民族学博物館で行われている「ラテンアメリカの民衆芸術」は内容的に素晴らしいだけでなく、鑑賞者に謎をもたらすものでもありました。 展示の概要ラテンアメリカの民衆芸術はいわゆるファインアートではないもの、という括りでとりあえずは大丈夫です。 ラテンアメリカでは、民衆のつくる洗練された手工芸品を民衆芸術(スペイン語でArte Popular=アルテ・ポプラル)とよびます。北はメキシコから南はアルゼンチンまで、古代文明の遺物から現代のアート・コレクティブの作品まで、国立民族学博物館が所蔵する作品を中心に約400点のいろいろな民衆芸術作品を展示します。 国立民族学博物館公式ホームページより例えば下のような土人形や素朴な玩具です。 東方三博士の来訪の土人形音を鳴らして楽しむタイプの玩具これが第一章としてずらり並ぶのは圧巻なのですが、展示は早々に「これらはどのような文化や風習か
ISBN:978-4-487-81569-2 定価4,180円(本体3,800円+税10%) 発売年月日:2023年02月19日 ページ数:256 判型:B5変型判 上製 解説: 絵画、彫刻、建築、衣装、装飾、装身具などで彩られた、 キリスト教・カトリック教会の視覚文化を一望する図鑑。 待望の日本語版が、ついに刊行! オールカラー図版550点超! 「宝石できらめく聖人の髑髏、街角の聖母像、祭りの山車など、芸術にとどまらないカトリックの視覚文化がここにはある」——金沢百枝(本書「序文」より) 「カトリック芸術は、単なる宗教の副産物ではない。それは――聖書の言葉やミサの儀式同様——宗教そのものだ」——スザンナ・イヴァニッチ(本書「はじめに」より) 序文 —日本語版監修にあたって 本書は、Catholica: The Visual Culture of Catholicism (2022)の日本
文学通信|多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出す出版社 日本語・日本文学の研究書を中心に、人文学書全般を刊行する出版社、文学通信のブログ。 文学だけにこだわらず周辺領域も含め、意欲的に刊行していきます。 出版活動と同様に、webでも積極的に活動することで、多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出していきたいと思います。 〒113-0022 東京都文京区千駄木2-31-3 サンウッド文京千駄木フラッツ1階101 電話03-5939-9027 FAX03-5939-9094 info@bungaku-report.com インボイス登録番号:T4011501023591 Tweet Share on Tumblr 2月下旬刊行予定です。 国立歴史民俗博物館・川村清志・天野真志編 『REKIHAKU 特集・アートがひらく地域文化』(国立歴史民俗博物館) ISBN978-4-909
Quality, timeless and innovation are the fundamental philosophy of The Fashion Post, a Tokyo based independent digital fashion media. We curate daily fashion, beauty and culture feeds, and create the original editorials, portrayed in the digital era, and portraits, interviews from the authorities of different culture in the creative industry.
〇町田市立国際版画美術館 企画展『彫刻刀が刻む戦後日本-2つの民衆版画運動』(2022年4月23日~7月3日) 終わってしまった展覧会だが書いておく。気になりながら訪問できなかった展覧会を、最終日に見てきた。マイナーなテーマだと(勝手に)思っていたのに、けっこうお客が入っていたので驚いた。本展は、戦後日本で展開した2つの民衆版画運動「戦後版画運動」(1947~1950年代後半)と「教育版画運動」(1951~1990年代後半)を軸に、これまであまり知られることのなかった版画史の一側面に光を当て、戦後の開発と発展のかたわらにある「もう1つの日本」を浮かび上がらせる企画である。 「戦後版画運動」というのは、Wikiにも項目の立っていない用語だが、本展の整理によれば、1947年に紹介された中国木刻(木版画)の強い影響を受け、1949年に設立された日本版画運動協会を中心として、1960年代の中頃に至
マリー・クワント展 2022/11/26(土)~2023/1/29(日) ※12/6(火) 、1/1(日・祝) 休館 60’sロンドン、モードの旗手の物語 1950年代ロンドンのファッションシーンに彗星のごとく登場してミニスカートを広め、60年代のストリートカルチャーを牽引したファッションデザイナー、マリー・クワント。デイジーのアイコンのコスメラインで広く知られる、あのマリー・クワントは実は60’sロンドン(スウィンギング・ロンドン)、モードの先駆者であり、女性起業家のパイオニアでもありました。モダンで若々しい彼女のデザインは、当時の女性たちの服装を一変させました。 本展ではヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)より来日する約100点の衣服を中心に、小物や写真、映像等を展示します。1955年から75年にかけてのマリー・クワントのデザイナーとしての活動、時代を切り開いた起業家として
1912(明治45)年、100人の画家に桜をテーマに制作を依頼した作品が並ぶ「百桜画会」の会場風景。写っているのは高島屋美術部の人々(高島屋提供) 百貨店の成り立ちは大きくふたつに分けられる。ひとつは呉服店をルーツにするもの。三越や高島屋がこれに当たる。もうひとつが駅舎に電鉄会社が建てた電鉄系のデパートで、関西なら阪急、阪神や近鉄など。それらの百貨店で、美術品はいつごろから扱われるようになったのだろうか。 美術展のはじまり最も早く現存作家を扱う美術展覧会を開いた百貨店は三越で、1908(明治41)年。翌年には高島屋も続いた。ともに明治後期に美術部門を創設しているが、背景には1907年に政府主催の美術展、文展が開催されたことがあったとみられる。 明治期には日本画、洋画ともに民間の美術団体が生まれ、活動も盛んになっていった。たとえば、日本画なら岡倉天心らの日本美術院(1898年)、洋画では黒田
一斉休業の実施について(お知らせ) 24.11.29 研究支援推進部管理課 有期雇用職員(会計系事務補佐員) 募集のお知らせ 24.12.25 一般競争入札(仮想基盤サーバ及びバックアップNAS増設業務 一式)のお知らせ 24.12.25 保存科学研究センター 有期雇用職員(研究補佐員) 5件 募集のお知らせ 24.12.19 資料閲覧室 マイクロフィルムのデジタル化に伴う閲覧不可について 24.12.18 一般競争入札(ガスクロマトグラフ質量分析計 一式)のお知らせ 24.12.18 随意契約事前確認公募(東京文化財研究所保存修復施設の使用に関する公募)のお知らせ 24.12.17 文化遺産国際協力センター アソシエイトフェロー 募集のお知らせ 24.12.16
特別展「交流の軌跡 -初期洋風画から輸出漆器まで」が、大阪の中之島香雪美術館にて2019年10月12日(土)から12月8日(日)まで開催される。 近世の日本と西洋の文化交流を辿る美術品重要文化財「レパント戦闘図・世界地図屏風(右隻)」(江戸時代、17世紀 香雪美術館蔵)特別展「交流の軌跡 -初期洋風画から輸出漆器まで」は、桃山時代から江戸時代にかけて、近世の日本と西洋の文化交流の軌跡を、初期洋風画から輸出漆器までの美術品を通して辿る展覧会。中でも注目は、香雪美術館所蔵の重要文化財「レパント戦闘図・世界地図屏風」だ。 初期洋風画の名品「レパレント戦闘図・世界地図屛風」コルト彫版、ジウリオ・ロマーノ原画、ラファエッロ原作「ザマの戦い」(1602年、ローマ刊 香雪美術館)「レパント戦闘図・世界地図屏風」は、西洋絵画の技法を学んだ日本人が描いた初期洋風画の名品。「レパント戦闘図」に描かれている、美
Download 36 Dadaist Magazines from the The Digital Dada Archive (Plus Other Avant-Garde Books, Leaflets & Ephemera) in Art, Magazines | June 15th, 2017 8 Comments In searching for a treasure trove of publications springing from the avant-garde, deliberately irrational, early 20th-century European “anti-art” art movement known as Dada, where would you first look? Many corners of the
公共空間に必要な、文化のかたちとは何だろう? 地域コミュニティの形成や、老朽化した施設の再利用など、社会における文化の役割が広がる昨今。そんな疑問を、現場で活躍する当事者たちが話し合った。 2000年代初頭からまちを舞台にした活動を始め、「アーツ千代田 3331」や「オガール紫波」といった多くの成功事例にデザイナーとして関わってきた佐藤直樹。各地の盆踊り会場に現代的なクラブミュージックを接続し、人々の内側から新しい文化への能動性を引き出してきた音楽家の岸野雄一。そして、公共ホールの独創的な運営により、地方における文化の多様性を目指してきた「長崎市チトセピアホール」館長の出口亮太。 それぞれの経験に基づく鼎談では、失敗を受け入れてくれる地元のキーマンの存在や、新旧の文化をつなぐグラデーションのあり方、経済合理性に抵抗する「貫通する言葉」の必要性など、これからの公共と文化を考えるうえで大切な、
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