5度のグラミー賞受賞を誇る現代屈指のボーカリスト、レイラ・ハサウェイ(Lalah Hathaway)。90年代初頭から活動する彼女はデビュー時からずっとトップ・アーティストであり続けているわけだが、2010年代以降の活躍は特筆すべきものがある。多くのアーティストがレイラの声を求め、そこからいくつもの傑作が生まれた。 ロバート・グラスパー『Black Radio』、スナーキー・パピー『Family Dinner』、ケンドリック・ラマー『To Pimp A Butterfly』など、レイラの高い技術と表現力はアーティストたちが時代を切り開くために必要な要素だった。特にロバート・グラスパーは『Black Radio』3部作のすべてで彼女とコラボ。しかも、アルバムの中でも鍵になるようなカバー曲で彼女を起用していた。「Jesus Children」ではグラミーを受賞。レイラの声がなければ『Black