感情表現について (内田樹の研究室) http://blog.tatsuru.com/2011/08/10_0940.php だから、他人の内面をダイレクトに操作しようと願う人間−つまり、「政治的な人間」−は、演技的な怒りや演技的な悲しみや演劇的な苦悩に熟達するようになる。 政治家が「過剰に感情的になっている」ように見えるのは、当たり前なのである。 橋下大阪府知事や石原都知事は怒りを剥き出しにすることでメディアの注目を集め続けているが、これは計算ずくのパフォーマンスだろうと思う。 (中略) 二昔前ではまず見ることのなかった、「いい年をした大人が怒声をあげる、泣く、ふて腐れる」という様子を私たちはもう見慣れてきている。 これはたぶん「無理に我慢しないで、感情は爆発させた方がいい」というフェミニストたちがうるさく説いた「専門的」勧告の一つの成果でもあるのだろう。 これはかなり誤解を招く表現なの