虚飾排し「矜持」問う 「真の保守」への強いこだわり 麻生首相の施政方針演説 (1/2ページ) 2009.1.28 20:52 「新しい世界を創るためにどのように貢献すべきか。新しい日本を創るために何をすべきか。私の考えをお話ししたい」 麻生太郎首相にとって初の施政方針演説は、虚飾を排し、景気回復への熱意と実直さを打ち出した。総文字数は8467字で、義父の故鈴木善幸首相が昭和57年の第96回通常国会で行った施政方針演説(約7400字)に次ぐ短さ。定番となっていた格言の引用もない。衆院選を意識し、民主党への挑発的な文言をちりばめた昨年9月の所信表明演説とは対照的な演説となった。 だが、首相は、演説に並々ならぬ思い入れがあった。昨年末から構想をひそかに練り、前半の「目指すべき社会」は首相1人で起草し、推敲(すいこう)を続けたという。 首相がもっとも訴えたかったのは何か。 1つは、大きな危機を苦