小沢氏側の問題点 今回の件は、門外漢から見ても、今のところは巨悪をただちに暴き出すような捜査ではない。だから小沢氏側からすれば、昨年の西松建設違法献金事件に続き、なぜ形式犯的なもので自分ばかりが狙われるのかということになるのだろう。 一方で、政権交代以後の小沢氏のあり方はやはり目に余るものがあったと言わざるを得ない。記憶に新しいが、昨年十二月、民主党議員一〇〇名以上を引き連れて訪中し、胡錦濤国家主席に一人ひとり握手させ、自分が真ん中に座って写真撮影をするなど、あからさまに権力のありようを誇示した。 その直後には、訪日した中国副主席と天皇陛下の会見が急遽実現することになった。天皇の政治利用にあたるのではないかとの批判を受けて開いた記者会見では、宮内庁長官を厳しく批判して傲岸不遜な印象を与える態度を見せた。 予算案の決定においては、官邸に乗り込んでガソリン税の暫定税率維持や子ども手当へ