【Roo-Cline】APIを酷使しすぎてGitHub Copilotを垢BANされかけた件
AIエージェントツールのRoo-Clineを酷使しすぎて、GitHubサポート公式に警告を受けた体験を共有します。
※各ツールの導入方法など詳細は割愛します。導入する場合は自己責任でお願いいたします。
Roo-Clineとは
Clineというツールのフォーク版で、VSCodeの拡張機能として提供されているAIコーディングアシスタントです。Clineと比較してより多くのAIモデルに対応しているのが特徴です。「ログイン画面を作って!」みたいな曖昧な指示でも、割としっかり動いてくれます。
(2025/01/22 追記: Roo Cline は Roo Code に改名されました)
特筆すべきは、GitHub Copilot Proアカウント(月額10ドル or 学生無料)を持っていれば、VS Code Language Model API経由でGitHub Copilotを利用可能な点です。比較的API使用料が高額なClaude 3.5 Sonnetを無料で活用できてしまいます。
AIエージェントツールの多くが有料である中、(学生なら)完全無料で使えるものが登場したので、重い腰を上げて使ってみることにした次第です。
使用状況と警告
2-3日間にわたり、Roo-Cline × VS Code LM APIを使用してWebアプリケーション開発を行いました。システムの特性上、対話を重ねるごとにトークン消費が増大するため、おそらく数千万トークンを消費したと思われます。
しかし、これがAbuseとみなされ、GitHubのセキュリティチームから警告メールを受け取ることになりました。Copilotの使用権の一時剥奪を知らせるものでした。
Copilotのチャットや補完機能は普段から愛用していて、これを取り上げられてしまっては困るので、誠心誠意謝罪することにしました。今回は許してもらえました、ありがとう;;
代替モデルの検討
VS Code LM APIの過度な使用を避けるため、以下の代替案があります。
(VS Code LM API が Rate Limitに達した際、これらを活用していました。)
Gemini API
- Google様のお慈悲で無料で使えるのに、性能そこそこ & 動作が速い
- ただし使用料上限は低め
OpenRouter
- APIキーひとつで様々な会社のLLM APIを呼び出せる
- Claude 3.5 Sonnet、GPT-4o、DeepSeek V3など多様なモデルに対応
- GPT-4o-mini、DeepSeek V3、Mistralなど安価なモデルを使えばお財布に優しい運用が可能
Windsurfという選択肢
無料を理由に飛びついたはずが、AIエージェントに課金してもいいかも!という気持ちになってしまい、有料のAIエージェントツール Windsurfにも手を出してみました。
無料体験してみたところ、Clineより動作が安定している印象です。token単位ではなくやり取りの回数でクレジットが消費されるので、複雑なプロジェクトで本格運用するのに良さそうでした。
あっという間に無料枠を使い果たしたので、類似サービスのCursorも使ってみる予定です。
結論
- VS Code LM API (GitHub Copilot) を使うと怒られるのでヘビーユーズは避けたい (Rate Limit機能がAPI側にあるとはいえ、規約違反 & 垢BANとなる可能性が高い)
- Claude 3.5 Sonnet以外を使うとスムーズに開発が進まないことがあった
- 自腹でClaude 3.5 Sonnetエージェントを動かすと、渋沢さんが複数人飛ぶレベルの出費になりかねない
→ VS Code LM APIを使えないならCline使う必要ないかも
→ WindSurf や Cursorに落ち着きそう
Cline系ツールはAIエージェントを気軽に試せる点で素晴らしいですが、GitHubに怒られない運用を心がけましょう、という記事でした。
Claude 3.5 Sonnet越え性能かつ安価なAPIが出たら、自腹運用でまた使ってみるかもしれません。
Discussion
参考になりました。ありがとうございます!
そこで少し思ったのですが、ここであげてるくらいのヘビーユースですと、結局 Cursor や WindSurf も固定額ではおさまらず追加で費用発生しそうに思いました。このあたりのコストは最終的にはモデルの使用量に応じるので、どのルートで迂回しても、根っこのところでそれがかかるから、究極的には "どのモデルを使うか" に帰着するのでは?と。
以下、余談です
一周回って、高性能モデルの利用無制限である、$200/月の ChatGPT Pro Plan で、o1 を無制限で使えるようにするのが、従量料金部分を OpenAI 側の負担にできるのがいいのではと。で、ChatGPT Pro Plan は API で使えるわけではないので、チャット欄を介してそれをバイパスする、 Aider の copy/paste mode がひとつの解になるのでは?などとも思いました。
閲覧およびコメント有難うございます!
今回使いすぎてしまったのは、ビルドエラー地獄の対処を全自動で行わせようとしたせいでした(結果直らず手動で対応...)。私の場合、使いどころをもう少し絞れば Windsurf15ドル と Cursor20ドルの1回ずつの課金くらいで1か月を乗り切れそうです。
この記事とほぼ同時にDeepSeek-R1も発表されていたようで、これを皮切りにコストを気にせず使えるモデルの選択肢が増えていけばいいですね。
Aiderのcopy/paste modeは全く知らなかったのですが、とても便利そうですね。
情報提供感謝です!
これめちゃくちゃわかりますw あるあるすぎますね。こういうのは、なんか負けた気になりますが、コードとエラーを o1 にコピペすると一発で解決してくれたりします。自律型エージェントに自己解決してほしいけど!
※ DeepSeek-R1 を cline 系で使えればいけるようにもなりそう