「PlayStation®2アーカイブス」を7月25日(水)より取り扱い開始PlayStation®3でPlayStation®2のソフトウェアがプレイ可能に | プレイステーション® オフィシャルサイト「PlayStation2アーカイブス」を7月25日(水)より取り扱い開始
「PS3でPS2のソフトが配信開始!」という上記のニュースを見た途端、ゲーム屋でのバイト収入を全てゲーム代(主にPS2)につぎ込むという駄目サイクルを送っていた青春が走馬灯のように蘇ったので、久しぶりにダンボールの底から引っ張りだしてきた。その数なんと71本。
せっかくなので、これからPS3でPS2のソフトに触れる方、隠れた名作を知りたいという方のために、個人的に厳選した25本をジャンル別に、一言コメントと動画で一挙紹介してみる。ジャンル毎の紹介順はだいたいオススメ順。この中から1本でも多くのソフトが配信されると嬉しいので頼みますよソニーさん……!
- アクションアドベンチャー
『ICO』
古城を舞台に主人公の少年がお姉さんの手を引いて冒険するジブリライクなアドベンチャーゲーム。美しい風景、静かな環境音に胸を鷲掴みにされた。EDに泣いた。PS2ベスト1タイトル。
『ワンダと巨像』
『ICO』に続く上田文人氏2作目は、オープンフィールドで16体の巨像を切り倒すスペクタクルアクションゲーム。巨像の大きさ、禍々しさに打ちのめされる。空飛ぶ巨像の羽にしがみついて、足が地面を離れた時のゾワゾワした感じが忘れられない。今なら『ICO』共々PS3のHDリマスターで手軽に遊べる。3作目の『トリコ』はまだだろうか。
『大神』
おとぎ話的な日本の風景、咲き乱れる桜の花に、日本人として生まれて良かったと心底感じ入る。ゼルダライクだがゼルダ最新作より好き。今から遊ぶならPS3で発売されるHDリマスター版を買うのが無難。
『メタルギアソリッド3』
「ゲームが映画になった!」と本気で思った。メタルギアシリーズ随一のストーリー、演出は必見。終始感動に震えながら3日間で一気にプレイしたのが懐かしい。メタルギアシリーズで一番好きだ。
『メタルギアソリッド2』
ゲームとは思えない映像表現、発売直前までひた隠しにされていた物語構成に唖然とした。それ以降のゲームのレベルを引き上げた問題作。2も3も、VitaでもPS3でもXBOX360でも遊べるのでリマスター版をやればいいと思う。
『ラーゼフォン 蒼穹幻想曲』
あの怪作アニメ『ラーゼフォン』のガンパレ風ゲーム。ストーリーが3つに分岐するうえ、テレビアニメ版より納得できる結末が待っている。アニメ原作ゲームがみんなこのレベルならいいのにねえ。
- アクション
『塊魂』
「塊を転がして大きくする」という新しいゲーム性を発明。ちゃぶ台の上から世界まで巻き込むシュールで狂った世界観に圧倒される。
『みんな大好き塊魂』
前作から更に狂った世界観、ストーリーで銀河を巻き込む実質完結編(これを最後に高橋慶太氏はディレクターの座を降りた)。「ゲームなんかで遊んでないで外で遊べ」という最後のメッセージが耳に痛い。
『THE 地球防衛軍』
大量の巨大蟻型宇宙生物を銃一丁で撃ち殺す、まさにゲーム版スターシップトゥルーパーズ。シンプル2000シリーズの壁を破壊した傑作。
『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』
ハイスピードロボットアクションの金字塔。OPを何度見たか覚えていない。これからやるならPS3かXBOX360で。ところで最近これのiPhoneケースを買ったのだが、9,800円はいくらなんでも高すぎると思う。
『鉄人28号』
リモコンで鉄人を操作するという男の子の夢を実現。サンドロットのリモコンロボゲーで一番面白いのだが、後継作が一向に発売されないのがつらい。
『ギガンティックドライブ』
とにかく巨大なロボットが操作したければこちら。新宿副都心破壊ゲーム。水スープ。
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』
攻殻機動隊のゲームといえば壁張り付きのPS版が有名だが、PS2版の敵の視界にジャックインして戦う攻殻機動隊的ゲーム性も熱い。
『ロマンシングサガ ミンストレルソング』
手加減なしのガチ難易度、心揺さぶるイトケンサウンド、胸をざわつかせる水彩画風の風景。リメイクの枠を超えた、PS2最高のRPG。
『ヴィーナス&ブレイブス 魔女と女神と滅びの予言』
次々と衰えて死にゆく仲間に涙した。100年間という壮大な時をゆっくりと歩む感動のRPG。ゲヒャッハーという謎ネーミングを超えるキャラクターを後にも先にも見たこと無い。
『ペルソナ4』
メインキャラ全員メガネというメガネ好き歓喜ゲーム。今なら追加要素が入ったVita版一択。
『ブレスオブファイア5 ドラゴンクォーター』
サガに真っ向から競り合うガチ難易度に恐怖するが、それを乗り越えた先の(Twitterで話題の鬼束ちひろが歌う)EDは必見。
『ファイナルファンタジー10』
「これぞPS2!」と感動して2週も3週もしたのをよく覚えている。しかしスクエニが10年たってもこれを超えられないとは思わなかった。
『ドラゴンクエスト5 天空の花嫁』
PS2版で初めてプレイしたらえらく感動した。花嫁選びにドキドキした。どのハードのどのドラクエより、このゲームのスライムが一番透明感あっておいしそうだ。
『ドラゴンクエスト8 空と海と大地と呪われし姫君』
一面に広がる空と海と大地。完全3D化したドラクエの大地を一歩一歩踏みしめるだけで嬉しかった。
- シューティング
『スカイガンナー』
紅の豚か魔女の宅急便か。地中海風の街並み直上で繰り広げられる空戦に胸が踊る。シューティングゲームは数あれど、こんなにワクワクする世界観のゲームは他に見たことがない。
『エースコンバット04 シャッタードスカイ』
前作から遙かに精細に描画されるグラフィックによって、画面の向こう側に本当の戦場を見た。重く静かなストーリーも魅力的。
『エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー』
ストーリーはハリウッド的により熱く、戦場の爽快感は前作以上。この4と5こそシリーズの過渡期だったと思うけれど3DS版も面白いよ。
- レース
『SSX3』
山頂から麓まで、30分かけて滑り降りた時の「本当に雪山にいる感」は他のどんなレースゲームでも味わえない。史上最高のスノボゲーム。最新作より面白い。
『爆走マウンテンバイカーズ』
SSX系ハイスピード自転車レースゲーム。コースデザインは雑だが、無茶な世界を無茶なスピードで洋楽をバックにアドレナリン全開で駆け下りると些細な事はどうでもよくなる。隠れた名作。
以上25本、駆け足で紹介してみた。あくまで個人的に好きなゲームなので、あれがない、これがない、という意見はあるだろうが、どれも一定以上の面白さがあることは、4年間のゲーム屋店員歴を賭けて保証する。動画で振り返ってみると、この時代のゲームは本当にドラマチックでメッセージ性の強いゲームが沢山あったように思う。
日本のゲームが元気だった最後の時代、PS2のソフトは宝の山だ。