アイキャッチ画像:ポンチョ
ショルダーハーネスにポケットがないと、不便ですよね……

当たり前とか常識、標準は、時代とともに変化します。レインウエアもテントも強度や耐久性重視から、極薄素材、超軽量が当たり前になりました。
バックパックも無雪期であれば、ULパック的なシンプル、超軽量が標準です。また軽さだけでなく、運動性や小物へのアクセス性を求める場合は、トレイルランニング用パックのようなベスト型が増えています。つまり、ショルダーハーネスに大きなポケットを装備したバックパックです。

私もベスト型=ショルダーハーネス・ポケットを装備したバックパックをいくつか使っています。一方で、約25年前に購入したパックを、修理をしながら使い続けてもいます。当たり前が変化しても、よいものはよいからです。
ですが、ショルダーハーネス・ポケットの便利さは、格別です。ボトル等、頻繁に取り出すモノは、パック本体のサイドポケットに収納しているよりも、ショルダーハーネス・ポケットの方がはるかにアクセスがしやすいです。身体をひねったり、腕をねじったりする必要がないので、身体を痛める可能性も低く、狭く細い登山道でもバランスを崩すことがなく安全です。
だからショルダーハーネス・ポケットを装備していない古いバックパックを背負う際には、上画像のような、ボトルポケットやアクセサリーポケットを追加していました。コレにより、かなり使い勝手が上がり、新たなバックパックを手に入れたような満足感を得ていました。
完全にショルダーハーネス・ポケット化が可能なアクセサリーがあるんです!

しかし、ボトルホルダーとアクセサリーポケットだけだと、容量がやや不足気味。ボトル、スマホ、小銭入れ以外に行動食やサングラス等までを収納しようとすると、工夫や切り詰めが必要でした。さらにサコッシュを使えば、解決はします。ですが、ブラブラと揺れて動くことが気になることもあります。
だからショルダーハーネスを付け替えて、ポケット仕様にできないものか!?なんて考えたこともあったのですが、フランス生まれのクライミングブランド「ミレー」から、後付けできるショルダーハーネス・ポケットが発売されていました。上画像がソレです。
モデル名は「ウェアラブル ショルダーポケット」

重量はわずか170g。UL系のポケットのないパックに装着したくなる軽さです。
カラーは上画像のベージュ系の他、グリーン系とブラック系の3色が用意されています。なので、ほとんどのバックパックとのカラーリングもマッチするでしょう。
なにより、ショルダーハーネス・ポケットそのままのデザインが目を引きます。ボトルを収納するストレッチポケット、スマホや財布、行動食を収納できる大きめポケット、ジップ付きでキーループを備えた小ポケットを備え、いかにも使い勝手がよさそうです。後付け感もなく、見た目は完璧です!
聞けば、このアイテムはの日本のデザイナーさんが手掛けたそう。私同様に古いバックパックを愛用していて、それをより長く使い続けるために、つくったのかもしれません。
商品 | 画像 | 販売サイト | 詳細情報 | ||
---|---|---|---|---|---|
素材 | 重量 | サイズ | |||
![]() | ダーリントンメッシュ ポリエステル100% | 170g | W13.5×H44cm |
驚いたのは、パックのフィット感が上がったこと!

ウェアラブル ショルダーポケットを装着して感じたのは、そのフィット感のよさです。
上画像のパックも含めて、20L、30L、45Lと3つのバックパックに装着して試したみたところ、ウェアラブル ショルダーポケットのチェストストラップは、元のパックのチェストストラップの機能をサポート。ショルダーハーネスのフィット感を向上させました。それも、かなり大幅に!です。
線ではなく面でフィットさせる

元のバックパックに装備されている1本のチェストストラップだと、狭い幅でブレや揺れを抑えることになります。それでも、十分ではあるんです。
一方のウェアラブル ショルダーポケットとチェストストラップだと、ストラップ自体は細いラインですが、ジグザグに幅広く配されていることで、ショルダーハーネスが胸の前面をワイドに抑えるように変化するのです。
思い返してみれば、トレイルランニング用のバックパック=ベスト型パックのチェストストラップは、そのほとんどが1本ではなく上下に2本、またはジグザグに配した仕様です。それは、線ではなく、面をつくってフィット感を上げるためです。

そう考えると、このウェアラブル ショルダーポケットは、後付けであっても、フィット感を上げる機能を装備したアクセサリーだといえます。もちろん、元のバックパックの性能、または相性にもよりますが、少なくとも私が使用しているいくつかのバックパックはどれも最適。驚きのフィット感向上がありました。
ちなみにそのフィット感の向上というのは、登山の疲労時にショルダーハーネスを親指で前に押し出して、肩に掛かる荷重を和らげる動きと似ています。胸付近を幅広くフィットさせることで荷重方向が前方にシフトして、肩への荷重が少し軽くなったようです。
ただし、胸板の厚い男性、胸の大きな女性だと、ストラップを引き寄せることが難しいので、この効果を感じられないかもしれません。
フィット感の向上を体感しやすいパックは?
さて、ウェアラブル ショルダーポケットはほとんどのバックパックに装着が可能です。
そのなかで、私が試した限りでは、ショルダーハーネスの肩部分のフィット、角度を変えられるトップスタビライザーを備えたパックだと、フィット感の向上を強く感じられます。

上画像左のように、トップスタビライザーを備えたパックは、スタビライザーのストラップを調節するスライダーと呼ぶパーツがパック本体側に縫い付けられていて、そのループにフックを通してウェアラブル ショルダーポケットを固定できます。
トップスタビライザーがないパックだと、パック本体上部にある手持ち=ハンドルのストラップにフックを掛けることになり、固定感がやや甘くなります。その分、ショルダーハーネスのフィットがやや弱くなるように思えました。

ポケットの本体部は、上画像のようにショルダーハーネスにストレッチコード2本でズレないように留めます。元のショルダーハーネスが軽量化のためにパッドが入っていないものでも、ウェアラブル ショルダーポケットは問題なく装着できますが、チェストストラップを締めると、生地が薄い分ややヨレてフィット感が出にくいです。
しかしパッド入りのショルダーハーネスなら、しっかりと一体化。元々、ポケット付きだったのではないかと思えるくらいにセットできます。
ところでウェアラブル ショルダーポケットの装着方法は、パーツの構造が理解できていれば、いたって簡単です。が、フックを掛ける位置、スライダーによる長さ調節、ループへのロックの通し方等がわかっていないと、ちょっと面倒に思う人もいるでしょう。でも、一度セットしたら、そのまま使い続けることが多いと思うので、その後は面倒は減るので安心してください。
ただし、フィット感がよすぎる弊害も……

上画像を見てもらえばわかる通り、ウェアラブル ショルダーポケットとショルダーハーネスは、ぴったりとセットできます。
でも、あまりにぴったりなので、トップスタビライザーやショルダーハーネスの長さを調節するために、ストラップを引くのが、ちょっと難しくなります。それでも「ポケットが増える使い勝手のよさ」と「フィット感の向上」というメリットと比較したら、大きな問題ではありません。
大抵は、慣れが解決してくれるレベルです。
肝心のポケットは、どんな感じ?

ウェアラブル ショルダーポケットの収納力は、必要十分と納得できるものです。
ポケットは左右対称で、上が500mlのペットボトルが入るボトルポケット、その下に間口が狭いジッパーポケット、そして大きめのストレッチポケットが配置されています。
秀逸なのは、ボトルポケットです。後付けのボトルポケットのなかには、案外揺れが気になるものが多くありますが、これは、まったく揺れを感じません。
それに上画像のように太めのボトルや750ml容量の少し大きなボトルも、ストレッチポケットによってしっかり収納できます。広口ボトルなら、中に行動食をたっぷり入れられるでしょう。

間口の狭いジッパーポケット内部にはキーループが備わっているので、カギや行動中に使うかもしれなマルチツールやミニライト、発信機等を収納するのがよさそうです。
その下のストレッチポケットは、開口部が伸縮するので、スマホを収納したり、行動食を入れておけます。もし紙地図派なら、収納はココです。もう少しだけこのポケットが大きかったりマチが深いとさらに使い勝手がよさそうですが、これ以上大きくなるいっぱい詰め込み過ぎて重くなるので、これくらいがちょうどよいのかもしれません。
あと10年、古いバックパックを使い続けたくなりました!

ショルダーハーネスのポケットが、あるか、ないか。それは、厳しい日差しのなかで、帽子を被るか、被らないか、サングラスをするか、しないかとと同じくらいの、決定的な違いがあります。
だから、ポケットのないバックパックを背負う際には、後付けのホルダーやポケットを装着して、少しでも使い勝手をよくしてきました。でも、それらは後付け感が強く、多くは揺れ、揺れないものは容量が小さく、どこかで我慢が必要でした。
でもミレーの「ウェアラブル ショルダーポケット」は、まるで純正のポケットです。我慢は必要なく、古いバックパックが秘めていたよさも引き出してくれました。すでに25年背負ったバックパックであっても、「あと10年使いたい!」と思わせてくれました。そういう意味では、新しいカタチの環境配慮型道具ともいえそうです。
それでは皆さん、よい山旅を!
ミレー ウェアラブル ショルダー ポケット
素材 | ダーリントンメッシュ ポリエステル100% |
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重量 | 170g |
サイズ | W13.5×H44cm |
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