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「高尾山」の一歩先を歩いてみよう!
年間300万人もが訪れ、世界一登山者数が多い「高尾山」。ミシュランガイドで三ツ星の観光地に選ばれたこと、整備されていて登山初心者にも登りやすいことが人気の理由。
でも登ってみて「あれ?登山ってこんな感じなの?」と少し物足りなく感じたひともいるかも。そんなひとにおすすめなのが、「高尾山の一歩先」からスタートする登山。実は高尾山の登山道は山頂で終わりではなく、景信山、陣馬山へとつながっているのです。
ただ、いきなり陣馬山となるとコースタイムも長いので、まずは小仏峠から高尾山へ向かうコースを提案します。
小仏峠って渋滞で有名なあそこ?!

ニュースの渋滞情報でおなじみの「小仏トンネル」。小仏峠はそのトンネルの中央辺り、少し右下に位置しています。今回のコースでは下道を走る公共交通機関を使うので、ご安心を!
装備は高尾山と同じで大丈夫?

高尾山は登山道のほとんどを舗装路で歩くことができますが、その先は登山道となります。靴は滑りにくく歩きやすいトレッキングシューズがベターです。
それ以外はコースタイムも3時間程度、本格的な登山というよりはトレッキングやハイキングに近いものなので、高尾山と同程度で大丈夫です。
登山適期はいつ?

小仏峠〜高尾山間は標高がそれほど高くないため、春や秋といった気候のいい時期がおすすめです。ただし、秋の紅葉シーズンは大勢の人で混雑しています。冬も登山可能ですが積雪の可能性があります。
「高尾山ビジターセンター」で、陣馬山までの登山道状況も含めた情報発信をしているので、事前に確認してから出かけましょう。
小仏峠〜高尾山ルート詳細
最高点の標高: 672 m
最低点の標高: 196 m
累積標高(上り): 481 m
累積標高(下り): -844 m
- 【体力レベル】★☆☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:2時間50分
- 【技術的難易度】★★☆☆☆
- ・登山装備が必要
・登山経験、地図読み能力があることが望ましい
※「小仏」バス停まではバス乗車
※「小仏」バス停から小仏峠までは40分・2km
今回のコースでは、JR・京王線「高尾」駅北口からバスに乗り「小仏」バス停にて下車、小仏峠へ向かいます。土日祝はバスが増便されていますが、平日は1時間に1本程度となります。
実際に編集部が歩いてみた!詳細写真レポート
高尾駅から登山口の小仏へ

JR・京王線の高尾駅で下車します。北口改札を出て左のバス乗り場より「小仏行き」のバスに乗車し終点の小仏まで行きます。バスの所要時間は約20分程度です。
小仏バス停から小仏峠へ

広々とした終点の「小仏」バス停。すぐ上には中央道が通っています。

「小仏」バス停にあるトイレ。男女ひとつずつしかないので混み合います。

指導標に従い小仏峠へと向かいます。

左手に宝珠寺を見送り、車道を歩いていきます。

車道を大きくカーブすると景信山(かげのぶやま)への登山路がありますが、今回は小仏峠方面へ向かいます。

小仏登山口。ここで車道が終わり登山道になります。駐車スペースは20台ほど。

小仏峠への道のり。車道ではありませんが、幅もあり歩きやすいです。

途中にある水場。

小仏峠までは歩きやすい尾根道を歩きます。

小仏峠から都心への眺め。

小仏峠にある分岐。小仏城山・高尾山方面へ向かいます。
間もなく山頂!小仏峠から小仏城山

小仏峠から小仏城山へは30分ほど。階段を登るとベンチがあり、ここからは相模湖と富士山が見られます。

小仏峠から城山方面に登って行くと、分岐があります。一丁平・高尾山方面に行くと、城山を通らずに高尾山へ直行となります。今回は城山を通っていきます。
城山山頂到着!名物のなめこ汁を食べよう

茶屋やベンチがあり広々とした小仏城山山頂。なめこ汁やおでんも売っていて絶好のランチ休憩スポット。

山頂を少し下ったところに広場があり、富士山のビューポイントです。

小仏城山山頂の東側からは、晴れていれば東京の街並みを見渡すことができます。

小仏城山山頂の名物・なめこ汁。なめこが大きくて食べ応えがあり、体が温まります。
休憩終了後、小仏城山から高尾山へ

小仏城山山頂から高尾山口方面に向かいます。

一丁平展望台。巻き道もありますが、ぜひ立ち寄って富士山と連なる山々を眺めよう!

一丁平を過ぎると分岐に。高尾山ビジターセンター方面に進みます。

3つの登山路の分岐はすべて後で合流します。階段を登るともみじ台につながります。

もみじ台には「細田屋」という茶屋があり、蕎麦などを提供しています。
高尾山から高尾山口駅へ

高尾山山頂は休日ともなると、観光地らしい賑わいです。

高尾山山頂からも都心を遠望できます。

天狗信仰のある薬王院でお詣りをします。

観光地らしく茶屋が多くなってきます。男坂と女坂分岐にある「権現茶屋」の濃厚ミルクジェラート。

根っこがタコのような「たこ杉」。幹は6mほどもある大きな杉の木です。

大展望のベンチがある「十一丁目茶屋」で草だんごと絶景で一息。

濃厚なチーズとサクサクのタルト生地がおいしい「天狗屋」のチーズタルト。

疲れてしまったときには、ケーブルカーで下山という手段もあります。

「高尾山口」駅では、ソールの泥を落としてから駅構内に入りましょう。

駅直結の温泉「極楽湯」もあり、スッキリ汗を流してから帰宅もできます。
高尾山歩きが楽しくなる「登山詳細図」とは?
「高尾山の一歩先」が楽しくなったひとにおすすめの地図があります。
それは吉備人(きびと)出版が発行している「高尾山登山詳細図」(縮尺12,500分の1)というもの。一般的な登山地図(山と高原地図)の縮尺が50,000分の1なので、より詳細に記されています。
都心からのアクセスも便利な高尾山界隈を、より深く歩くために役立ちますよ。
吉備人出版 新版改訂 高尾山登山詳細図 全132コース 1:12,500
著者 | 守屋 二郎(作成・解説・踏査)、守屋 益男(初版作成) |
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陣馬山 景信山 城山 石老山 石砂山 津久井城山/高尾山拡大図付き
本格登山を「高尾山の一歩先」から始めよう!

観光地のような賑わいを見せる高尾山から、ぐっと歩く人も登山者やハイカーのみと少なく落ち着いた小仏城山。
ほんの一歩先に足を延ばすだけで、登山の楽しみが深まります。ぜひ次のステップとして挑戦してみてくださいね。