登山も温泉も両方楽しめる栃谷尾根コース
陣馬山をめざすコースには、JR中央線・高尾駅からのバス便がある陣馬高原バス停からの新ハイキングコースや、高尾山・城山・景信山を経由する奥高尾縦走路が一般的。しかし、今回紹介する栃谷尾根コースも魅力的です。
登山道に至るまでのコースは、澄んだ清流や素朴な山里の風景を楽しむことができる道。さらに少し寄り道した場所には秘境・陣馬の湯もあり、下山後のご褒美にもってこいなのです。
コース概要
最高点の標高: 840 m
最低点の標高: 191 m
累積標高(上り): 994 m
累積標高(下り): -994 m
- 【体力レベル】★★☆☆☆
- 日帰り
- コースタイム:約3時間50分
栃谷尾根コース 登山口のアクセス情報
今回は藤野駅から歩きましたが[11]は便数は少ないもののバス利用も可能です。藤野駅前から神奈川中央交通バス・和田行に乗車して約5分で到着します。
陣馬登山口バス停
神奈川中央交通|藤野駅時刻表
また、駐車可能台数は4台と少ないものの、陣馬登山口バス停のひとつ先の沢井住宅前バス停近くに無料駐車場もあります。中央自動車道・相模湖ICから約10分ほどの道のりです。
陣馬のふもと駐車場
登山口情報
スタート地点はJR中央線・藤野駅。ホームから跨線橋を渡って1ヶ所のみの改札を出ます。
改札を出て右手には、観光案内所に併設されたトイレがあります。
駅舎の先に階段が続いていますが、看板のとおりに階段は下りずに左手が陣馬山方面です。
コース詳細ガイド
Section1:JR藤野駅〜栃谷尾根入口(50分)
最初のセクションは[12]までは県道522号棡原藤野線沿い、そこから先は栃谷川に沿った舗装路歩きです。車の交通量はそれほど多くありませんが、歩道がない区間もあるので注意しましょう。
藤野駅横の広場を抜けて、この看板にしたがって中央線の線路沿いを進みます。
最初の踏切を渡って、中央線の線路を越えます。
藤野総合事務所前バス停の先で、中央自動車道の高架橋と背後の山を貫くトンネルをくぐります。
トンネル内は左側が歩行者通路になっています。
トンネルを抜けると、県道はやや急な下り坂となります。
下りきってやや進むと、日野バス停です。藤野駅から約15分の道のりです。
ここから県道右側に歩道が設置されています。右手の柵の下に流れる沢井川に沿って、ゆるやかに登っていきます。
奥に見える商店のあたりでいったん歩道が終わり、[9]の中里橋手前からふたたび歩道が始まります。
中里橋バス停です。この先の中里橋で、沢井川を渡ります。
県道右側に歩道を進んで上り坂を越えていけば、陣馬登山口バス停まではほぼ平坦な道です。
陣馬登山口バス停です。登山道の入口は、ここからさらに100mほど進んだ場所にあります。
陣馬山登山口の石碑がある場所で県道と分かれ、右手の路地へ進んでいきます。
沢井簡易郵便局前で栃谷尾根コースと一ノ尾尾根コースが分岐します。栃谷尾根コースは右の道を進みます。
左手には沢井川の支流・栃谷川が流れており、美しい水の色を楽しむことができます。
こんな場所に鳥居が。目を凝らすと、真上の巨岩の上に拝殿が設けられています。
陣渓園は栃谷尾根入口からさらに500mほど奥にあるので、栃谷尾根入口まではあと300mということになります。
県道から先はこのような1車線道路が続きます。道幅は比較的広いのですが、車の通行には注意しましょう。
周囲の樹林が開けて明るくなると、栃谷尾根入口はまもなくです。
栃谷尾根入口に到着です。登山道は左手に進みますが、直進して約200mで陣谷温泉、さらに300mで陣渓園という2軒の温泉旅館があるので、下山後のお楽しみにしましょう。
Section2:栃谷尾根入口〜陣馬山(80分)
このセクションも、最初は舗装路が続きます。[24]まではアスファルト舗装、その先はコンクリート舗装された栃谷集落の中の道を[28]手前まで進みます。
登山道に入ってからも歩きやすい道が続き、山頂直下の階段を登りきれば陣馬山は目の前です。
栃谷尾根入口からも、しばらくは舗装路が続きます。道幅は先ほどよりも狭くなっていきます。
最初のヘアピンカーブ。これを過ぎると左手の斜面に農地が見えてきます。
次のヘアピンカーブです。道標にしたがって、上がっていきましょう。
最後のヘアピンカーブです。
このカーブの外側は栃谷園地休憩所になっており、トイレや靴洗い場が整備されています。
登山道近道の道標にしたがって、民家の手前の坂道を上がっていきます。
このあたりから道は人だけが通行可能な道幅のコンクリート舗装に変わります。
栃谷集落の農地や墓地の間を進んでいきます。
茶畑が広がるのどかな山里の風景を楽しみながら、前方にある杉並木に沿って進んでいきます。
このあたりから未舗装の登山道に変わります。栃谷尾根に向かって、ジグザグに登っていきます。
栃谷尾根に合流しました。藤野駅から陣馬山までの3分の2以上を進んできたことになります。
しばらくはなだらかな登りが続きます。
急な登りの区間では登山道がジグザグにつけられており、直登するよりは体力的にもやさしい配慮がなされています。
標高差30mほどを登れば、登山道はふたたびなだらかに変わります。
地形図やGPSアプリに・620と表記されているピークは、西側をトラバース(横断)するように進みます。
・620ピークを過ぎるとやや下りとなり、ゆるやかに登り返していきます。
なだらかな尾根が続きます。こうした体力的負担が少ない区間が多いのも、栃谷尾根の魅力です。
標高差50mほどの急な登りを、ジグザグに進んでいきます。
急坂は長くは続かず、またなだらかな登山道に戻ります。
このコース最大のがんばりどころが、この階段でしょう。距離にして約200mほどなので、ゆっくり進みましょう。
階段を登りきって少し進むと、高尾山・城山・景信山から続く奥高尾縦走路と合流します。奥にある木製階段へ進みましょう。
山頂にある富士見茶屋(閉業)の緑色の建物が見えてくれば、山頂は目前です。
白馬の像が迎えてくれる山頂からは、富士山をはじめ奥多摩・丹沢などの山並が広がります。
栃谷尾根コース周辺の茶屋・トイレ情報
栃谷尾根尾根コース周辺には山頂に2軒の茶屋があります。ただし営業は週末・祝日のみの場合が多いので、事前にホームページやSNSを確認してください。トイレは栃谷園地休憩所と山頂から少し下った場所に設置されています。
栃谷尾根コース周辺の茶屋
①陣馬山頂 清水茶屋
②陣馬山頂 信玄茶屋
③陣馬山頂 富士見茶屋
栃谷尾根尾根コース周辺のトイレ
①栃谷園地休憩所公衆トイレ
②陣馬山頂公衆トイレ
栃谷尾根コースの日帰り温泉情報
Section1の終着点から直進して約200mで陣谷温泉、さらに300mで陣渓園という2軒の温泉旅館があります。宿泊はもちろん、日帰り入浴もできるので下山後に立ち寄ってもよいでしょう。
①陣谷温泉
②陣渓園
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