一体何が変わったの?定番モデル「サースフェー」が「サースフェーネクスト」に
リニューアルに伴い、新たにモデル名も「SAAS FEE NX(サースフェーネクスト)」に変更されました。2007年の発売開始から約15年、サースフェーの長い歴史の中でもモデル名が変わるのは初めてのことだそう。今回のリニューアルが、いかに大幅なものかがわかります。
「30+5」「40+5」の2型が進化
見直しを図ったのは、日帰りから小屋泊まで使える汎用性の高い中型モデル「30+5」と、テント泊にも対応できる「40+5」の2型。ロングセラーのザックの何がどう進化したのか、今回は「30+5」を試して、生まれ変わったその特徴と機能について迫ります!
汗処理の能力の高さに加えて、水濡れにも強くなった!
これまでのサースフェーは、独自の背面構造による背負い心地の良さと汗処理能力の高さに定評のあるバックパックでした。
今回のリニューアルに伴い、従来の特徴はそのまま残しつつ、「雨や汗などの濡れによる冷えは、やがて疲労へとつながる」という発想をデザインコンセプトにプラス。まずはバックパックを濡らさないことを第一に考え、万が一濡れてしまったらいかに水はけを良くして乾かすかも徹底的に考慮して、デザインと素材選びを見直したそうです。
シリコン加工を施し、撥水性能を大幅に向上
まず、一番大きな変更点は本体素材の表面加工です。
従来のモデルは、強度が非常に高い210デニールのCORDURA®︎ナイロンを採用してきましたが、ニューモデルはさらにその表面にシリコン加工を施すことで、撥水性能を大幅に改善(耐水圧1,500mm以上)。なんと、ロゴのプリントも乗らない強力な撥水力なので、ニューモデルのロゴはステッチに変更されたほどです。
縫い目のない筒型構造で、水の侵入も防ぐ
メインコンパートメントの構造も大きな変更点です。
写真左の旧モデルは引き裂きや摩擦に強いCORDURA®︎ナイロンに、軽くて丈夫なダブルリップストップナイロン(グレーの部分)を組み合わせて構成されていました。
対して、写真右の新モデルはパーツを分けず、一枚生地を贅沢に使った筒型構造を採用。縫い目を最小限にすることで、水の侵入する要素を徹底的に排除したデザインに仕上がっています。
背面を快適に保つ独自構造「サースフェーバック」
これまでも定評のあった、一体感が高く、汗抜けの良さが背中をドライに保つ背面システム「サースフェーバック」は、新モデルにも継承されています。
このシステムで重視されているのは、荷重を分散して背中にかかる負荷を軽減しながらも、快適なドライ感も両立すること。一般的なバックパックに採用される柔らかいだけのクッション材とは異なり、汗や雨を含みにくい素材を採用。湿っていることで体が冷え、疲労につながることを防いでくれます。
旧モデルから継承した、汗抜けの良いフィルターフォーム
そんな理想を形にするのは、汗をかきやすいエリアのパッド構造。ここには旧モデルからの技術が継承されていました。
ウエストハーネスとショルダーハーネスには、立体網目構造で一切水を含まないフィルターフォーム(黒い部分)と、圧力を分散するクッション材(グレーの部分)を組み合わせて使っています。
この工夫により、水濡れに強くなった上、強い負荷でもへたらない反発力と快適な背負い心地を併せ持つ、理想的なパッドを実現しています。
フィット感が大幅にアップ!
これまでも「ファーストクラスの背負い心地」を謳ってきたサースフェーですが、新モデルはハーネスのシステムに改良を施すことで、自慢の背負い心地がさらにアップ。その改善ポイントとは…?