黄金の花「リュウキンカ」
リュウキンカは、キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草。水辺や湿地帯に生息しており、開花時期は5月から7月。原産国は日本ですが、朝鮮や中国にも広く分布しています。
熊本県球磨郡あさぎり町では町花とされ、町の天然記念物にも指定。
東北地方や北海道では若菜を和え物やおひたしなどに使い、山菜として親しまれていますが実は有毒。食べるとお腹を壊す可能性があるため、食用される方は気をつけましょう。
花びらが無い花!?

花びらに見えるこの黄色い部分は、植物の世界では萼片(がくへん)と呼ばれており、花びらではありません。リュウキンカの花は雌しべの周りに雄しべが点在しており、その周りを黄色い萼片が囲っているという構造になっています。
この「花びらが無い」というのは、有名な高山植物・ハクサンイチゲと同じです。
リュウキンカ名前の由来
リュウキンカ(立金花)の茎は、まっすぐ上にのびて直立しています。その茎の先に黄金色の花を咲かせる姿から「立金花」という和名が付けられました。
清流の流れに沿って群生し、花が金色に輝くことから「流金花」とも呼ばれます。
花言葉は「必ず来る幸福」、「富」
花言葉は「必ずくる幸福」。寒い冬を耐え凌ぎ、たくさんの黄色い花を咲かせる事から付けられました。もう一つの「富」という花言葉。それは黄金の色から連想されています。
人生の壁にぶつかった時、リュウキンカを見ると「頑張ろう」と励まされる、そんな縁起のよい花言葉を持っている花です。
リュウキンカの名所
特徴を理解したところで、次は名所についてご紹介していきます!湿原に広がるリュウキンカの群生は必見です。
尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原では、雪解けの5月ごろから白い花・ミズバショウと共に開花します。その群生をひと目みようとシーズンになるとたくさんの登山客が訪れます。自然保護区に指定されている地域ですので、摘みとったりせずにそっと観賞してくださいね。
尾瀬ヶ原の記事はこちら
八幡平 大場谷地
大場谷地は秋田県の鹿角市と仙北市を結ぶ、国道341号線の郡境付近に広がる湿原です。ミズバショウと共にリュウキンカの群生で埋めつくされた湿原の景色は一見の価値あり!
六花の森(北海道)
筆者も大好きな北海道土産、「マルセイバターサンド」で有名な六花亭が運営する六花の森。古民家を改築したアートギャラリーなどがあります。その中にある六’café(ロッカフェ)では、時期になるとエゾリュウキンカを眺めながらスイーツが楽しめます。
戸隠森林植物園(長野県)
リュウキンカだけでなくミズバショウはじめ多種多様な植物が楽しめる戸隠森林植物園。園内は遊歩道が整備されており、お子様や車いすの方も散策できます。
次の登山ではリュウキンカを探してみよう!
寒い冬を乗り越えて開花したリュウキンカを見れば、幸せな気持ちになること間違いなしの花、リュウキンカ。水辺や湿地帯に黄色い小花を咲かせている植物を見つけたら、それはリュウキンカかもしれません。
ぜひ次の登山では、黄金の花「リュウキンカ」を探してみてください。