上手く滑れなくても大丈夫。転んでも恥ずかしくない!
ピクニックやらハイキングやら、楽しいことができそうなうろこスキー。でもそれは「ちゃんと滑れてこそでしょ?」という疑問も。
かかとが固定されていないということは、ターンをするときに足元が不安定になります。上の写真のようなヒールフリーで滑る「テレマークスキー」という滑走法も昔からありますが、技術的に習得が難しい。となると、せっかくうろこスキーに興味があっても「うまく滑れない」。そのあたりを藤田さんに確認すると……。
藤田さん
大丈夫。転んでも恥ずかしくないのがうろこはいいんです。滑り方はボーゲンでも大丈夫。滑走が目的じゃないから。
逆に転ぶのも楽しかったりして、みんな笑顔になってます。
うろこが転んでも恥ずかしくないのは、「こうやって滑らないとダメ!」という決まった型がないから。実際にうろこにハマった人が元々やっていたスタイルも、アルペン、クロスカントリー、テレマーク、スノーシューなどさまざまだそうです。
「うろこでできないことはしない」が楽しみ方のコツ
藤田さん
山田誠司さんといううろこ先生がいるんですが、元SAJ公認のナショナルスキーデモンストレーターでテレマークスキーで世界選手権にも出たようなひと。彼が言うには、『うろこスキーで逆ハの字にして頑張って登るなんてけしからん!』と(笑)。
登れるといっても、うろこは急斜面を登るのは得意でない。その道具でできることを最大限活かして楽しもうということなんです。
急斜面は滑るのも登るのも苦手、深い新雪も沈んでしまう。でもスケーティングをすれば歩くより圧倒的に速い、道具一式がとにかく軽い。短所と長所を知った上で、楽しく遊ぶのがうろこスキーの醍醐味なのです。
ちなみにどんな人がうろこスキーに向いていますか?
藤田さん
「登るのが嫌い!」というひとはムリかもしれませんが、(ピークを目指す)登山というよりは、トレッキングや歩くことが好きなひとですね。
「うろこスキー」って、いつ・どこでできるの?
そもそも雪山が難しい理由は、気象と環境に「雪」が加わるから。とりわけ怖いのが「雪崩」です。雪崩に関しては、自分だけでなく周りも巻き込む危険があり、命の関わる大きな事故につながる可能性もあります。
ただ、雪崩に関しては「発生しやすい条件」があるので、それを避けることで回避することができます。