新素材“フューチャーライト”を採用!3シーズン対応レインウェア「FLドリズルジャケット」
<ザ・ノース・フェイス>が2019年秋に発表した独自の防水透湿素材“フューチャーライト”。その新素材を使った3シーズン対応のレンウェアの中で、山から街まで使いやすい落ち着いたデザインで人気を集めているのが「FLドリズルジャケット」です。対になるボトムス「FLドリズルパンツ」も展開しています。
一般的な防水透湿素材とは異なるメカニズム!最大の特徴は抜群の“通気性”
「FLドリズルジャケット」に採用されている“フューチャーライト”は、表生地と裏生地の間にあるメンブレン(フィルム)の一種。<ザ・ノース・フェイス>が開発した画期的な素材で、その特徴は、一般的な防水透湿素材とは違った仕組みで蒸れを解消する“通気性”にあります。
一般的なメンブレンには微細な穴が空いており、そこから水蒸気が逃げることで透湿性を発揮。対して“フューチャーライト”は、糸状のポリエチレン繊維を吹き重ねることで作られるため、網戸のような構造をしており、これによって水の侵入を防ぎつつ空気を通す(=通気性)という特殊な性能を実現させています。
行動中も衣服内の温度を効果的に調整することができるため、晴れの日の行動着にも◎。
通気性だけじゃない!「FLドリズルジャケット」5つの注目ポイント
「FLドリズルジャケット」の特徴をさらに詳しくチェックしていきましょう。生地感やストレッチ性、フードの使い心地やポケットとベンチレーションの有無まで、徹底的にレポートします!
①ハリのある丈夫な生地、それでいてストレッチするので動きやすい!
表生地に使われているのは75デニール(中厚手)のポリエステル。触れるとハリがあり、丈夫さを感じるほど厚みがあるのが特徴です。これなら岩や枝に引っ掛けても簡単には破れないはず。守られているような安心感も得られます。
裏地にはナイロンが使われており、構造は3レイヤー。耐久性に優れるうえに肌触り良し。実際に汗をかいても肌に張り付きにくく、快適な着心地を提供してくれました。
着用して腕を曲げてみるとストレッチ性があり、動きやすさも申し分なし。中には動くたびにカサカサと音が鳴るレインウェアもあるのですが、「FLドリズルジャケット」の生地はしなやかなので、腕を振っても不快な音がしませんでした。
②表と裏のストームフラップが雨水の侵入をシャットアウト
メインファスナーに目を向けてみると雨水の侵入を防ぐストームフラップで覆われており、裏にも同様にストームフラップが付います。このデザインによって防風性も高まり、さらにクラシカルな雰囲気も演出しているのが「FLドリズルジャケット」の魅力のひとつです。
袖口からの雨水の侵入に対しては、ベルクロテープを絞ることで隙間をなくすことが可能。ちょっときつく絞り込んでも裏側にゴムシャーリングがついているので、手首が痛くなることはありません。
さらに裾にあるドローコードを絞れば、稜線上で下から吹き上がってくる風や雨の影響も防ぐことができます。このツマミは左右2ヶ所についており、付け根を指で押せば簡単に緩めることが可能。適宜調整しながら使いましょう。
③ハンドポケットはあるけど、ベンチレーションはなし
ハンドポケットは表に2つ。奥行きがあって深さもあるので、スマートフォンはもちろん、紙地図や小型カメラ、行動食など、やや大きな小物も収納することができます。内側には表地と同じ生地が使われているので、中に入れた小物が汗などによって結露する心配が少ないです。
ただベンチレーションがどこにもないことが気になりました。脇の下にファスナーはなく、ポケットがベンチレーションの役割を果たすこともありません。これは“フューチャーライト”の通気性に対する自信の現われなのでしょうか。潔いデザインですね。
④少々窮屈だけどヘルメットを被ってもフードが使える
ヘルメット着用推奨山域でのヘルメット使用率が100%に近い昨今、クライマーでなくてもヘルメットを被る機会が増えました。そんな時勢の影響を受けてか、「FLドリズルジャケット」のフードはヘルメットに対応。首周りにやや窮屈感がありますが、しっかり被ることができます。
もちろんヘルメットを被らなくても、後頭部にあるドローコードを絞ればフードは頭にフィットします。首周りの隙間が気になる場合は、首元の左右にあるドローコードを引いてフィット感を調整しましょう。これで雨水の侵入を防ぐことができます。
⑤防水性と撥水性は問題なし
肝心の防水性については、もちろん問題なし。シャワーで水を浴びせても内側が濡れることはありませんでした。
撥水性についても、長時間水を浴び続けると表生地に染みてきますが、大半はコロコロと転げ落ちていく様子が確認できました。
合わせて揃えたい「FLドリズルパンツ」もチェック!
「FLドリズルジャケット」に合わせる同素材のボトムスが「FLドリズルパンツ」。こちらもは穿きやすさやストレッチ性など、使い勝手と共にディテールをチェックしていきましょう。
裾のファスナーで簡単に脱ぎ穿きできる
突然、雨が降ってきた場合、登山靴を履いたままレインパンツを着用しなければなりません。脱ぎ穿きのしやすさは大事なポイントです。
「FLドリズルパンツ」の裾にはファスナーがあり、ここを全開にすることで登山靴を履いた状態でも簡単にパンツを穿くことができます。もう少しファスナーが長くてもいいかなと思ったのですが、実用性に大きな不満は感じませんでした。
ウェストのサイズは紐で調整
ウェストのサイズ調整は紐で行います。股下の長さでパンツを選ぶとウエストが緩くなってしまう、という人も中にはいるはず。このように自由に調整できるとありがたいですね。
ジャケットと同じくストレッチ性があり動きやすい
ジャケットと同様に「FLドリズルパンツ」にもストレッチ性があるので、大きく足を上げるような動作もストレスなく行うことができました。
残念ながらポケットはなし
高評価が続いたのですが、ひとつだけ気になった点を挙げるとしたら、「FLドリズルパンツ」にはポケットがありません。カーゴポケットだけでもひとつあると非常に便利なのですが…これは仕方がないですね。
丈夫で動きやすいレインウェアがほしい人におすすめ!
「FLドリズルジャケット」は触れたときに感じる生地の厚みが安心感に繋がります。それでいて軽く柔らかでストレッチ性もあるので、動きやすい点が高評価。ストレッチするジャケットは生地が薄いこともあるのですが、「FLドリズルジャケット」は耐久性があって、しかも動きやすい。この2つの特徴を併せ持っている点がいいですね。
そして抜群の通気性も備わっているとくれば、気温が下がる朝晩にレインウェアをアウター代わりに着たまま歩く機会が増えるこれからの季節にももってこい。重宝するウェアになるはずです。
現行モデル「フューチャーライトドリズルジャケット」
ザ・ノース・フェイス フューチャーライトドリズルジャケット(メンズ)
素材 | 75D Recycled Polyester FUTURELIGHT(3層)(表側:ポリエステル100%、中間層:ポリウレタン エレクトロスピニング膜、裏側:ナイロン100%) |
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サイズ | S、M、L、XL |
重量 | 約435g(Lサイズ) |
税込価格 | 30,800円 |
ザ・ノース・フェイス フューチャーライトドリズルジャケット(レディース)
素材 | 75D Recycled Polyester FUTURELIGHT(3層)(表側:ポリエステル100%、中間層:ポリウレタン エレクトロスピニング膜、裏側:ナイロン100%) |
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サイズ | S、M、L、XL |
重量 | 約395g(Lサイズ) |
税込価格 | 30,800円 |
今回紹介した「FLドリズルパンツ」
ザ・ノース・フェイス FLドリズルパンツ(メンズ)
重量 | 320g(Lサイズ) |
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税込価格 |
ザ・ノース・フェイス FLドリズルパンツ(レディース)
フューチャーライト採用レインウェア「FLスーパーヘイズジャケット」との違いは?
“ゴアテックス”や“ハイベント”素材との違いは?
メンテナンス方法もチェック
“フューチャーライト”お手入れの方法は、ほかのレインウェアと同じです。中性洗剤を使って汚れを落としたあと、しっかりすすぎをしてから、直射日光を避けて乾かします。
詳しくはメーカーのHPを確認しましょう。