八ヶ岳って初めての人でも登れる山なの?

八ヶ岳はひとつの山の名称ではなく、山梨県と長野県の間、南北約30kmにまたがる標高2,000〜2,500mの山々が連なった山塊のことを指します。森歩きに始まりクサリ場やハシゴ、岩場など、バリエーション豊かなコースがあることから、登山初心者からベテランまで幅広い層に人気です。
難易度の高いコースがあるのも事実ですが、2〜3度低山に登りステップアップをしたい人にぴったりの日帰りコースもたくさん!
八ヶ岳のここがすごい!登るべき魅力とは

夏沢峠を境にして、南北にわかれる八ヶ岳連峰。主峰赤岳を中心とした岩稜帯やクサリ場、ハシゴなどが点在し本格的な登山が楽しめる南八ヶ岳。一方、北八ヶ岳は標高2,500mのなだらかな山々が連なりゆったりとした森歩きが魅力です。南北ともに異なる風貌を持った八ヶ岳連峰は一口に表せません。
ここでは北と南それぞれの特徴を簡単に紹介。山の特徴や歴史を把握することで実際に登山するときの楽しさは倍増します。
苔むす森や美しい湖池が映える北八ヶ岳
北八ヶ岳は、原生林を登っていく比較的なだらかな山容が特徴。針葉樹の森には約500種類もの苔が群生しており「苔むす森」とも呼ばれています。
蓼科山山頂のおびただしい数の岩場や双子山の美しい湖池はいずれも八ヶ岳の噴火により、長い年月をかけて形成されたもの。登りから下山まで飽きることない景色を堪能させてくれます。
ゴンドラやロープウェイの利用により、手軽に山頂から開放的な景色を望めるため、多くの人で賑わう人気ポイント。
荒々しい岩稜地帯!達成感抜群の南八ヶ岳
太古の時代からの噴火や隆起によって形成された軌跡を、色濃く感じられるのが南八ヶ岳。編笠山の山頂では数えきれないほどの岩くずが広がっていたり、硫黄岳では爆裂火口を目の当たりにできたりと、その迫力を間近で感じられます。
主峰である赤岳を中心に荒々しい岩稜帯が続き、コースタイムも長いことから山小屋泊をして縦走する人も多くいます。しかしコースによっては、日帰り登山が可能です。
おすすめのコースは?
それぞれ特徴が異なる北八ヶ岳と南八ヶ岳。「山の特徴は理解したけど、実際最初の登山にはどんなコースがおすすめ?」と疑問に思う人も多いでしょう。
ここでは登山初心者でも登れる、コースタイムを6時間以内で日帰り登山が可能なもの、グレーディング表5段階に分かれる体力レベル・難易度レベルにおいて★〜★★のコースをピックアップ。ぜひ計画の参考にしてみてください。
コースタイム:2〜3時間、体力・難易度★〜★★の日帰りコース

まずは「ここから始めたい」といえるような、コースタイム約2〜3時間で難易度が低い山を4つピックアップ。それぞれの見所やコースのポイントをみていきましょう。
▼どんな服装や装備が必要?
縞枯山や北横岳、双子山は標高差もなく、比較的なだらかな山容を進みますが、ぬかるみや滑りやすい場所があるため、防水シューズやミドルカットのトレッキングシューズがおすすめ。蓼科山では岩場の急坂があり足の保護のため、ハイカットの登山靴を使用しましょう。服装は動きやすいもので、汗がすぐに乾く速乾性素材だと快適に過ごせます。
縞枯山(北八ヶ岳)|登りはゴンドラで楽ちんアクセス

「縞枯山」はその名の通り、縞枯れ現象が見られる山。縞枯れとは、白骨化した山の木々が帯状に発生し、新緑の中に映えて縞模様に見えるもの。登山道ではこの現象の中を歩くことができます。
大きな岩が重なる縞枯山の山頂はあまり見晴らしがよくないため、展望台へ移動。そこからの景色は開放的で茶臼山と奥に続く南八ヶ岳の眺めが素晴らしく爽快な空気を味わえます。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,385m | 約5.5km | 2時間5分 | ★ | ★ |
▼コース詳細はこちら
北横岳(北八ヶ岳)|ロープウェイで一気にアクセス

八ヶ岳の北端に位置し、南峰と北峰の二峰からなる双耳峰「北横岳」。山頂からは南八ヶ岳を一望でき、北峰には蓼科山が大きく迫ります。2,500m級の山でありながらロープウェイで2,230mまで一気にアクセスできるため、そのアクセスの手軽さも人気の1つ。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,454m | 約3.65km | 2時間10分 | ★ | ★ |
▼おすすめ日帰りコース
ロープウェイでのアクセスが可能なため、登山の高低差は250mほど。コースタイムも2時間あまりと手軽に行けるため、初心者や子供と一緒に登るのも◎。
たくさんの観光客で賑わう自然庭園・坪庭を抜けると岩がごろつく斜面を登っていきます。山頂直下の急階段に音を上げそうになるも、登る時間は短く頑張ったご褒美にありつける抜群の眺望は格別です。
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双子山(北八ヶ岳)|開放的な山頂と双子池をめぐる周遊ルート

なだらかな草原が広がる開けた山頂からは、蓼科山や北横岳、遠くに浅間連山を見渡せます。山頂の魅力はなおのこと、双子山へ行ったら外せないのが、北側の雌池と南側の雄池を合わせた双子池と呼ばれる美しい池。雄池は水質検査に合格するほど綺麗な水で、山小屋の飲料水としても認められています。風が止むと周囲の新緑や紅葉が湖面に映し出され、息を飲む美しい絶景に出会えることも。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,205m | 約5.95km | 2時間45分 | ★ | ★ |
▼おすすめ日帰りコース
2,089mの大河原峠から出発し、双子山を経由して双子池へ。双子池までは約1時間ほどで到着するため、気軽にハイキングできるのが魅力です。池底に亀甲模様が見られることからその名がついた亀甲池を経て、スタート地点へ戻る周遊ルート。
双子池〜亀甲池ルートでは、北八ヶ岳の特徴的な「苔むす森」を堪能することができます。手軽に行けるにもかかわらず、移り変わる景色に飽きることなく進んで行けるのがこのコースの魅力。
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蓼科山(北八ヶ岳)|山頂を埋め尽くすおびただしい数の黒岩に圧倒

八ヶ岳の最北端に位置する独立峰、蓼科山。その見た目から地元の人には、「諏訪富士」と呼ばれています。蓼科山の特徴といったら、火山の噴火を思わせる岩だらけの山頂。1本の木も生えておらず、荒涼とした独特の雰囲気には、自然の雄大さを感じられます。山頂からは八ヶ岳連邦はもちろん、北アルプスや南アルプスを一望でき、ぐるっと360度の大展望は見応えたっぷりです。
最高点の標高 | コース距離 | コースタイム | 体力レベル | 難易度レベル |
---|---|---|---|---|
2,350m | 約5.34km | 3時間10分 | ★★ | ★★ |
▼おすすめ日帰りコース
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