【2】ロープで輪を作る|フィッシャーマンズノット

撮影:ぶん
『フィッシャーマンズノット』はロープ同士を繋げる結び方で最もポピュラーなもの。結び目はシンプルながらも非常に高い強度を持っており、しっかり締めるとなかなかほどけません。
このロープのリングは『スリング』と呼ばれ、さまざまな場面で重宝する道具です。ここでは「スリングが作れるようになる」ことを目標にしましょう。スリングを作るには長さが50cm〜1m程度の細引きが必要となります。
特徴
・ロープの端と端を繋ぐことができる
・シンプルな構造ながらも強度が高い
・1本のロープを輪状に繋げた『スリング』を作る際に用いられる
こんな登山シーンで活躍
<テントやツェルトの張り網の長さが足りないときに>
撮影:ぶん
テント設営時「張り網の長さが足りない……」というトラブルの際はフィッシャーマンズノットの出番。張り網と細引きを連結させて延長することができます。結び目は強く結ばれているため、ほどける心配もありません。
<ゴムコードで道具を束ねることも>
撮影:ぶん
フィッシャーマンズノットはゴムコードを使った活用法もあります。ゴムコードで輪ゴムサイズのリングを作っておけば、トレッキングポールやペグなどの小物をまとめるのにも便利。ザックのポケットに数個入れておけば、何かと役立ちます。
フィッシャーマンズノットの結び方
練習用に長さ1mの細引きを用意しましょう。色違いの細引きがあると、混在しにくくなり練習がしやすいです。
【1】繋ぎたいロープの端と端を対照に配置。まずは黄ロープから結んでいきます(順番はどちらのロープから結んでもOK)。赤ロープの上に黄ロープを通します。
【2】赤ロープの下を巻いていきます。
【3】黄ロープ本体の上を通るように巻きます。
【4】黄ロープにできた輪の中に末端をくぐらせます。
【5】本体側と末端を左右に締めつけます。
【6】これで片側が完成。続いて赤ロープを同じ手順で結んでいきます。赤ロープの末端を黄ロープの上から通します。
【7】2本のロープの下を通るように赤ロープを巻きます。
【8】赤ロープにできた輪をくぐるように末端を通します。
【9】末端と本体を左右に引っ張ります。
【10】黄ロープと赤ロープを左右に引きます。
【11】2つのロープの末端が合体。これだと正しく結べているかがわかりにくいので、裏返しにしてみましょう。
【12】ひっくり返して、それぞれの結び目がキレイに揃って入れば完成!
▼ここでワンポイント
末端は5cm以上残すようにしましょう。短いとほどけてしまう可能性があります。
巻き数を増やせばさらにほどけにくくなります。
▼動画で流れをチェック
撮影:ぶん