バーナーいらずの流水麺で、夏の登山をもっと気軽に
流水麺の最大の長所は、火を使わずに水でほぐすだけで簡単に食べられる手軽さ。麺をお湯で茹でる必要がなく山へ持っていく道具を最小限にすることができるので、登山愛好家の間でも少しずつ注目されはじめまています。
家庭で調理する場合は、流水で麺をほぐしてから食べることが推奨されていますが、実は少量の水でも流水麺は簡単にほぐれます。水が貴重な山でも、工夫次第でおいしい麺料理を楽しめるのは大きなメリットですね。
山に持っていくとき、注意したいこと
流水麺はチルド商品のため、高温になると傷んでしまうことと、日持ちしないことを理解しておきましょう。
生ものである流水麺を山へ持っていくときは、保冷剤や凍らせたペットボトルを添えて、温度が上がりすぎないよう工夫する必要があります。山へ出かける前にその日の最高気温を予め調べておき、どの程度の保冷が必要か検討してください。
また、流水麺は日持ちしないため、何日もかかる縦走への携行はおすすめできません。日帰り登山用にするか、縦走登山の場合でも初日に食べきるようにしてください。
流水麺を山で調理するときのコツ
基本的なほぐし方
水が貴重な山で流水麺を調理するときは、普段とは違うちょっとした工夫が必要です。
まず、流水麺のパッケージを少し開け、50~100ml程度の水を袋の中に注ぎましょう。
そして袋全体を手でよく揉むことで、流水麺がほぐれて食べられる状態になります。流水麺をほぐすため、注いだ水は捨てずに麺と一緒に食器の中へそのまま入れます。
後から食材や濃縮麺つゆをかける、いわゆる「ぶっかけ麺」として仕上げれば、ぬめりや水っぽさを感じることなくおいしく食べられますよ。
材料を「生もの」と「常温保存可能なもの」に分ける
流水麺のアレンジレシピに使う材料は、保冷が必要な「生もの」と、そうではない「常温保存可能なもの」があります。生ものである食材を山へ持っていくときは、流水麺と同じように保冷剤や凍らせたペットボトルを使って保冷してください。
調理に必要な材料は出発前に自宅で切り分け、ラップに包んでジッパー付き保存袋へ入れると、かさばることなく持ち運べますし、山で出たゴミをジッパー付き保存袋へ入れて持ち帰れます。
めんつゆは濃縮タイプを!小さな容器に使う分だけ移し替えよう
流水麺アレンジレシピに欠かせない「めんつゆ」は、濃縮タイプがおすすめです。水で好みの濃さに調整できる上に、必要な分だけ小分けの容器に詰め替えれば、荷物の重量も抑えられます。
小さな醤油の空き容器など、しっかり蓋のできるものは汁漏れもせず安心です。
YAMA HACK編集部がおすすめする流水麺アレンジレシピ
ここからはYAMA HACKおすすめの流水麺アレンジレシピを4つご紹介します。
温泉卵がトロリ!冷やしたぬきそば
事前準備として、かまぼことカイワレ大根はラップで包み、温泉卵と一緒にジッパー付き保存袋へ入れておくと、山での調理の手間が省けます。揚げ玉を多くするとこってりとした味わいになり、少なくするとまろやかです。揚げ玉の量は好みによって調節してみてください。