脱水症の原因と症状
撮影:naokohara
気温が上がることで体温も上昇し、体は発汗することで体温を下げようとします。汗には水分だけでなく塩分(電解質)も含まれていて、この両方が失われることで脱水症になります。脱水症を放っておくと、熱中症・熱射病へと症状が移行します。
出典:ポカリスエット
体液(水分と電解質)が失われることで脱水症の症状が出ますが、それぞれが失われることでどうなるかを抑えておきましょう。
撮影:naokohara
水分と電解質のどちらがより多く失われるかで、脱水症のタイプも分かれます。
【高張性脱水(体液の浸透圧が高くなる)】
電解質よりも水分が多く失われて体液がいつもより濃くなった状態。汗をかいた時に喉が渇くのはこのタイプです。自分で水分摂取のできない乳幼児や高齢者に多い。発熱と著しい口渇感を伴い、意識は保たれても不穏・興奮状態になります。
【等張性脱水(体液の浸透圧が正常)】
下痢や嘔吐のように体液を一気に喪失してしまう時に起こります。口渇感があるので、水分を摂取し、低張性脱水に変化することも多い。
【低張性脱水(体液の浸透圧が低くなる)】
大量に汗をかいて電解質を多く失っているときや、下痢・嘔吐などにより水分の喪失以上に電解質の喪失が著しい状態で、電解質濃度の低い飲料や水・お茶などを大量に飲んだときなどに起こります。発熱、口渇感などの自覚症状が少なく、進行すると全身の倦怠感や脈拍低下が起きます。