テント泊を始めよう!
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いつかは登山をしながらテント泊にも挑戦したい!と思っている人も多いのではないでしょうか?
今回は、テント泊の魅力と、必要な装備、テント泊の仕方などをご紹介していきます。では、早速、テント泊の魅力にせまってみましょう!
テント泊の醍醐味とは?
1.絶景が見られる!
稜線上のご来光や夕焼け、満点の星空など、山の絶景が楽しめます。テントからちょっと顔を出すだけで絶景を楽しめるのはテント泊ならではです。
2.プライベートが保てる!
山小屋は個室が少なく大部屋に雑魚寝という場合も多いです。そのため、プライベートがなく落ち着かないという意見も。テント泊ですと、自分達だけの空間なので、リラックスできます。
3.リーズナブル!
アルプスの長期縦走で山小屋泊となると、テントをひとつ購入できてしまうくらいの金額になってしまいます。テントは大切に使えば何年も使用できるので、リーズナブルです。
4.非日常感がたまらない!
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稜線上のテント泊は、まさに別世界!一度味わうと、病みつきになります。
5.自分で作る食事がおいしい!
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山で食べる食事は、なぜかおいしい!と感じる登山者は多いのでは?テント泊だと、自分の好みの食事を作れるので、さらにおいしく感じますよ!
テント泊に必要なザックと装備とは?
ザック
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最近はウルトラライト装備が増え、単独登山ですと、40Lのザックでもテント泊が可能になりました。しかし一般的なのは、50L以上のザックです。ザック自体が重かったりあまりにも多機能というよりは、シンプルで背負い心地がぴったり合う方がおすすめです。腰や胸、肩ベルトやザックの構造など自分に合ったザックを見つけて下さい。
※50L以上のおすすめのザックはこちら
必要な装備
1.テント一式(フライ、ポール、張綱、ペグ、応急処置セットなど)
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テントの種類は実に多様ですが、間違ってはいけないのが、キャンプ用と山岳用テントの違いです。重量も機能も大きく違うので、登山でテント泊をするのならば、山岳テントを選んで下さい。
※山岳テントとキャンプ用のテントの違いについてはこちら
2.テントマット・グラウンドシート
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テントを長持ちさせるために、テントの下にひくグラウンドシートや、テント内にひく銀マットがあると便利です。
3.個人用マット(エア式や折り畳み式)
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テントマットの上にさらに個人マットがあると快適です。マットは空気を入れて使うエアーマットや折りたたみ式のマットがあります。
4.シュラフ(寝袋)
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シュラフはだいたい、夏用、3シーズン用、冬用とあります。夏でも高山だと朝・晩は冷え込むので、対応温度を確認しましょう。テント泊の経験者は寒くて眠れなかったとの感想も多いので、温かめを選ぶのがおすすめです。
5.シュラフカバー
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雨が降ると、テント内に水が浸水する場合があります。ダウンは水に弱いので濡らさないことが肝心!シュラフカバーはシュラフが濡れるのを防いでくれるのであると便利です。シュラフのサイズを確認して購入しましょう。
6.ガス・食器類(ガス缶、ガスヘッド、コッヘル、ライター、軍手など)
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最近は、ジェットボイルなど調理と食事がひとつでできる優れものもあります。一般的なのは、プリムスやEPI、SOTOなどから出しているガスセットです。山用の食器類は、チタン製の軽量のものがあります。
7.食事類(朝昼晩<昼はなしで行動食の場合もあり>、水、お茶類、調味料など)
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テント泊では、食事の重さや調理のしやすさも考慮しましょう。アルファ米やフリーズドライの食料を持っていくと、軽いだけでなく、調理も簡単です。もちろん、生米や生野菜を持っていき、山で調理するのも楽しいですよ!
※アルファ米に関する記事はこちら
※フリーズドライに関する記事はこちら
※山ごはんの簡単レシピはこちら
8.ヘッドランプ
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夜のトイレやテント内での支度・片付け、早朝の撤収などヘッドランプは必携です。
※ヘッドランプのおすすめはこちら
9.防寒着・雨具
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テント泊は山小屋と違って寒いです。夏でも標高が高い2500mから3000m級の山は朝晩冷え込みます。薄手のダウンやセーター、フリース類は持っていきましょう。
※服装についてはこちら
10.スタッフバッグ
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テント泊をすると、テント内の荷物がバラバラになりがちです。そんな時はスタッフバッグがあると、荷物が整理整頓できて便利です。スタッフバッグに使わない着替えなどを入れて枕替わりにすることもできます。
※スタッフバッグについてはこちら
→次は、テント泊の方法についてご紹介!
テント泊の仕方とは?
1.テント泊登山の2つのスタイル
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テント泊のスタイルは、2つあります。①山の中腹や麓にテントを張り、山をピストンする②連泊で縦走をする、です。テント泊初心者は、まず①の方法でトライしてみましょう!慣れてきたら、1泊2日~2泊3日の低山縦走→2泊3日のアルプス縦走などステップアップしてみて下さい。
2.テント泊の事前準備
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テント泊は、装備が増えるので、極力無駄な物は持たず、軽くすることが大切です。日数が増える縦走ですと、食料も増えて重くなります。また、一度テントを設営して、穴はあいていないか、張綱は問題ないかなどをチェックしましょう。さらに、パッキングにも注意しましょう!
※パッキングの基本についてはこちら
3.テント場についたら
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テント場についたら、まず山小屋で受付し、料金を支払いましょう。
4.テント場の整地
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テントでの生活をより快適に過ごすために、テント場選びは大切です。なるべく平らで、もし雨が降っても水がたまらないところ、トイレに行きやすいところ、落石などの危険がなさそうなところを選びましょう。また、テントの底となる部分に、石や枝があると寝るときに不快なので、取り除いておきましょう。
5.テントを設営する
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テント場を整地したら、テントを広げます。次にポールをすべて入れて、”せーの”で立ち上げます(吊り下げ式は、ポールに引っ掛けていく)。入口は風下側に向けます。次に、フライをかぶせ、張綱をペグや石でしっかり固定します。稜線上ですと、風が強いので、テントやポールの袋を飛ばされないように注意して下さい。
6.テント内セッティング
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テントが設営できたら、銀マットを敷き、さらに個人マットを敷きます。ザックの荷物を一度全部出してスタッフバッグにまとめ、テントの空きスペースに置きます。空にしたザックは寝るときに下に敷くとさらに快適になります。登山靴やポールなどは、前室に置きましょう。
7.食事作り
テントのセッティングが終了したら、夕飯作りです。テント内で調理すると酸欠の恐れがあるので、基本は、外で調理します。
8.就寝
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山の就寝は早く、夜7時から8時には寝始めます。その前にトイレに行っておくことも大切!また、夜遅くまで騒がないのもマナーです。
9.起床
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山の朝は早く、3時~5時には起き始めます。テント内で、食事を作り、片付けてテントを撤収します。まず、マットを外に取り出し、荷物をそこに出していきます。ペグや石を取り除きフライを撤収。次にテントのポールを押し出し、テントをたたみます。たたむ時は、入口を少し開けておくと空気を出すことができ、コンパクトにたためます。
テント泊の注意点とは?
1.冬山以外は、テント指定地が決まっているところがほとんど
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登山地図を見ると、テントマークがありますが、そこがキャンプ指定地です。原則、指定された場所でテントを張りましょう。
2.予約は不要のところがほとんど。受付して料金を支払う
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テント地は山小屋が管理していて、受付を済ませて料金を支払います。一人だいたい1000円ほどです。
3.水は有料のところもあり
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山での水はたいへん貴重なため、有料のところも多いです。事前に山小屋などに問い合わせてみるのもいいでしょう。
4.テント指定地が狭いことも
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北アルプスなど人気エリアでは、山の斜面の一部がテント指定地となっていることが多く、混んでいるとスペースがなくなる場合もあります。斜面ギリギリにテント設営することも。斜面で狭いこともありますので、夜中のトイレなどは注意が必要です。
5.基本ガスはテント内では使用しない
イワタニ・プリムスやEPIといったガスメーカーでは、テント内の使用を禁止しています(イワタニ・プリムス、EPI)。雨や強風など悪天候の時意外は、テントの外で調理をしましょう。悪天候の場合は、前室か、充分に喚起されているテント内で調理する登山者もいます。しかし、テント内で調理をすると一酸化炭素中毒で死亡するケースもありますので、フライの入口は閉めても、本体の入口をメッシュのままにして風通りを良くしたり、ベンチレーションをしっかり開けるなどして酸欠の対策を充分に行って下さい。また、ガスを使っている時は、身の回りの物に火がついて焦がしたり、火事にならないように注意して下さい。
6.テントポールの扱い方に注意
テントポールを折り曲げる箇所に、砂や小砂利が入らないように、地面に直に置くのは避けましょう。テント撤収の際は、ポールを引き抜くのではなく、押して出すようにしましょう。折りたたむときは、まず真ん中からたたんでいきましょう。
テント泊のデメリットとは?
1.荷物が重くなる
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テント一式やシュラフ、食料など、テント泊をすることによって増える荷物はたくさんあります。なので、その重さ(日数や装備の重量によって違いますが、10㎏以上)に耐えられるだけの体力は必要です。
2.悪天候の時に苦労する
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雨の時のテント泊は過酷です。全身ずぶ濡れのテント設営、テント内のジメジメ感、浸水、風や雨の騒音など、過酷さは倍増します。
3.トイレが遠い
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テント泊では、山小屋のトイレか、外に設置してあるトイレを利用しますが、テント場から距離があるため、夜中や悪天候の時は苦労します。
4.狭い
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山岳用テントは軽量・コンパクトさに重点を置いているので、天井が低かったり狭かったりします。人数が多いと窮屈です。
5.寒い
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山小屋と比べ、薄い生地のテントはやはり寒いです。防寒着などで調整しましょう。
テント泊登山でおすすめのテントとは?
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テント泊を始めるにあたり、どのテントを選ぶか迷いますよね。様々なブランドで山岳テントを出していますが、購入して間違いがないのは、アライテント、モンベルの山用テント、ダンロップ、ICI石井スポーツのパイネ、カモシカスポーツのエスパースなど、日本ブランドのテントです。雨が多く湿度の高い日本の山岳環境を考慮しながら作られているのと、職人の匠の技や質の良さで信頼ができます。
※アライテントはこちら
※モンベルの山用テントはこちら
※ダンロップのテントはこちら
アライテント ドマドームライト1
素敵な登山とテント泊を!
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テント泊は、荷物も増え、体力も必要になるので、登山のハードルは一歩も二歩も上がりますが、山とより深く関われるので病みつきになるほど楽しいですよ!ぜひ挑戦してみて下さい!
テント泊登山の基本
Enjoy staying the tent!
テント泊を楽しもう!