突然ですが、こんな時どうしますか?
テントを持たない日帰り登山。行動できなくなるほどの悪天候や道迷い、転倒による怪我になどで下山できなくなってしまい、テントの無い状態で一晩過ごさなくてはいけなくなったらどうしますか?
秋冬はもちろん、夏でも夜の山は冷えます。雨が降って濡れてしまったり、風が吹いていたりすると、さらに体温は下がって危険な状態に。
予想していない夜の山での一泊は、動物の声がいつもよりもおどろおどろしく聞こえたりと、精神的にも疲れてしまいます。
保温がメチャクチャ大事!
体温が低くなると体力は削られ、最悪の場合、死にいたります。そうならないためにも、保温はとっても重要です。
もちろんツェルトでシェルターを作ったり、体に巻いて体温を確保したりできるに越したことはありません。
しかし「日帰りだから」「自分は遭難なんてしないから、ツェルトは高い」という理由などで、持っていない人も多いのではないでしょうか?
エマージェンシーシートは持っておくべき!

①体から出る熱を反射させることで、体を暖かく保ってくれる。
②軽くてコンパクトでザックに入れていても邪魔にならない!
③ほとんどの商品が2,000円以下で購入可能(※価格は商品により異なります)
まさに持っていかない理由が無いアイテムです!
エマージェンシーシートの実力を解剖!
①手のひらサイズのコンパクトさ
普段使わないのに、ザックのスペースを取るアイテムは持って行きたくないもの。でも、SOL ヒートシート サバイバルブランケットなら大丈夫。
たたむとiPhone SEと同じくらいの大きさに。iPhoneより多少厚みはあるものの、ザックに入れて邪魔になる大きさではありません。
②こんなに薄いのにしっかり暖かい

こんなに薄いと、本当に暖かいのか気になりますよね?
この銀色の部分が体から放射した熱を反射させるので、暖かさをほとんど逃さずにキープします。
実際にホットドリンクで、温度の変化を見てみました。

商品の温度は、Aが44.6℃、Bが44.8℃です。
Aのペットボトルに銀面を内側にしたエマージェンシーシートを巻き、Bはそのままの状態で冷蔵庫に1時間置きました。
【A】購入直後:44.6℃⇨1時間後:36.5℃(-8.1℃)【B】購入直後:44.8℃⇨1時間後:26.5℃(-18.3℃)
ペットボトルが小さいため複数回シートを巻いたことや、お茶と人体での違いはあるものの結果は歴然。
エマージェンシーシートを巻いたほうが明らかに温度の低下が少なく、薄いシート一枚でも保温ができることがわかります。
でも、緊急時にしか使えないものなんて後回しでしょ?
確かに非常時しか使わないものであれば、購入を後回しにする気持ちもわかります。
しかし、このような日帰り登山でも出くわすシーンで使えるとしたらどうでしょうか?
シーン①ウェアだけだと寒い
山ごはんを楽しんだりして長時間動かない時に、地面からの冷えや風で寒さを感じることありませんか?
体に巻き付けるだけでOK!
銀面を内側にして体に巻き付ければ、あら不思議!すぐに暖かさを感じることができます。
また、厚みがあり完全防風をうたったシートも。個人的には、SOL ヒートシート サバイバルブランケットでも外からの風はほとんど感じませんでした。
下半身に巻きつけるだけでも、地面からの冷えを防ぐのでかなり違います。上半身はフリーなので、不自由なく山ごはんを楽しめますよ。
シーン②地面が濡れている
ゆっくり座って休みたいのに前日の雨で地面が濡れていて、座るところが見つけられないことってありますよね。
そんな時にも、エマージェンシーシートがあれば解決です!
レジャーシートとしても活躍
シートを畳んでお尻の下に引けば、レジャーシート代わりにも。さすがに地面のゴツゴツ感を抑えることはできませんが、地面からの冷えも抑えられますし、防水性があるものがほとんどなのでお尻を濡らす心配もありません。
直接座っていたら、こうなっていたのはあなたのお尻かもしれません。休憩で体力の回復をする時間は大切。そんな時にも、エマージェンシーシートは使えるんです。
ほんの一例ですが、1枚あればいろいろな使い方ができることがわかると思います。
でも、一回使うと同じ大きさにならないって聞くけど・・・
商品によっては強度の問題から、複数回の使用が難しい商品があるのも事実。そして、販売されていたサイズに戻すのが難しいのも事実です。
しかし、邪魔にならない大きさ(販売されている袋に入る大きさ)に戻すことは、誰でもできますよ。
たたみ方に決まりはないので、一例を紹介します。
①一度広げたら、少しずつ折っていく
シートを一度広げ、長辺の端から少しずつ内側に折っていきます。
神経質にならなくても大丈夫。多少のズレがあっても最終的に袋に入ればOKです。
パッケージに入っていた時の折り目が残っている場合は、それを目印にするのがおすすめ。
たたみ終わったら一度、袋に入る幅にできているかチェックしましょう。
②全部たためたら、半分に折る
そのままだと長くて折りたたみにくいので、半分にします。シートの中の空気を抜きながらたためるように、この写真であれば左側の折り目のある方から始めてください。
「小さく折ったら空気を抜く」をひたすら繰り返します。空気を抜いておかないと袋に入らなくなるので、手抜きは厳禁。
③袋に入れば完成

山でどうしても小さくたためない場合はザックに突っ込んでおいて、家に帰ってから小さたためばOKです。
ザックの中に入れて安心を持ち歩こう
エマージェンシーシートを持っていれば完璧ということではないですし、ツェルトを持たなくてよいということでもありません。
ツェルトが「家」、エマージェンシーシートは「布団」のようなものなので、両方持っているのがベスト。でも、いきなり両方は難しい!という人は、まずはザックにエマージェンシーシートを入れることから始めて、徐々に必要なアイテムを揃えていきましょう。
一晩過ごすことになった時、一枚持っているのと持っていないのでは寒さも精神的な安心感も違ってきます。
おすすめのエマージェンシーシート
エマージェンシーシートは繰り返し使用の可否や厚みの違いなど、さまざまな種類があります。
その中でも、繰り返し使えて比較的どの登山用具店にも置いてある、SOLの商品を紹介します。
①SOL ヒートシート エマージェンシーブランケット(1人用)
体が発する熱の90%以上を逃がさずしっかり保温。1,000円以下の価格ながら、不快なガサガサ音も抑えられていて、複数回使用がしやすくなっているシート。
重さ | 縦 | 横 |
---|---|---|
82g | 142cm | 213cm |
SOL ヒートシート エマージェンシーブランケット
②SOL ヒートシート エマージェンシーブランケット(2人用)
ヒートシートのサイズが大きくなり、大人2人でも余裕を持って包み込める大きさ。今回、例として紹介したモデルです。複数人で登山に行く人におすすめです。
重さ | 縦 | 横 |
---|---|---|
91g | 147cm | 249cm |
SOL ヒートシート エマージェンシーブランケット(2人用)
③SOL ヘビーデューティーエマージェンシーブランケット
SOLの他のエマージェンシーシートよりも生地が厚く強度も強いため、レジャーシートにしたりタープにしたりと、さまざまな使い方が可能。色もグリーンなので普段使う分にも目立ちにくくなっています。
重さ | 縦 | 横 |
---|---|---|
223g | 152cm | 244cm |
SOL ヘビーデューティー エマージェンシーブランケット
大人2人が寝ても十分な大きさ
ヒートシート エマージェンシーブランケット(2人用)に女性編集部員が寝転んでみて、その大きさを体感してみました。③のヘビーデューティー エマージェンシーブランケットも、ほとんど同じ大きさです。
大きさの参考にしてみてください。
長辺は244cmもあるので、男性が寝転んだとしても十分な大きさ。
短辺は152cmなので、少し上半身がはみ出ます。
二人ならんで、折っても十分な大きさ。万が一の時は、横になって睡眠を取ることも可能ですね。(銀面を内側にしたほうが、体温の反射は強くなります)