アイキャッチ画像出典:PIXTA(日高市巾着田コスモス畑)
低山ハイクの魅力が詰まった日和田山

標高 | 所在地 | 最高気温(9月) | 最低気温(9月) |
---|---|---|---|
305m | 埼玉県日高市 | 25.1℃ | 16.6℃ |
参考:ヤマレコ
埼玉県日高市にある「日和田山」。麓にはヒガンバナで有名な「巾着田(きんちゃくだ)」があり、山頂付近の金刀比羅神社からは、美しい景色が楽しめます。日高市のシンボル的存在で、多くの人に愛されている山です。
初心者にぴったりな山

標高の低い日和田山は、歩行距離や高低差も少なく、登山初心者にぴったりです。登山口は駅から近く、駐車場もあるのでアクセスしやすいのもうれしいポイント。
日和田山への往復コースは短いですが、周辺の物見山や高指山を回れば里山ハイクを楽しむこともできます。レベルに合わせてコースを選べるので、初心者だけでなくファミリー登山にもおすすめです。
春は黄色、秋は赤に彩られる「巾着田」

巾着田曼珠沙華公園(きんちゃくだまんじゅしゃげこうえん)は、ヒガンバナが美しく咲き誇ることで有名な観光地。開花期間は9月中旬から10月中旬頃までで、約500万本のヒガンバナが一帯を赤く染め上げます。巾着田は日和田山登山口からもほど近く、高麗駅からも歩ける距離なので日和田山ハイキングと一緒に訪れてみるのがおすすめです。
日和田山の登山適期は?

日和田山は一年を通じて登山が楽しめます。巾着田は、春は菜の花が咲き、秋は曼珠沙華が見頃を迎えるなど、四季折々の風景も魅力的。ただし、冬期は雪や凍結が発生する場合があるので、初心者であれば5月から10月頃までがおすすめです。
それではさっそくハイキングコースを見ていきましょう!
【超初級】高麗駅からの往復コース
最高点の標高: 284 m
最低点の標高: 93 m
累積標高(上り): 266 m
累積標高(下り): -266 m
コース概要
高麗駅(20分)→登山口(45分)→日和田山(25分)→登山口(20分)→高麗駅
日和田山を最も手軽に楽しむ往復コース。初めての登山をする人や体力に自信がない人は、まずこちらのルートから日和田山を目指すのがおすすめです。
公共機関を利用する場合には西武鉄道「高麗駅」から、マイカーの場合は日和田山駐車場からそれぞれアクセスします。

高麗駅から登山口までは約20分程度、駐車場からは10分程度とアクセス抜群。登山口近くにはきれいなトイレもあります。

登山道はよく整備されていて、標識もあるので歩きやすいです。人気の山なので、人とすれ違う際には挨拶も忘れずに!

登山口から10分程歩くと、急な岩場を登る「男坂」とよく整備された迂回路「女坂」の分岐が現れます。男坂は登りごたえがある岩場が連続しますので、歩きなれていない人は女坂を選びましょう。

男坂は急な登りが続く上、大きな岩場も通過しますので、前日に雨が降って滑りやすくなっている場合などは要注意です。ただし、鎖を掴んで進むよう本格的な岩登りではないので、慎重に進めば問題ありません。「達成感」を求める人はぜひチャレンジしてみてください!

男坂・女坂を登りきると、金刀比羅神社の二ノ鳥居が現れます。こちらは市内を一望できる人気の絶景ポイント。スペースも広く、休憩にもぴったりです。

鳥居からさらに10分程登るとようやく山頂です!山頂にはベンチの休憩スペースもあります。初心者が男坂を下ることは難しいので、下山路は女坂を利用しましょう。
【初級】のどかな里山ハイキングコース
最高点の標高: 394 m
最低点の標高: 93 m
累積標高(上り): 473 m
累積標高(下り): -482 m
コース概要
武蔵横手駅(40分)→五常の滝(40分)→北向地蔵(25分)小瀬名分岐→(10分)→物見山(50分)→日和田山(25分)→日和田山登山口(10分)→巾着田(40分)→高麗駅
こちらは周辺の低山を回って日和田山を目指す定番のハイキングコース。距離はやや長いですが、全体的にアップダウンも少なく、途中にはベンチやトイレもあります。のどかな里山ハイクを楽しみたい人におすすめです!

スタートは西武鉄道池袋線の武蔵横手駅。駅には自動販売機しかないので、食事・水分の用意やトイレなどは事前に済ませておきましょう。国道299号から林道に入り、標識を目印に物見山登山口を目指します。

しばらく林道を進むと「五常の滝」の看板が見えてきます。こちらは日高市の有名な観光スポットで、南北朝時代の武士が身を清めたとされる落差12mの滝は迫力満点。
五常の滝は私有地であるため、入山には予約が必要です。無料開放日もありますので、見学をする際には事前に確認しましょう。
五常の滝|公式サイト

五常の滝の少し先から登山道が始まります。登山道はよく整備されていて、歩きやすいですよ。しばらく歩くと出てくる「北向地蔵」の分岐から物見山方面へと進みましょう。

スギやヒノキが並ぶ登山道を歩いて行くと物見山山頂に到着。展望こそありませんが、広々としたスペースにはベンチもあるので休憩におすすめです。

物見山からは高指山へは舗装路が続きます。途中の駒高には、清潔感のある公衆トイレが設置されています。大きな電波塔付近が高指山付近の目印。

高指山を越えると再び山道に。アップダウンが少ないので気持ちよく歩けますよ♪

高指山からほどなくすると日和田山山頂が見えてきます。石塔の置かれた山頂は、日高市街を一望できるなど気持ちのいい景色が広がる絶景スポット!
男坂を上ってくる登山者も多いので、登山口までの下山路は女坂がおすすめです。

下山後は、せっかくなので巾着田も回ってみましょう。ヒガンバナが全国的にも有名ですが、桜やコスモス、アジサイなど季節によってさまざまな花が楽しめますよ!

巾着田で美しい花々を堪能したあとは、高麗駅でゴールとなります。
日和田山へのアクセス情報
日和田山は駅近くということもあり、公共交通でのアクセスが便利です。クルマでもアクセス可能ですが、花の季節など駐車場が混雑する可能性があります。
公共交通の場合

【池袋からの経路】
西武池袋線「池袋」駅 ー西武池袋線「飯能」駅ー「高麗」駅または「武蔵横手」駅下車
クルマの場合
高麗駅側の登山口には、民間の有料駐車場がいくつかあります。駐車場は無人となっているので、必ず小銭を用意しておきましょう。
観光気分で楽しめる、周辺スポット
高麗駅から山頂までの往復ルートは比較的短時間で登れてしまうので、休日をフルに遊びたいひとには周辺スポット巡りがおすすめ。工場での体験やBBQ、温泉など盛りだくさんです。
醤油絞り体験もできる!「醤遊王国」

火入れと濾過をしない生しょうゆを日本で初めて販売した「弓削多醤油」の体験施設です。醤油造りの様子が見られる工場見学は、当日参加が可能。またもろみから醤油を絞る体験なども楽しめます。特製醤油ソフトやたまごかけご飯など食事も楽しめ、お菓子や調味料などお土産品も充実しています。
住所:埼玉県日高市田波目804-1
電話:0120-417059
営業時間:9:00~17:00
定休日:なし。ただし臨時休業あり
BBQやアスレチックも楽しめる「サイボクハム」

「食と健康のユートピア」をコンセプトに、さまざまな施設が立ち並ぶテーマパーク。直営店ではハムやソーセージなどを買うことができ、野菜直売所では採れたての野菜を販売しています。レストランや温泉に加え、アスレチック広場まであるエリアはご家族にもおすすめです。
住所:埼玉県日高市下大谷沢546
電話:042-989-2221
営業時間:9:00~18:00(サイボク本店)
定休日:水曜(サイボク本店)
※ 営業時間、定休日ともに各施設によって異なる
展望温泉でのんびり「宮沢湖温泉 喜楽里別邸」

小学生から入浴可能な温泉施設。展望の良い露天風呂からは、宮沢湖や秩父山系などの絶景が広がります。岩盤浴やブルガマサウナなど、自分好みのスタイルで入浴を楽しむことができますよ。
住所:埼玉県飯能市大字宮沢27-49
電話:042-983-4126
営業時間:9:00〜23:00
料金:大人930円~
【初心者必読!】登山に必要な準備とは

登山には適した服装や道具というものがあります。たとえば、脱ぎ着がしやすく、急な雨や風にも対応できるということは服装の大事な条件です。岩場やきつい登りではスニーカーは不向きなので、専用の登山靴などがおすすめです。これから登山を始めるという方は、以下の記事を参考にしてください。
登山に地図は必要?

安全に登山をするためには、地図は欠かせないアイテムのひとつ。スマホの「地図アプリ」も活用しましょう。アプリの大きなメリットはGPS機能で、自分の現在地が確認がしやすいこと。デメリットは電池切れになると使えないこと。モバイルバッテリーを必ず用意しましょう。
吉備人出版 奥武蔵登山詳細図
天気を必ずチェック!
現地に向かう前には、必ず天気を確認することも大切。山は天気が変わりやすく、急に雨が降ってくることもあるものです。当日の天気は服装や道具にも影響するので、忘れずにチェックしておきましょう。
てんきとくらす(日和田山)
初心者でも登りやすい!アクセス抜群の日和田山

日和田山は、平坦で歩きやすい道も多く、駅からのアクセスも良いため登山初心者には最適の山。山頂からの眺めも良く、ヒガンバナが満開に咲き誇る巾着田など見どころも豊富です。登山後はグルメや買い物も楽しんで、ぜひ山登りから観光スポットまで満喫してみてくださいね!
【登山時の注意点】
・登山にはしっかりとした装備と充分なトレーニングをしたうえで入山してください。(足首まである登山靴、厚手の靴下、雨具上下、防寒具、ヘッドランプ、帽子、ザック、速乾性の衣類、食料、水など。)
・登山路も複数あり分岐も多くあるので地図・コンパスも必携。
・もしものためにも登山届と山岳保険を忘れずに!
・紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによって難易度が変わります。あくまでも参考とし、ご自身の体力に合わせた無理のない計画を立てて登山を楽しんでください。
※この記事内の情報は特記がない限り公開初出時のものとなります。登山道の状況や交通アクセス、駐車場ならびに関連施設などの情報に関しては、最新情報をご確認のうえお出かけください。