「地図アプリ」は登山中にできる遭難対策です!
道迷いによる遭難は、残念ながら後を絶ちません。自分は大丈夫だと誰もが思っていても、ちょっとしたきっかけで、誰にでも道迷いは起こります。山岳保険も登山届けも重要ですが、それらは何かが起こってしまったときのためのもの。登山中にGPSが使えさえすれば、道迷いによる遭難のほとんどが防げるはずなのです。
あなたのスマホに地図アプリが入っていない理由は何?
今まで地図アプリを使っていなかった人には、それぞれになにか理由があるはずです。おそらくその多くは、GPSやスマホに対する“誤解”が原因ではないでしょうか。
地図アプリを敬遠しがちな人の誤解<超初心者編>
「同じ地図なら紙のほうが手軽。わざわざスマホで見る必要ないでしょ」
地図アプリは、単に地図がスマホで見られるだけのものではありません。GPSによって常にスマホの地図上に、現在自分がどこにいるか、どちらの方向を向いているかが表示されます。紙の地図では起こりえる「あれ、今どこにいるのかわからない!」が、地図アプリを使えばなくなります。
「山の中では電波が通じないから、肝心なときに地図が見られないかも」
いいえ、空が見えているところなら圏外でも使えます。名前を知らないようなマイナーな山でも、どんなに深い山奥でも大丈夫。GPSの受信精度や速度などは環境によって多少の差はありますが、ネットの通信状況には関係なく使えます。
「近くの山なら、スマホに入っている地図やGoogleマップで大丈夫」
一般の地図アプリは、基本的にインターネットがつながるところで使う前提なので、圏外では地図が表示されません。また地図が見られるところでも、登山道の詳細や地図記号などの情報が記載されていないため、登山には不向きです。
「アプリの操作が難しい」
スマホを使い慣れていない人には、確かに面倒に思えるかもしれません。でも道迷いをしないために必要なのはいくつかの単純な操作だけ。いろいろやろうと思わず、まずは命を守るための操作だけを覚えましょう。
「手袋で使えないから、山でスマホは不便」
確かに登山では寒いとき意外にもグローブをすることも多いですが、タッチペンを使えば問題は解決。地図アプリ以外でも、山ではスマホとセットで使うと便利です。
地図アプリを敬遠しがちな人の誤解<入門編>
「GPSは高い」
少し前までは、GPSを使うには高価な専用機が必要でしたがが、現在はスマホがその代わりになります。アプリは無料か、かかっても数百円程度。事前にスマホに地図を取り込むための通信費が必要ですが、Wi-Fi環境で行えば問題なし。もちろんスマホ本体は買わなければなりませんが、すでに持っているならタダに近い値段で使えます。