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地図とアプリとコンパス

地図とコンパスはもう不要? スマホの地図アプリが果たす役割とは

2019年の山岳遭難者は2,937人。そのうちの約4割、1,142人が道迷い遭難でした。山岳遭難の多数を占める道迷い遭難対策としては「紙の地図とコンパスを持って正しく使いましょう」とよく言われます。しかし、実際に山で道に迷った時に紙の地図やコンパスは役に立つのでしょうか?スマホの地図アプリもあるし、もはやいらないのでは?一度立ち止まって、一緒に考えてみましょう。

目次

アイキャッチ画像撮影:松本圭司

もしかして、紙の地図っていらないかも?

撮影:松本圭司

「登山には地図とコンパスと持っていきましょう」とはよく言われますし、それは間違いなく正しいです。しかし多く人がスマホを使うようになった現在、スマホに登山用の地図アプリをインストールすれば地図上に現在地を示すマークが表示されます。
こんな便利なものがあるのなら紙の地図やコンパスは必要ないのかもしれません。

登山用のGPS地図アプリ比較についてはこちら↓

だって、スマホがあれば現在地も地図も見られるし

撮影:松本圭司

スマホの画面は高解像度で紙の地図と変わらない高精細な地図を表示出来ます。地形も読めますし、GPSで現在地も分かります。

人間は道に迷ってパニックになれば冷静な判断が出来ません。そんな時でも正確な現在地を教えてくれるGPSは非常に心強い存在です。

だって、紙の地図とコンパスって迷ったら使えないよね?

撮影:松本圭司

紙の地図は現在地が分かっている状態で使うもので、迷ってから現在地を特定するのは非常に難しいのです。もちろんコンパスも現在地が分かっていなければ使えません。

撮影:松本圭司

名前が分かっている目標物2点以上の方位が分かれば現在地を特定すること(クロスベアリング)もできますが、視界が悪い樹林帯や霧の中、慣れていない山域では困難です。現実的には使えないと思ったほうがよいでしょう。

だって、地図読み出来ないし持ってても意味なくない?

撮影:松本圭司(『山と高原地図』ならコースタイムや目印などの表記があるので読みやすいが、地形図ともなると素人には難しい)

地図読みの達人ならいいのでしょうが、慣れていない人が紙の地図とコンパスを持っていても現在地を特定するのは困難です。それならスマホのGPS地図アプリのほうが現在地が表示されるだけマシです。現在地が分かればリカバリ出来るかもしれません。


【ポイント1】地図と現在地はスマホで見られる
【ポイント2】紙の地図とコンパスは使えるシーンが限られる
【ポイント3】読図ができなければ紙地図で現在地を特定することは難しい。スマホGPSなら現在地が分かる

紙の地図とコンパスが無いと困る3つのシチュエーション

では、本当に紙の地図とコンパスを持っていなくてもいいかといえば、それも少し違います。

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